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口がモッコリとしていることに対して、コンプレックスに感じている人もいるかもしれませんね。美容整形などの方法がよぎるかもしれませんが、ここではその他の解決法についても模索していきますので、参考にしてみてください。

この記事の目次

口元がモッコリした顔の特徴

アデノイド肥大で口元がモッコリする

口元がモッコリしているのは、アデノイド肥大を起こしているからかもしれません。これによる顔の変貌を、一般的にはアデノイド顔貌(がんぼう)と呼んでいます。
喉附近のアデノイドが肥大することで顔が歪んでしまうのです。アデノイドとは、鼻から喉にかけてのリンパ組織のことです。扁桃腺(へんとうせん)とは違いますのでご注意ください。
アデノイドが肥大する要因は、細菌やウイルスから身を守るためで、扁桃腺と同じように働く免疫機能が働いた結果といえるでしょう。
アデノイド顔貌の人は、子供の頃から口呼吸が癖になっているケースが多いとされています。鼻呼吸が出来ていない人がほとんどとも言われ、口呼吸が口の中に入る細菌やウイルスの数を増やし、アデノイド肥大を引き起こしているとも考えられています。
アデノイドの肥大が鼻の気道をふさいでしまい、よりいっそう口呼吸になってしまいます。アデノイド肥大は、見た目だけの特徴以外にも以下のような特徴が出ます。
例えば、アデノイド肥大になると鼻汁がたまりやすいといった症状が現れます。
また、耳管と呼ばれる喉と中耳(鼓膜よりも奥の部分)をつなげる管状の部分の開口部を圧迫してしまい、中耳にたまった液が排出されにくくなるため、急性中耳炎や滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)も発生しやすい状態に。広範囲に影響を与えます。

上顎が下顎より引っ込んでいる

アデノイド肥大の人は、口呼吸のため口をいつも小さく開けています。そのため、口周りの筋肉が衰えていきます。それにより下顎が発達せず、下顎が小さく後退している傾向にあります。

上下の顎の幅が狭い

アデノイド顔貌の人は、上下の顎とも顎の横幅が狭い特徴があります。下顎が小さいというのもありますが、全体的に顎が小さいです。

顎がほとんどない

アデノイド顔貌の人は、顎と思えるものがないほど顎が小さいのが特徴です。ただし、アジア人の骨格は元来顎が小さい傾向にあるため、少し顎が小さいからといって、必ずしもアデノイド肥大があるとは言い切れません。

顔が長い

アデノイド肥大になると、鼻の下が伸びるように顔に歪むことがあります。それが影響して、顔全体が長く見えることも。他にも、傾向として鼻が低い人が多いのが特徴です。これらもやはり、口呼吸により口の周りの筋肉が衰えてしまうことが原因とされています。

口周りの筋肉が緩んでいる

アデノイド肥大になると、口周りや頬の筋肉が緩んでしまいがちになります。口がぼーっと開いてしまっている状態が習慣づいてしまっている人も。

歯並びが悪い

アデノイド顔貌の人は、顎が小さいこともあって歯列が乱れがちです。また、下顎が小さすぎることから噛み合わせが悪い人が多い傾向にあります。これは、顎が小さいためすべての歯が並ぶスペースがなく、歯が前後に重なって生えてしまうなど歯並びが悪くなるケースが多いためです。

噛み合わせが浅い

アデノイド顔貌の場合、顔が長く見える、下顎がほとんどない状態にあるため、上顎が充分に下顎にかぶさることができず、噛合せ全体が浅い傾向にあります。

下唇が厚い

アデノイド顔貌の人は顎が小さくて、下唇が下に引き伸ばされたような状態になります。その結果、下唇が厚く見えるという特徴があります。これが転じて、下唇がめくれているような状態になる人も少なくありません。

アデノイド肥大の改善法

口呼吸を鼻呼吸に

アデノイド肥大がもととなる諸問題を引き起こさないためにも、今からでも口呼吸を鼻呼吸に変えた方がいいでしょう。口呼吸は、口周りの筋肉が緩む原因となり、それが影響して不正咬合などにもなりやすくなります。まずは口呼吸から鼻呼吸へと変更する努力をし、口周りの問題をなるべく防止するようにしましょう。薬局などで、鼻呼吸を促すためのマスクや、口を閉じるためのテープが手に入ります。

