ラミネートベニアのデメリットと、その裏にあるメリット

ラミネートベニアのデメリットと、その裏にあるメリット

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「ラミネートベニア」という言葉を聞いたことはありますか?ラミネートベニアは、セラミック製の薄いチップを歯に貼ることで、歯を美しく見せる施術方法です。ネイルチップをイメージすると想像しやすいかもしれません。

ラミネートベニアは、歯を白く見せることができ、さらに歯の隙間やねじれてしまった歯の形を見た目上整える歯科治療です。1回で複数の歯の悩みを解消できるラミネートベニアですが、行うにはメリットだけでなくデメリットも存在します。

この記事では、ラミネートベニアのメリットをはじめ、デメリットや知っておかなければ怖いことなどをまとめて紹介していきます。

※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

1.ラミネートベニアの施術法と効果

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ラミネートベニアは歯を削る施術法ですが、施術に対して理解が曖昧だと不安は広がりやすいものです。「ラミネートベニアは、自分の悩みを解消できる施術法かどうか」を判断するために、まずは、ラミネートベニアの施術内容を正しく理解し、施術におけるデメリットも確認してみましょう。

ラミネートベニアの施術内容

ラミネートベニアの施術は、まず歯科医師のカウンセリングを受け、歯の白さや形状、どのような歯になりたいのかといったイメージを共有します。

カウンセリング後は、歯を0.3~0.8mmほど削り、削った部分に「チップ」や「シェル」と呼ばれるラミネートベニアを貼り付けることで施術が完了します。通院回数は2、3回の歯科医院やクリニックが多いようです。

2.ラミネートベニアのデメリット

ラミネートベニアのデメリットとして挙げられるのは以下の2点です。

  • 治療費の面で、保険が適応されないこと
  • 施術内容の面で、健康な歯のエナメル質を削らなければならないこと

2-1 保険が適応されない

ラミネートベニアによる歯科治療は、保険が適応されません。ラミネートベニアは治療したい歯1本につき5~15万円程度の費用がかかるため、治療したい歯が複数ある場合には、治療費が高くなってしまいます。

2-2 その他のデメリット

ラミネートベニアは、強度の高いセラミックでできています。そのため、普段の生活で使用する分には基本的に問題ありませんが、噛み合わせの悪い人や、歯ぎしりがひどい場合には、貼り付けたラミネートベニアが割れてしまうことも…。

そのため、歯並びや歯ぎしりが心配な方は、施術を受ける前に担当の歯科医師に相談しておくと良いでしょう。

3.ラミネートベニアのメリット

ラミネートベニアは、エナメル質を削った後にチップを貼り付けるため、歯の白さを手に入れられるだけでなく、ねじれた形の歯や3mm以内のすきっ歯の治療も行えます。そのためラミネートベニアは、自分の歯について複数の悩みをもっている方におすすめの施術なのです。また、ラミネートベニアは「施術後の仕上がりの良さ」が、大きなメリットのひとつ。

そこで、ここでは、ラミネートベニアの施術に向いている人をはじめ、その魅力をご紹介していきたいと思います。「自分の歯の悩みはラミネートベニアで解消できるか」を考えながら検討してみると良いでしょう。

3-1 ラミネートベニアに向いている人

ラミネートベニアに向いている人は、「短期間で美しい歯を手に入れたい人」や、「歯の白さだけでなく、形やすきっ歯を治したい人」「気になる歯が1本だけある人」に向いています。

3-2 仕上がりの良さ

ラミネートベニアは、天然の歯と同じように光を通すため、施術後は自然な歯に仕上げることができます。施術で使用するセラミックのチップも、施術前のカウンセリングで自分の歯の色調に合うよう調整を行うため、施術を受けていない歯と馴染むことも魅力です。

セラミックはアレルギーを起こしづらく、汚れや色素がつきづらいため、長い期間美しい歯をキープできることもメリットのひとつとなっています。

4.ホワイトニングとラミネートベニアの比較

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歯を白くする方法としては、今までご紹介してきた「ラミネートベニア」のほか、「ホワイトニング」という施術もあります。ここでは、ラミネートベニアとホワイトニングの違いやそれぞれの特徴をご紹介していきます。それぞれの特徴を知って、自分に合った施術法を検討しましょう。

