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矯正器具による口内炎の原因と特徴

矯正器具があたることによるカタル性口内炎

矯正器具が舌や口の粘膜に接触することで起こる口内炎を、カタル性口内炎と言います。矯正器具だけでなく、歯の被せ物や入れ歯などが口の中を物理的に刺激することでも起こります。接触している部分を改善すれば数日で治ることがほとんどで、矯正治療の場合、初期段階に出やすい症状です。治療が進み歯並びが改善されてくれば、矯正器具も当たりにくくなります。

カタル性口内炎の特徴

カタル性口内炎かどうかを見極めるポイントとして、以下の状態が挙げられます。

・ 口の中の粘膜が部分的に赤く腫れている
・ 腫れた部分が熱をもっている
・ 水ぶくれができる
・ 唾液の量が増える、粘り気が強くなる
・ 患部と周囲の境界線がわかりにくい
・ 味覚を感じにくい
・ 口臭が強くなる

矯正初期の口内炎でこのような症状があったら、カタル性口内炎を疑ってみるとよいでしょう。

矯正器具以外の原因による口内炎

口内炎には、さまざまなタイプのものがあります。矯正中の口内炎が、全てカタル性口内炎というわけではありません。ここでは、カタル性口内炎以外の口内炎をご紹介します。自分の症状と照らし合わせ、今できている口内炎が矯正器具の影響なのかどうか、確認してみてください。

◆アフタ性口内炎

丸く、白い口内炎で、サイズは数ミリ程度です。白い部分の周囲は赤く囲まれた状態になっています。疲れやストレス、ビタミンB2などの栄養不足によってできると言われています。

◆潰瘍性口内炎

粘膜の表面に潰瘍ができ、白い膜で覆われているのが特徴です。周囲は赤くなっています。膜を無理やりはがすと出血する場合もあり、慢性化すると癌化する恐れもあります。

◆カンジダ性口内炎

もともと口の中に存在するカビの一種であるカンジダ菌が、口の中が清潔でなことで増殖し、口内炎となります。義歯性口内炎とも言われるように、入れ歯を使用している人に起こりやすいものです。入れ歯の形にそって粘膜が赤くな

ったり、白い膜ができたりするのが特徴です。

◆ウイルス性口内炎

ヘルペスやクラミジアなどのウイルスへの感染が原因の口内炎です。口の中に水ぶくれができ、それらが破れ、かさぶたをつくるという特徴があります。かゆみが出る場合もあります。

◆アレルギー性口内炎

金属アレルギーを持っている人に出る口内炎で、被せ物などの金属に反応して、金属との接触部分やその周囲が赤く腫れるのが特徴です。口の中だけでなく、手足が腫れたり、かゆくなる場合もあります。

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口内炎への対処法

矯正用ワックスを使用する

カタル性口内炎には、矯正用ワックスの使用が効果的です。矯正用ワックスとは矯正器具を覆う粘土のようなもので、口の粘膜と接触してしまう部分に使用します。器具と粘膜の接触を防ぐことができ、口内炎の痛みを和らげるほか、再発予防が期待できます。

矯正用ワックスは、矯正治療を行っている歯医者さんで購入することができます。市販されているものもありますが、まずは治療を受けている歯医者さんに相談してみるとよいでしょう。

◆矯正用ワックスの使用方法(一例)

Step1:口の中と手を清潔にしてから、ワックスをちぎって丸める。分量は、あたってしまう装置部分が十分に隠れる程度。

Step2:ワックスを塗る所とその周囲の水分を、ティッシュなどを使って取り除く。(湿っているとワックスがつきにくい)

Step3:覆いたい部分にワックスを軽く押し付ける。矯正器具の凹凸にまでワックスが入り込むよう、 ゆっくと押しつけた後そっと 指を離す。

矯正器具を調整してもらう

矯正用ワックスを使用しても口内炎がよくならなかったり、あまりにも長引くようであれば、矯正器具自体を調整してもらう方法もあります。矯正にはある程度の痛みがつきものですが、普段の生活に支障が出るほどの痛みがある場合には、歯医者さんに相談してみるとよいでしょう。

