食いしばりをボトックスで治療したいけれどデメリットもありそうで心配、と思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、歯医者さんで対応している食いしばりを緩和するためのボトックス治療にまつわる基本知識のほか、メリットとデメリット、どれくらいの費用がかかるか、顔や身体にどのような変化が現れるかなどを紹介しています。ボトックスでの治療に不安を持っている方はチェックしてみてください。
食いしばりをボトックスで治療する際のデメリットとは?費用や作用を紹介
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この記事の目次
1.食いしばりを緩和するためのボトックス治療
1-1.筋肉のはたらきを緩めてくれるボトックス
歯の食いしばりになぜボトックス治療が用いられるのかご存知でしょうか。ボトックスとはボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質の一種で、精製して毒性を取りのぞいたものを治療に用います。筋肉のはたらきを緩める作用があるので、歯ぎしりや食いしばりが強い方の治療方法として選ばれることがあります。
噛み合わせや噛む力、口内の状態を確認後、表面麻酔をしてから咬筋にボトックス注射をするのが治療の流れとなります。個人差はありますが3日~1週間ほどで効果が現れることが多いです。また、ボトックス注射の効果は使用するボトックスの種類により若干異なりますが、だいたいは持続する期間は、4~6ヵ月と言われています。
1-2.歯医者さんでできる!ボトックス治療
食いしばりにかんするボトックス治療は、まだあまり一般的ではありませんが、歯医者さんでもおこなっているところはあるようです。ボトックスと言えば美容の分野を思い浮かべる方も多いようですが、分野によって使用しているボトックスが異なるわけではありません。食いしばりのような歯科治療以外では眼瞼痙攣、脳卒中の後遺症による筋緊張の改善などにも使われています。
1-3.ボトックス治療のデメリットは?
食いしばりが和らぐ一方で、副作用やデメリットが心配な方も少なくありません。まず副作用というより反応になりますが、注入した部位が皮下出血を起こしたり腫れたりするケースがあります。さらに、ものを噛んだときに違和感を覚えることもありますが、これらの症状は徐々に消えていきます。また、ボトックス治療のデメリットを挙げるとすれば、注射で薬剤を注入するため痛みに敏感な方には負担になること、作用が永久的ではないため定期的な通院が必要であることです。くわえて、妊娠・授乳中は治療がおこなえない、医師の技術や経験によって差が現れるといった状況があります。
2.ボトックス治療にかかる費用
2-1.食いしばり治療は自由診療
食いしばりを改善するためのボトックス治療ですが、保険診療の対象にはならず自由診療となっています。ジェネリック医薬品が出ており、費用は歯医者さんによって1万4000円から6万円台までと差があります。また、噛む力の強さやお口の状態などによって費用が変わる場合もあります。
2-2.保険適用になるケースはある?
あくまで一例となりますが、ボトックス治療が保険適用されるケースもあります。対象となるのは口顎ジストニアという疾患で、顎や舌、顔面の異常な筋活動が持続することが特徴とされています。ただし、この疾患に対するボトックス治療をしている歯医者さん自体がごくわずかなため、どこでも簡単に適用されるものではありません。
2-3.医療費控除は対象となる
食いしばりを緩めるためのボトックス治療は、医療費控除の対象になります。医療費控除とは、生計を一緒にしている家族の医療費が1年間で10万円を超えた場合にその超過分が控除されるものです。ただし、同じボトックスでも美容診療には適用されないので気を付けましょう。
3.食いしばりが緩和されることによる作用
3-1.輪郭に変化が現れることも
無意識に食いしばる癖が緩和されると、顔の輪郭にも変化が現れることがあります。咬筋が緩んで張っていたエラがなくなる、咬筋肥大症が和らいでフェイスラインがスッキリ、顔が小さく見える作用が出るケースもあります。
3-2.力が入ることでできていたシワが少なくなる
下唇を持ち上げるオトガイ筋に力が入ってしまう食いしばりは、梅干しシワと呼ばれる細かなシワを作ります。この部分をボトックス治療することで力が緩み、食いしばりと同時にシワの緩和にもつながります。
3-3.肩こりや頭痛など体の不調が軽くなる場合もある
食いしばりは歯に必要以上の力を与えたり輪郭を変えたりするほかにも、肩こりや頭痛といった身体的不調を招くことがあります。長年の不調は食いしばりが原因である可能性も考えられるため、ボトックス治療で食いしばりを緩和することで身体が徐々に楽になってくる場合もあります。
4.まとめ
食いしばりのボトックス治療について、そのデメリットや費用、緩和による作用などを紹介してきました。ボトックス治療は一例を除き自由診療になるため、費用はそれなりにかかってしまいます。しかし、無意識な食いしばりによってエラや顎周辺の筋肉に力が入っている方におすすめの手段と言えます。力が緩むと輪郭やシワといった見た目に加え、肩こりなど身体の不調も改善される可能性があります。食いしばりの自覚がある方は検討してみてください。
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監修医
遠藤 三樹夫先生
遠藤歯科クリニック 院長
経歴
1983年大阪大学歯学部 卒業
1983年大阪大学歯科口腔外科第一講座 入局
1985年大阪逓信病院(現 NTT西日本大阪病院)歯科 勤務
1988年遠藤歯科クリニック 開業
現在に至る