こだわり｜州デンタルオフィス

1本の虫歯を治療し、また虫歯ができると次の歯を治療することを繰り返していけば、それは「木を見て森を見ず」の言葉どおりの治療になってしまいます。1本の歯だけではなく口全体の状態を患者さまと一緒に確認していきます。また、１回ごとの治療の説明ではなく、まず必要な治療の全体像を患者さまと話し合っていきます。治療期間や費用についても同様、当院はすべて概算を開示していますので、全体の治療計画とともに説明しています。初診で来られたらすぐに治療に入るのではなく、まず痛みがある場合は痛みの処置を行い、検査をしっかり行って治療計画を立てることから始まります。口の中の写真を撮り、患者さまが目で見て理解しながら説明していくことを大切にしています。患者さまとコミュニケーションをとることなく治療が進められてしまい、いつ終わるのか患者さまご自身でもわからず不安になることを耳にします。どのように治療を進めていくのが良いのか、まず全体を見て治療計画を立てる必要があると思っています。ゴールのないマラソンのように、いつ終わるか分からない治療は不安になるだけです。最初に治療の全体像をきちんと説明しておけば、「ここまで来た」「あとこれだけで終わる」とゴールが見え、モチベーションを損なわずに前向きな姿勢を維持することができます。

歯科医院は、患者さまにとって緊張する場所になりがちです。そこで、少しでもリラックスできるように、カフェをイメージした、ウッド調の空間を作りました。さらに、歯科医院にとってシンボル的な存在の白樺（キシリトールの原料）を真ん中に配置し、その周りにアースカラーであるグリーンのソファをレイアウトしました。床に絨毯を敷いたのも、温かい雰囲気を出すための工夫です。また、お子さま連れの患者さまもいらっしゃいますので、小さいですがキッズスペースもご用意しています。待合室だけでなく診療室もウッド調です。さらに、ウッド調のパーティションで区切ることで、半個室のような感覚で治療を受けられるようにしました。
そんなナチュラルな印象の当院ですが、医療機器は新しいものを揃えています。とくにこだわったのは滅菌装置です。衛生管理を徹底するために、医療に使用するアイテムは極力使い捨てのものにし、そのうえで滅菌装置を導入しました。患者さまにとっては見えない部分ですが、患者さまが少しでも治療以外で不安を感じないように、治療に専念していただけるように環境づくりを徹底しています。

当院は歯科医院の匂いをできるだけ排除しています。私も白衣を着ていませんし、歯科衛生士もナース服ではありません。スタッフもお子さま好きが多いので、初診で来られるお子さまには怖いイメージをもたせないようスタッフ全員が気を付けています。ホテルみたいな歯科クリニックがありますが、普通の日本人がリラックスできるのはホテルよりもカフェやサロンだと思って院内を設計しました。待合室にはファッションや風景の雑誌を置いてあります。当院では、麻酔をかける際には表面麻酔を塗ってから電動麻酔を行っています。注射の針も、歯科で使えるもっとも細いものを使っています。拡大鏡を使って針の方向を決め、毛細血管を避けるように麻酔を打ちます。ほとんど痛みを感じることはありません。これまでの診療経験で知ったことは、痛みに敏感なのは外国人ということです。まず、治療に痛みが伴うことが理解できません。痛みの少ない治療しか受けたことがないので「ちょっと麻酔痛いですよ」という「ちょっと」ですら受け付けません。外国人の多い東京・六本木で勤務していたころ、外国人の治療を行う中で経験してきたことです。痛い治療や麻酔が苦手な人にはぜひ、一度来院してほしいと思います。