口の中の状態や矯正の度合いにもよりますが、ワイヤーやブラケットを使わない、マウスピースによる矯正方法もあります。マウスピース矯正なら痛みも少なく、取り外しも可能です。

市販の薬を使用する

カタル性口内炎に特化した対処法ではありませんが、口内炎全般への対処策として、市販の薬を使用するという方法もあります。口内炎用の薬としては、以下のようなものがあります。

◆軟膏タイプ

口内炎の痛みを和らげる効果が期待できます。軟膏を患部に直接塗り、炎症を鎮めます。

◆貼るタイプ

触れたら痛い場合には、貼るタイプの薬があります。口内炎全体を物理的に覆ってしまうことで外部からの刺激を防ぐとともに、炎症を鎮めます。

◆スプレータイプ

口内炎に触れたくない場合や、口の奥にあって軟膏や貼るタイプの薬を使用しにくい場合には、スプレータイプの薬があります。炎症を鎮め、痛みや腫れをおさえる効果が期待できます。

ハチミツを塗る

こちらもカタル性口内炎に特化したものではありませんが、口の中に薬を塗ったり貼ったりすることに抵抗がある人は、ハチミツを使ってみるのもよいでしょう。ハチミツには殺菌作用があり、痛みや炎症をおさえる効果があると言われています。食後、しっかり歯みがきをしてから患部をきれいに拭き、直接ハチミツを塗ります。

刺激の少ない食事をする

口内炎ができてしまったら、なるべく患部を刺激しない食事をとるようにし、口内炎の悪化を防ぎましょう。カレーやキムチなどの香辛料が強い食べ物や、粘膜を刺激してしまうメロンやキウイなどは控えるとよいでしょう。

口内炎がある時の食事としては、クリーム系のグラタンやシチュー、リゾット、茶碗蒸しやゼリー、ヨーグルトなどがよいですが、どれも適温を保つことが大切です。熱すぎたり冷たすぎたりしないよう、注意してください。

口内炎ができにくい生活を

食事のバランスに気をつける

矯正器具が物理的にあたってしまうことによるカタル性口内炎は、なかなか防ぎにくいものですが、少しでも口内炎ができにくい体をつくっておくことも大切です。ビタミンB2、B6、ビタミンA、ビタミンCが不足すると口内炎ができやすくなってしまうため、矯正期間中は特に意識して摂取します。サプリメントも効果的に活用していくとよいでしょう。

◆ビタミンB2を含む食べ物

レバー、わかめ、納豆、ひじき、ヨーグルト、チーズ等

◆ビタミンB6を含む食べ物

マグロ、カツオ、バナナ、アボガド等

◆ビタミンAを含む食べ物

レバー、うなぎ、銀だら、にんじん、しそ、かぼちゃ等

◆ビタミンCを含む食べ物

トマト、ピーマンなどの緑黄色野菜、いちご、アセロラ等

口の中を清潔に保つ

矯正期間中は歯みがきがしにくく、いつも以上に意識しないと口の中を清潔に保つことができません。しっかりとした歯みがきはもちろん、殺菌成分入りの洗口液などを使って細菌の増殖・繁殖をおさえる習慣をつけておきましょう。こうすることで口内炎ができにくくなるほか、できてしまっても悪化を防ぐことができます。

体の免疫力を高める

3-1で紹介したような栄養バランスのとれた食事に加え、しっかりとした睡眠と休息をとることを意識して、体の免疫力を高めておきましょう。免疫力がさがると、少しの傷でも口内炎ができやすくなってしまいます。またストレスも口内炎の原因になると言われているので、ゆっくりとリラックスできる時間を持つなどして、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

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まとめ

口内炎ができてしまったら、その口内炎が矯正器具のぶつかりによるものかを見極めた上で、適切な対処をしていくことが大切です。矯正中はある程度の我慢は必要なものの、あまりにひどい痛みをずっと我慢している必要はありません。少しでも楽に生活が送れるよう、まずは歯医者さんに相談してみるとよいでしょう。

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2022-08-16T14:35:22+00:00