【喫煙者必読】ホワイトニングとタバコの葛藤を解消しよう!

【喫煙者必読】ホワイトニングとタバコの葛藤を解消しよう!

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タバコは、全身の健康を害するばかりでなく、吸い込んだ煙が最初に接触する口内に悪影響を及ぼします。歯にヤニの汚れを付けるだけでなく、口内環境が悪化しやすくなります。とはいえ、どうしてもやめられないけれど、歯を白くしたいという方に、ホワイトニングでの注意点や、歯医者さんでできるヤニ汚れのクリーニング法などについて、詳しくご紹介しましょう。

この記事の目次

1.喫煙者のホワイトニングで注意すべきこと

喫煙はホワイトニングの大敵です。だからといって、すぐに禁煙するというのは、なかなか難しいことでもあります。白くしたいけど、どうしてもタバコはやめられないという方に、ホワイトニング時の注意点をご紹介しましょう。

オフィスホワイトニング後の24時間は要注意

過酸化水素によるホワイトニングでは、歯の表面のペリクル層(歯を守るタンパク質の皮膜)とミネラル分が一時的に失われます。特に、過酸化水素の濃度の高い薬剤を扱うオフィスホワイトニングでは、施術後の24時間程度は、とても着色しやすい状態になっているので、できればこの間は、タバコを控えるのが望ましいといえます。

ホームホワイトニング後の1時間は禁煙を!

ホームホワイトニングは、過酸化水素の濃度が低い薬剤を使っているので、オフィスホワイトニングと比較すると、施術後の着色はしにくいものです。しかし、施術直後はやはり着色しやすい状態になっています。ホームホワイトニングではマウスピースを使って、毎日2時間程度、薬剤を塗布しますが、その後の1時間程度は喫煙を控えましょう。

喫煙後に口を濯ぐ

タバコのヤニについては、次章で詳しくお伝えしますが、ヤニは基本的に水にすぐ溶けるものです。ただし、ペリクル層の内部に入り込んだり、色素が歯の表面に沈着してしまうと、落としにくくなります。従って、ホワイトニング中は、喫煙したらすぐに口を濯ぐだけでも、ヤニの沈着を軽減できます。

2.タバコのヤニはホワイトニングで落とせる?

歯に付くタバコのヤニってどんなもの?

歯の表面には、唾液によって歯を保護するタンパク質の層(ペリクル層)があります。タバコに含まれるタールは、このペリクル層に取り込まれる性質があり、これがいわゆるヤニとなります。前述した通り、ヤニは水溶性なので、すぐに口を濯いだり、歯磨きをすれば、実は簡単に落ちるものです。ところが、半日から1日程度、放置してしまうと、タールとペリクルが強く結びついて、落としにくいものになってしまうのです。

ヤニ取りは歯医者さんのクリーニングで

日々のセルフケアで落としにくくなったヤニでも、歯医者さんでのクリーニングを行えば、比較的簡単に落とせるものです。歯医者さんで扱っているクリーニングには、下記のようなものがあります。

・超音波スケーラー
スケーラーとは、歯石などを落とす器具ですが、超音波スケーラーは超音波の振動によって汚れを浮かせて落とす装置です。歯石を始め、強固に張り付いたヤニや茶渋などを除去することができます。

・ジェットパウダー洗浄
細かい塩成分のパウダーを強く噴射して、歯の表面の汚れを除去するのがジェットパウダー洗浄です。強くこびりついた汚れの除去に効果的ですが、歯の表面がザラザラになり、再びヤニが付着しやすくなるので、仕上げとしてPMTC(後述)を行うのが理想的です。

・PMTC
PMTCとはプロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの頭文字を取ったもので、フッ化化合物などを含有するペーストを使用して、歯の表面をツルツルに磨き上げるものです。タバコのヤニを始め、深く沈着していない汚れを取るのに効果的です。

色素が沈着していればホワイトニング

歯の表面に固着したヤニは、上記の方法で除去することができますが、食べ物の色素など、さまざまな着色汚れが、歯に沈着してしまうと、こうした物理的な方法でも、落としにく
くなります。過酸化水素をベースにした薬剤で、色素を分解することで、ヤニを始め、歯をトータルで白くすることができます。