また、ホワイトニングには数種類の施術法がありますが、今回は歯科医師が施術を行う「オフィスホワイトニング」を例に、ラミネートベニアと料金や施術の特徴などを比較していきます。

4-1 料金

ラミネートベニアもオフィスホワイトニングも、どちらも保険適用外で自由診療です。そのため、歯医者さんやサロンによって料金に幅はありますが、ラミネートベニアは1本につき5~15万円程度、オフィスホワイトニングは、1本につき2~5千円程度が相場となっています。

4-2 施術期間

施術期間については、ラミネートベニアが1~3週間程度に通院回数は2~3回。施術時間は1回につきおよそ1時間です。

オフィスホワイトニングの場合は、施術期間には特に指定はなく、「どの程度の白さを求めるか」によって、通院頻度や回数が異なります。施術時間は30分~1時間で、オフィスホワイトニングをした直後は色素が沈着しやすいため、施術を受けた後30分~1時間程度は、飲食を控える必要があります。

4-3 効果持続時間

ラミネートベニアのチップは汚れづらいセラミックでできているため、施術後1年以上は美しい白さを保つことができます。しかし、喫煙者や色素の強い飲み物や食べ物を食べる方は、徐々に色素汚れがチップに付着してしまうため、注意が必要です。

オフィスホワイトニングの場合、2~4週間程度で歯が白くなり、その後半年~1年ほど持続します。オフィスホワイトニングを受けた後、定期的にクリーニングを行えば、歯の白さを持続させることが可能です。

4-4 歯への負担

ラミネートベニアは、歯の表面を薄く削る施術です。削る厚さは0.3~0.8mm程度であるため、人によっては歯が弱くなってしまう場合もあるようです。施術を受ける前に、自分の歯はラミネートベニアに向いているか相談してみましょう。

オフィスホワイトニングでは、薬剤を歯の表面に塗ることで施術を行います。歯は削らないため、歯への負担が少なく済む施術です。歯の着色汚れが薬剤によって溶け落ちるため、施術後は「歯や口が乾燥する」と感じる場合もあります。この違和感は2、3日で治まりますが、もし違和感が長く続く場合には担当医師に早めに相談しましょう。

5.ラミネートベニアの歴史

ラミネートベニアは、1920年ごろにハリウッドの映画撮影にて、俳優が装着していたのがはじまりとされています。当時のラミネートベニアは強度が弱かったため、脱着式だったようです。

日本では、1980年代に芸能人が歯を美しく見せるため、使用しはじめたとされています。この頃になると、ラミネートベニアの技術が進み、歯に直接チップを貼れるようになりました。しかし、当時のチップはプラスチックだったため、変色しやすく、使っているうちにチップの表面がすり減ってしまうという問題があったそうです。

強度の高い、変色もしづらい材料としてセラミック製のチップを活用し自然な仕上がりになるように、現在に至るまで研究が重ねられています。

6.ラミネートベニアを受けると決めたら

ラミネートベニアを受けると決めたら、施術を受けて「どのような歯にしたいのか」を具体的に医師に伝えられるように準備しておきましょう。治療後の歯の色をはじめ、なりたい歯の形などを、カウンセリングの時点できちんと医師に伝えることで、よりイメージに近い仕上がりを手に入れることができます。

施術を受ける歯1本につき、5~10万円が相場ですが、自由診療のため金額は医院によって状況が異なってきます。実際に施術を受ける医院を選ぶ際には、施術後のイメージと、予算内で施術を検討してくれるかなどを考えてみてください。

7.まとめ

ラミネートベニアのメリット・デメリットをご紹介しました。歯を美しく見せたいという気持ちや自分の歯にコンプレックスがある方は、一度歯科医師に相談して、白い歯を手に入れる第一歩を踏み出しましょう。

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監修医伊丹太郎先生

麻布シティデンタルクリニック 院長

■院長経歴

松本歯科大学卒業後、同病院勤務。
琉球大学医学部付属病院歯科口腔外科にて
顎顔面領域悪性腫瘍治療に従事。
その後都内複数歯科医院勤務後、
麻布シティデンタルクリニックを開院。

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