服薬や咽頭扁桃除去などの治療

抗生物質や消炎剤を服用したり、切除手術をすれば、アデノイド肥大を改善することができます。咽頭扁桃の肥大を抑えると、アデノイド顔貌を改善できるでしょう。また、この手術は歯医者さんでは対応してもらえないので、耳鼻咽喉科などの専門の診療科の先生に診てもらいましょう。

口元モッコリを治療で治す

歯列矯正

口元モッコリのアデノイド肥大は、歯列矯正で改善できる場合があります。口呼吸の原因に歯並びの悪さ(歯が前に出ているなど)がある場合、矯正により歯並びを改善し、口呼吸から鼻呼吸へと促していきます。また、出っ歯などが顕著な場合は、矯正によっての歯並び改善が可能です。
歯列矯正は1〜2年以上の期間をかけて治療するので、時間と費用はかかりますが、噛み合わせに問題が出やすいアデノイド顔貌の人には、見た目も噛み合わせも同時に治せるので一石二鳥です。
また、場合によっては歯列矯正だけでは治療が不可能なケースもあります。この場合は外科手術を行って治療すれば、噛み合わせや見た目の問題は改善できるでしょう。

顎骨体移動治療

歯列矯正では治らない場合、顎骨体移動治療と呼ばれる治療を行います。これは歯科口腔外科の領域にあたり、外科手術になるので治療の作用は確かに期待できるのがメリットです。
しかし一方で一般的な歯列矯正よりも高額になりやすく、入院等も必要になるのはデメリットと言えるでしょう。外科手術を伴うので、ダウンタイムも半年ほどかかる可能性があり、その点を短所に感じる人は少なくありません。
ここでは、どのような外科手術が行われるのか、ご紹介しておきましょう。

・上顎骨体移動術

上顎骨体移動術は、上顎が前に突き出ているタイプの人に行う外科手術です。手術では、上顎の前から4番目の歯を抜歯し、そのスペース分奥に上顎を引っ込める手術を行います。
手術は全身麻酔で行うため、手術のためには数日の入院が必要です。手術時間は数時間で終わることがほとんどになります。

・下顎骨体移動術

受け口など、下顎が突出している場合や噛合せ全体が反対咬合になっている際に行う治療方法です。下顎の前から4本目の歯を抜歯して、そのスペース分顎を引っ込めさせます。
上顎骨体移動術と同じように、手術時間は数時間で終わりますが、入院は2〜3日必要です。

・上下顎骨体移動術

上下の顎が前に突出している場合にこの治療を行います。この手術方法は、上下の顎を引っ込めるというものです。全身麻酔で手術をするため、その他の手術と同じく2〜3日は入院が必要になります。手術時間も他の手術と同じく数時間で終わります。

・上下顎分節骨切り術

この手術では、顎の付け根部分の骨を切り、骨格を整形し直すという治療です。上下の顎の骨を切断して手術を行うので、かなり大がかりな手術となり、手術には3時間以上かかる場合も。
上下の顎とも前から4番目の歯の抜歯をして、そのスペースを利用して前歯部分の歯を後退させる手術を行います。全身麻酔をかけますが、入院せずに帰宅することが可能な場合もあります。

美容整形治療も

骨格に問題が出がちなアデノイド肥大の場合、口元のモッコリは美容整形治療で改善できる場合もあります。小さな顎にヒアルロン酸を注入したり、シリコンプロテーゼを入れるなどして顎を前に出し、全体のバランスを取るという方法です。
ただし、この美容整形治療では見ための美しさを優先した治療になりますので、その点を把握しておくことが大切です。ヒアルロン酸の注射などは、時間が経てば作用も薄まり、およそ2ヶ月程度で元に戻る可能性も。噛み合わせの問題なども加味して、まずは歯医者さんで治療を検討したほうがいいでしょう。

まとめ

口元がモッコリしているのが気になる方は、一度、歯医者さんに相談してみましょう。ただちに不調はないかもしれませんが、アデノイド顔貌の場合、歯列や噛み合わせに問題があるケースがゼロではありません。今後の口周りの諸問題を回避するためにも、今のうちから治療をしておくのがおすすめです。
あまりに見た目の美しさを求めすぎてしまうと、噛み合わせなどを無視した治療にもなりかねません。噛み合わせに問題があれば、身体に不調が出る可能性もありますので、見た目だけを追い求め過ぎないようにしましょう。

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2022-08-16T13:53:25+00:00