ホワイトニングに危険性はあるの?安全に白くする予備知識

ホワイトニングに危険性はあるの?安全に白くする予備知識

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歯を白くするホワイトニングの治療では、専用の薬剤を用いて歯の着色汚れなどを分解しますが、強い薬剤を用いる施術に危険性がないか心配に思う方もいるでしょう。
日本の歯科医院で扱われる薬剤は、使用法を守って施術をおこなう限り、基本的には安全なものです。
まずは、そのことについて説明いたします。

この記事の目次

1.歯医者さんの提供するホワイトニングは安全?

知識を持った歯科医師によって正しく施術が行われれば、歯科医院で取り扱う薬剤の使用は基本的に安全だといえます。
それでは、ホワイトニングで用いられる薬剤についてご説明していきましょう。

1-1 ホワイトニング剤の主成分は過酸化水素

ホワイトニングは大きく分けると、歯医者さんで行うオフィスホワイトニングと自宅で行うホームホワイトニングの2つがあります。それらで使用されるホワイトニング剤は、過酸化水素や過酸化尿素が含まれるものが一般的です。
消毒用のオキシドールと含まれる成分が同じなので安全に思われがちですが、不用意に口の中に入れると火傷をしてしまう恐れがあります。過酸化尿素は酸化反応をする際に過酸化水素に変化します。

1-2 オフィスホワイトニングで使われる薬剤の濃度

オフィスホワイトニングで扱う薬剤の多くは、過酸化水素の濃度がおよそ35%以下のものです。安全と言っても皮膚につくと炎症を起こしてしまうこともあるため、歯科医師は歯以外の部分に薬剤が触れないよう注意を払って施術をします。

1-3 ホームホワイトニングで使われる薬剤の濃度

ホームホワイトニングの薬剤としては、過酸化尿素を成分としているものが一般的です。過酸化尿素は、使用時に過酸化水素に分解されるので、漂白する主成分としてはオフィスホワイトニングと同じものです。

濃度の目安としては、過酸化水素に換算すると10%~21%程度となります。

ホワイトニング

1-4 オフィスホワイトニングでは唇や歯茎の保護が必要

オフィスホワイトニングで扱う薬剤は用法・用量を守って正しく使用すれば危険性は少ないですが、唇や歯茎に付着するとただれてしまうこともあるので、薬剤が歯以外の部分に付着しないよう、施術前に保護をおこないます。
また、ホームホワイトニングでも、マウストレーにホワイトニング剤を塗布して、自分でトレーを装着しますが、トレーからはみ出して歯茎に付着した薬剤は拭き取るようにしましょう。

2.ホワイトニングを控えた方が良いケースとは?

妊娠 ホワイトニング

過酸化水素を成分としたホワイトニング剤は、前述したものを使用すれば、基本的には安全ですが、それは、あくまで歯の健康状態が良く、ホワイトニングができる条件をクリアしている場合のみです。
下記のような方は、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングどちらの場合でも、ホワイトニングを控えたほうが良いケースです。

・知覚過敏、虫歯、歯周病、ヒビのある歯

このような歯の状態でホワイトニングすると、薬剤がしみたり痛みが生じたりする危険があるので、治療して歯の健康を取り戻してから、ホワイトニングを行うことが無難です。

まだ歯の形成が終了していないお子さん

永久歯への生え替わりが完了していなかったり、まだ永久歯が成長途中にあったりするお子さんの場合、歯の成長を妨げるなどの理由から一般的なホワイトニングの薬剤では対応ができません。どうしても気になるという場合には、子どものホワイトニングに対応している歯科医院もあるので、相談してみるのもいいでしょう。

・妊娠や授乳中の期間

ホワイトニング薬剤による、具体的な悪影響は報告されていませんが、安全性も証明されていないので、控えた方が無難です。

・無カタラーゼ症

過酸化水素の分解ができない体質が、無カタラーゼ症です。口腔壊死などを引き起こす恐れがあります。
わからない時には事前に歯医者さんで診断をしてもらうのがいいでしょう。

・光過敏症

オフィスホワイトニングでは、薬剤の反応を促進するため、強い光を照射する方法を取ることが一般的です。
そのため、光過敏症(強い光の照射によって、皮膚に紅斑や水疱ができる疾患)の方は、光を照射しないタイプのホワイトニングを選ぶのが無難です。

3.ホワイトニングの痛みについて

ホワイトニングの痛み

3-1 ホワイトニング後に歯が痛くなるのはなぜ?

オフィスホワイトニングなどで高濃度の薬剤による施術をおこなう場合、痛みを感じることがあります。これはエナメル質の下の象牙質まで薬剤が浸透して神経を刺激し、知覚過敏が起こるためです。
虫歯があったり、歯がひび割れていたり、詰め物や被せ物の治療箇所に隙間があったりすると、そこからホワイトニング剤が入り込むことで、より刺激を感じやすくなることもあります。

3-2 ホワイトニング後の痛みはどれくらい続くの?

このような痛みはホワイトニングの薬剤によって一時的に出ているもので、個人差はありますが、基本的には一時的な症状で数時間~数日で収まるものです。
もし痛みがひどかったり、長く続いたりするようであれば歯医者さんに相談しましょう。

4.まとめ

歯医者さんの扱うホワイトニング剤は正しく取り扱えば安全ですが、場合によってはホワイトニングを控えた方がよいケースもあります。
しっかり頭に入れておきましょう。

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監修医小川隆介先生

後楽園デンタルオフィス 院長

■院長経歴
2005年 日本歯科大学 卒業
2005~2006年 東京医科歯科大学摂食機能構築学 医員
2007~2011年 東京都内歯科医院 副院長
2011年 後楽園デンタルオフィス 院長就任
現在に至る

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