黒ずんだ歯茎はガムピーリング

タバコのヤニの影響は、歯の表面だけではありません。タバコは歯茎組織の血行不良やビタミンCの破壊を招くもので、これによって、歯茎の色がくすんでしまうこともあります。こうした歯茎の黒ずみは、ガムピーリングという方法で対処します。フェノールアルコールを歯茎に塗布して、歯茎の痛んだ表面を剥がすことで、健康的な歯茎の色を取り戻す治療法です。

3.ヤニだけじゃない!喫煙が及ぼす口内への影響

ヤニ汚れは、クリーニングやホワイトニングで落とせるといっても、それで煙草による問題がすべて解決するというわけではありません。喫煙は口内環境を悪化させる大きな要因となることを知っておきましょう。

歯茎に栄養が届きにくくなる

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があります。これが、歯茎の組織に作用すると、歯茎の血管が収縮して、血液の循環が悪くなり、歯茎に栄養が届きにくくなります。

細菌が繁殖しやすくなる

ニコチンによって血液の循環が悪くなると、歯の周囲の組織の免疫力も低下していきます。悪い細菌が繁殖しやすい環境になり、歯茎が炎症を起こしやすくなって、歯周病などの悪化が早くなるリスクが高まります。

口内環境の悪化に気付きにくくなる

歯茎の異変は、出血や腫れなどによって、自覚するものですが、喫煙によって歯茎の血管が収縮していると、こうした症状を自覚しにくくなるリスクもあります。一見、大きな問題がないように見えても、実は口内環境がかなり悪化していたりと、口内環境の悪化を気付きにくくなります。

歯茎が黒ずんでくる

2章で前述した通り、煙草による見た目の悪影響は、歯にヤニが付着するだけでなく、歯茎の黒ずみなどにも現れます。歯茎の血行が悪くなり、ニコチンによってビタミンCが破壊され、メラニン色素が沈着することで、歯茎の色が悪くなってしまうのです。

口臭が強くなる

タバコは、歯茎の血液の循環を悪くするだけでなく、唾液の分泌量を低下させる一因にもなります。免疫力が低下し、悪い細菌が増殖しやすくなる上に、歯の自浄作用をもたらす唾液が少なくなれば、口内環境が大きく悪化し、慢性的に口臭にも悩まされるリスクが高まります。

4.ヤニ取り効果のある歯磨き粉の選び方

タバコのヤニ汚れは、基本的に歯医者さんの提供するクリーニングレベルで落とせることは、2章でご紹介したとおりです。ここでは、日々のセルフケアで、ヤニが固着する前に、自分で落とすための歯磨き粉の選び方について、ご紹介します。

ヤニ取り成分の入った歯磨き粉を選ぶ

歯磨き粉で、ヤニ取り効果を示す際に、必ず配合しなければならない成分と言うものがあります。厚生労働省が示すヤニ取り効果が認められる成分は、ポリリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンが上げられています。

歯に傷をつけないものを選ぶ

歯磨き粉によって、歯の表面に細かい傷が付いてしまうと、逆にヤニが歯の内部に入り込んで、落としにくくなるという結果につながります。従って、研磨剤の粒子が細かいものや、研磨剤の入っていない歯磨き粉を選ぶのが得策です。

5.まとめ

喫煙者が口内環境を健全に保つためには、結論から言うと、タバコをやめることがもっとも得策といえます。歯や歯茎の色が悪くなるだけではなく、口内の細菌が増殖しやすい環境になってしまうからです。それでも、なかなかやめられないという方は、人一倍、歯のケアを入念に行う必要があります。ヤニ汚れの防止や除去では、喫煙後に口を濯いだり、定期的に歯のクリーニングを行ったり、ホワイトニングを行う必要があることを自覚しましょう。

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監修医本部悠一郎先生

東葉デンタルオフィス 院長

1993年 明海大学歯学部卒業後、千葉県内歯科医院勤務
1995年 すまいる歯科分院長就任
1998年 あすか歯科クリニック分院長就任
2012年 東葉デンタルオフィスを開設

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