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かみ合わせの悪さが筋肉へ与える影響

筋肉を緊張させる

通常、あごをスムーズに動かすために働いている筋肉ですが、かみ合わせが悪くなるとバランスよく筋肉が使われずに、だんだんと筋肉が凝り固まって緊張状態になってしまいます。

そしゃくには四つの筋肉(側頭筋、咬筋、外側翼突筋、内側翼突筋)が使われますが、かみ合わせが悪いせいでそのうち一部が過剰に使われたりすると、あご周りの筋肉のバランスが崩れて筋肉が負担を抱えることになります。筋肉が緊張すれば血行も悪くなり、それが原因で身体へ不調が出ていることも、実際にはあるのです。筋肉が緊張することは、あご周りの不調だけですまないのが気をつけたい点です。

・筋肉の緊張による痛みと、炎症の痛み

痛みの中には、筋肉の緊張による痛みと、炎症によって発生する痛みがあります。筋肉の緊張による痛みは、血行不良によって発せられるものです。一方、炎症はウイルスなどが入り込んだり、その筋肉を過剰に動かすなどで細胞が傷つけられたりすることで発生することを含むため、痛みの原因は違うのです。緊張による痛みは筋肉がほぐれれば改善されることが多いですが、炎症によるものは、自然治癒では改善しにくい場合があります。

神経の炎症へつながる

筋肉が凝り固まるだけでなく、中には、かみ合わせの悪いことが災いして、神経が炎症を起こしてしまうケースもあります。筋肉が炎症を起こすと、あご周りの神経を圧迫することも。もし圧迫が続き神経が損傷すると痛みにさいなまれることになります。

具体的な症状と不調が発生するメカニズム

首や肩の凝りは血行不良

あごと近い位置にある首や肩の凝りは、あご周りの筋肉の血行不良が主な原因となり発生することがあります。あご周りだけにとどまっていた筋肉の緊張はだんだんと周りに広がっていき、その結果、血行不良も全身へと広がるようになるのです。

あごとは一見関係ない首や肩に凝りや痛み等の影響が出るのは、あごから緊張が伝わってきたからと言えます。

また、かみ合わせが悪くなることで頭を支える筋肉にも影響が発生し、それが首の筋肉を疲弊させていることも一つの原因です。

頭痛の原因は二つ

大人の頭部はその人の体重の8~13%を占めると言われています。体重が50kgであれば頭部は5kg前後あることになり、それを首が支えているのですから、首にどれだけの負担がかかっているかは簡単に想像できることでしょう。もし、かみ合わせが悪くなると、左右どちらかの歯だけでかむなどして筋肉のバランスが乱れます。

右側は筋肉を動かしているけど、左側はあまり動かしていないなどの現象が起こると、頭を支えるのにバランスよく支えられません。場合によっては首の骨・頸椎(けいつい)にゆがみが生じ、そのゆがみにより血管などが圧迫され、血行が悪くなります。この流れで頭痛が発生していることが考えられます。

また他にも、筋肉の緊張が原因で頭痛が起きることも…。この時、側頭筋という頭の側面にある筋肉が緊張していることが大きく影響しています。

不眠症やイライラは筋肉の緊張

かみ合わせが悪いと、通常は接触しない位置の歯と歯が当たるようになり、夜中に歯ぎしりをする原因となる場合があります。あごの力が入ると脳が刺激されてしまうので、睡眠が浅くなります。

これが原因で不眠症のような状態になる原因になり、疲れが取れないので身体はストレスをためていく一方に…。

また、首の筋肉が緊張していると、脳への血流が妨げられます。酸素が脳へ行きづらいので、頭がボーっとしてしまうことも少なくありません。それぞれが関係しあって、大きな影響を与える可能性もあります。今はちょっとした不眠やイライラなどでも、その原因をたどると、かみ合わせに行き着く可能性があるのです。

神経圧迫などが自律神経症の原因に

かみ合わせが悪く筋肉が緊張すると、それが神経を圧迫するなどしてだるさ・目まい・イライラなどを発する自律神経失調症の原因になることがあります。かみ合わせが悪く筋肉が緊張したり、血行が悪かったりすることは身体にとってもストレスになること。慢性的な筋肉の負担が自律神経失調症へと導きやすくしてしまいます。

自律神経失調症の場合は、日常ではあまり自覚していない程度の不調と捉えていることもあります。長期的に悩んでいる身体の症状はありませんか?改めて紙などに書き起こしてみてください。

筋肉の緊張を改善する方法とは?

悪いかみ合わせを改善する

そもそもの原因である悪いかみ合わせを改善することが大切です。歯列矯正などが必要な場合も考えられますので、まずはかみ合わせに精通している歯医者さんに相談してみることから始めましょう。

悪いかみ合わせは、自身では判断できません。きれいな歯並びでも、実はかみ合わせが悪かった!という例もあります。安易に判断せず、精通した医師に診てもらうのが大切です。

あごに負担をかける行動を止める

もし、かみ合わせが悪いなら、今すぐできる悪癖を改善すべきです。どのようなことが悪癖なのかは、以下に挙げる項目を見てみてください。

例えば、

・頰づえ
・うつぶせ寝
・猫背
・いつも片側に重いカバンを持つ
・食いしばりやかみ締め
・脚を組んで座る

などのクセはありませんか?これらのクセがあれば、すぐに止めましょう。もしかしたら、これらの悪癖を改善するだけでも、筋肉の緊張や神経への圧迫が改善されるかも知れません。

ストレッチやマッサージで改善

筋肉はマッサージなどでほぐすことができます。咀嚼(そしゃく)筋をほぐすなら、以下のマッサージを試してみてはいかがでしょうか。

・側頭筋をほぐすマッサージ

親指以外の4本の指で耳の上辺りにある側頭筋をプッシュします。プッシュしながらあごを開閉させましょう。ゴリゴリと動く感触が気持ちいいマッサージです。

・咬筋と外側翼突筋をほぐすマッサージ

左右の人さし指と中指をそろえて咬筋へ円を描くようにマッサージします。咬筋は、エラの部分から、こめかみの下辺りまでの部分にかけてある筋肉です。この辺りを意識しながらほぐしていきます。

・耳たぶ回し

耳たぶは咬筋とのつながりがあります。控えめの力で構いません。軽く耳たぶをつまんで、ゆっくり回転させましょう。すると、ちょっとの振動が緊張をほぐし、咬筋が緩みます。

・歯医者さんで指導してもらっても

さて、歯医者さんに来る患者さんは、多くの人があご周りに問題を抱えています。歯医者さんによっては、特に矯正歯科や歯科口腔外科では、日常的にストレッチ・マッサージを指導しているところも少なくありません。ストレッチやマッサージを、歯医者さんに行ったついでに指導してもらうのもおすすめです。

まとめ

もしかしたら、あなたは「自分はかみ合わせが悪くない」と思っているかも知れません。しかし、実際に歯医者さんにかみ合わせを診てもらうと、かみ合わせが悪いということが意外にも多いのです。出っ歯や受け口、八重歯があるなど、明らかにあごや歯並びが悪いケースばかりではありません。自己判断で治療を受けないと症状が見つからないままになる場合も。ぜひ一度、歯医者さんにかみ合わせをチェックしてもらえば必要な治療や対処法がわかり、日々の生活が良好になるかも知れません。

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2019-01-16T14:03:41+00:00