TOP

この記事の目次

どうして噛み合わせが悪いと頭痛になるの?

噛み合わせが悪いことによって、生じる弊害はさまざまですが、その一つとして頭痛が上げられます。しかし、なぜ噛み合わせの不具合で、頭痛が引き起こされるのでしょうか?主な理由を上げてみましょう。

顎の筋肉の緊張や血行障害(筋緊張性頭痛)

噛み合わせが悪くなると、顎の片側だけで咀嚼したり、噛みやすいところを中心にして咀嚼するようになります。従って、顎の筋肉を左右均等に使わず左右の差が生じたり、不自然な噛み合わせなどによって、顎の周辺の筋肉の緊張状態が続いたりします。顎の周辺の筋肉とは主に咀嚼に関わる4つの筋肉で、特にその一つである側頭筋(顎から頭の側面に広がる筋肉)に緊張状態が続くと、その周辺の血行が悪くなり、筋緊張性の頭痛を引き起こします。

頚椎の歪みによる頭痛

成人の頭の重さはおよそ8キロから10キロもあるもので、それを頚椎と、歯を噛み合わせる筋肉などによって支えています。従って、噛み合わせが悪いと、重い頭を支える筋肉のバランスが悪くなり、頚椎を歪めることで、頭痛を生じさせます。

噛み合わせ,頭痛

噛み合わせが一因とされるさまざまな症状

噛み合わせの不具合による弊害は、頭痛が典型的ですが、頭痛を引き起こすのと同じようなメカニズムで、さまざまな症状をもたらします。頭痛は一概に、噛み合わせに問題があることが主な原因とは言えませんが、十分にその要因となりえます。悪い噛み合わせによる主な症状は下記のとおりです。

首の痛みや肩こり

頭痛を引き起こすのと同じメカニズムで、顎の咀嚼筋の緊張に始まり、首や肩の周辺の筋
肉が緊張して血行が悪くなって、首の痛みや肩こりを引き起こします。

耳鳴り

噛み合わせが悪く、下顎が後方にズレやすい状態になっていると、耳の管が、ズレた下顎によって圧迫されやすくなります。これにより、耳鳴りの症状が出ることになります。

不眠症

噛み合わせが悪く、噛み締めや歯ぎしりの癖がある人は、強く噛むことによって脳が刺激を受け活性化しやすくなり、眠りが浅くなったり、不眠症になってしまうケースもあります。イライラやぼんやり首の筋肉が常に緊張し、血行が悪くなると、脳への血流が妨げられ、十分な酸素が供給されず、イライラしたりボンヤリしたりすることがあります。

顎の痛みや不具合

顎の筋肉に緊張が続いたり、左右の顎にかかる力がアンバランスになると、顎関節のクッションとなる部分がズレたり、歪んだりして、顎に不具合を生じさせます。これは顎関節症と言われるもので、口を大きく開けられなかったり、噛む時に顎の痛みや異音を感じたりします。

胃腸障害

噛み合わせが悪いと、十分に食べ物を噛むことができず、唾液と食べ物を混ぜ合わせることが不十分になります。胃腸に負担をかけ続けることになり、胃腸の障害を引き起こす要因となります。

自律神経失調症
頭痛を引きおこす、噛み合わせの悪さによる頚椎の歪みは、神経を圧迫するなど、身体に慢性的なストレスを与え、自律神経失調症を招くこともあります。また、生理痛や生理不順も噛み合わせの悪さが一因となるケースがあります。

噛み合わせを悪くする生活習慣

噛み合わせが悪くなる原因としては、歯並びが悪いことによるものや、詰め物や被せ物などの不具合、歯を抜けたまま放置するなどといったことも上げられますが、生活習慣による噛み合わせの悪化も見逃せない要因です。
歯は弱い力でも動きやすいもので、同じような姿勢や癖などによっても、噛み合わせがズレることがあるのです。自分に思い当たるところがないか、その代表的な例を上げてみましょう。

・噛み締めや歯ぎしり
・頬杖
・うつ伏せ寝、同じ側の横向き寝
・足を組んで座る癖
・横向きの手まくらでテレビを見る
・猫背
・片側に重いカバンをかける など

噛み合わせ,頭痛

噛み合わせの治療法

不正咬合や顎の位置の不具合などが噛み合わせを悪くしている場合には、矯正治療や顎の外科的な治療などといった方法もあります。ここでは、主に生活習慣などに起因する噛み合わせの不具合を治す方法をご紹介します。

生活習慣の改善(行動療法)

3章でご紹介したような、噛み合わせの乱れを引き起こす悪い生活習慣がある場合には、まずそれらを改善する必要があります。問題を引き起こす可能性のある行動を改善するため、行動療法とも呼ばれています。

運動療法

ストレッチやマッサージなどを施すことで、崩れてしまった筋肉のバランスを取り戻します。正しい姿勢や歩き方をすることを促す医院もあります。

トリガーポイント療法

トリガーポイントとは、悪い生活習慣などで生じた筋肉の緊張や血行の悪いところです。平たく言えば、コリのあるところです。悪い噛合せでは、前述した通り、顎の筋肉の各所が緊張しているので、こうしたコリを中心に、マッサージでほぐすのがトリガーポイント療法です。

テンプレート療法(スプリント療法)

噛み合わせが悪い場合、咀嚼筋が緊張します。また、左右の奥歯の高さが低くなっていると、頭を支えられず前傾し、次第に頚椎が歪んでいきます。テンプレート療法は、自分の歯に合わせたマウスピース状の器具を噛むことによって、咀嚼筋を伸ばし、前傾した頭を後方に戻す作用があり、スプリント療法とも呼ばれています。
矯正用のマウスピースは、主に歯並びを調整するものですが、テンプレートは噛み合わせの異常に関わる奥歯の高さを改善し、頚椎を正しい位置に戻すためのものです。

まとめ

噛み合わせの悪さだけが、頭痛や肩こりなどの症状の主な原因となっているとは言えませんが、その一因となっていることも確かです。長年、原因が分からずずっと悩んできた症状が、噛み合わせを治すことによって、解消されたというケースも数多くあります。見た目の歯並びに大きな問題がない場合でも、生活習慣によって、噛み合わせに乱れが生じていることもあります。この記事を読んで、思い当たるところがあれば、噛み合わせの治療に実績のある歯医者さんに、一度相談してみましょう。

噛み合わせ,頭痛

不正確な情報を報告

不正確な情報を報告

メールアドレス
※メールアドレスをご入力いただいた方には、改善結果をご報告致します。
コメント(オプション)

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

貴重なご意見をありがとうございます
矯正歯科まとめはよりお役にたつ情報をお伝えできるよう、ご意見を参考にサイトの改善を行って参ります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
送信エラー
大変お手数ですが、ページを更新いただき、再度ご意見をご送信ください。
更新後も再び送信エラーが発生する場合は、 お問い合わせページ からご連絡いただけますと幸いです。

噛み合わせが悪いと頭痛になる!?そのメカニズムや治療法
歯科矯正まとめ
歯科矯正まとめ
2022-08-16T13:33:03+00:00