※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。
この記事の目次
時期が早いほど低費用&効果的!
子供の矯正費用を熟知しておこう
多くの場合、子どもが小さいうちに矯正治療を始めれば、治療費の負担が少なく済みます。
ただし、一口に矯正といっても様々な方法があり、矯正方法によって費用は異なります。
子どもは、顎が成長途中です。
そのため、子供の歯列矯正は、顎の発育・歯並びのスペースを考慮したものでなくてはなりません。
歯の状態には個人差があるため、必ずしも安く済む矯正方法を選べるわけではありません。
子どもの歯列矯正をする際には、歯医者さんとよく相談し、子どもの成長に合った矯正方法を選ぶことが大切です。
2つの治療時期と費用の目安について
子どもの矯正治療に適した時期は、6歳頃から小学校3~4年生、または、小学校5~6年生から中学生までです。
乳歯があるうちから始める矯正は、永久歯がきれいに生え揃うことを考慮しながら進めていきます。
小学校高学年以降に(永久歯が生え揃ってから)矯正する場合は、考慮するポイントは大人と変わりません。
矯正費用は、大人よりも子どもの方が安価に設定されていることが多いです。
子どもは歯が動きやすいため、歯の移動がラクにおこなえることがメリットです。
これは、治療期間の短縮や、痛みの軽減につながります。
保険の適用について
子供の矯正治療は、正しい歯の機能の獲得や、あごの成長を十分に考慮することを目的としておこないますが、現状の医療制度では健康保険は適用されません。
ただし、医療費控除の対象となる場合が多いので、支払った医療費の領収書を保存しておいて、確定申告時に税務署で相談してみてください。
一方、先天的な病気が原因で歯並びや噛み合わせに問題が生じている場合や、あごのバランスが著しく悪くて、機能に大きな障害が生じている場合には、健康保険が適用されます。
顎の成長の終了を待ってから、歯科矯正と外科手術を併用して治療をおこなうときがあります。
子供の歯列矯正方法と費用
プレート矯正 30万円から60万円程度
プレート矯正は、取り外しの出来る装置(プレート)を使用する方法です。
プラスチックと針金でできたプレート状の装置を使用し、顎を段階的に広げていきます。
抜歯をすることなくスペースを広げることができ、あとから入れ替わる永久歯の生えるスペースを確保する事が可能です。
プレート矯正は、歯が生え替わる前の矯正に向いています。
以前は、歯並びが悪いと、スペース確保のために抜歯をするのが一般的でした。
しかし、プレート矯正なら、できるだけ抜歯せず矯正ができます。
着脱式のプレート矯正の装置は、その効果が患者さん自身の使い方や、使用時間に大きく影響を受けます。
そのため、「ノンコンプライアンス」と言われる着脱出来ない、比較的シンプルな矯正装置を用いるケースも増えています。
マウスピース 10万円程度
乳歯が残っている、小さい子どもの矯正に適しているのがマウスピース矯正です。
ムーシールドは受け口(反対咬合)の治療に適したマウスピースですが、前歯の噛み合わせ不全(開咬症)や出っ歯を矯正できるマウスピースもあります。
透明なので見た目を気にする必要がなく、素材が非金属なのでアレルギーの心配もありません。
昼間の数時間と、寝ている間のみの装着で済みます。
子供の負担が少なく金額も比較的安価ではありますが、全ての患者さんに適応可能ではないため、専門医による診断が大切です。
ブラケット矯正 80万円から100万円
ブラケット矯正は、子供といっても比較的成長していて、永久歯への生え替わりが終わった人を対象に行う矯正治療です。
歯の1本1本にブラケットというボタンのような装置を貼り付けて、そこにワイヤーを通します。
ワイヤーを引っ張り、力を加えることで、ゆっくりと歯を動かしていく方法です。
ブラケットにはいくつかの種類があります。
一般的な矯正でイメージするのは、メタル(金属)のブラケットでしょう。
見た目に配慮した、プラスチックやセラミックでできたブラケットもあります。
費用を抑えたい場合には、メタルブラケットをおすすめします。
金属に抵抗がある、金属アレルギーを持つ人には、プラスチックやセラミックのブラケットが適しています。
外見の変化だけでなく、ブラケットの素材によって費用や治療期間が変わります。
リンガルブラケット矯正 90万円から150万円
歯の前側に装着するブラケットに抵抗がある方は、歯の裏側に装着するリンガルブラケットをおすすめします。
装置を歯の裏側に装着することで、装置が目立ちにくく、虫歯になりにくいというメリットがあります。
ただし、矯正装置を患者さんに合わせて製作する必要があるので、他の矯正よりも比較的高価になります。
装着する際にも高度の技術を要するため、対応出来る医院が少ないことがデメリットです。
それに加え、10代の患者さんは大人と違い、生えている歯がまだ短いケースが見られます。
そのため、歯によっては装置がつけられない場合があります。
子供の矯正のメリット
あごの成長を整えられる
出っ歯の原因の一つに、遺伝があります。
一方、子どもが成長していく中で、後天的な要素(クセや習慣)によって、出っ歯になることもあります。
3歳くらいまでの指しゃぶりは気にする必要はありませんが、5歳を過ぎても続けていると、出っ歯になる恐れがあります。
また、子どもの頃に口呼吸をする癖がつくと、上顎の成長に影響し、出っ歯になることがあります。
良くない癖を改め、早めに矯正治療を受ければ、正常な顎の発育を促すことができます。
抜歯の必要性が少ない
子どものうちに矯正を行えば、抜歯せずに済むことが多くあります。
生まれつきの出っ歯には、上の顎が大きい場合と、下の顎が小さい場合があります。
下の顎が小さければ、プレート矯正で顎を広げ、歯並びを整えることが可能です。
プレート矯正では抜歯をおこなわないので、子どもの身体的負担を少なくできます。
プレート矯正は、乳歯時期の子どもに適しています。
上の顎が大きい場合は、ブラケット矯正、マウスピース矯正、リンガルブラケット矯正などの中から、子どもの状態によって選びます。
前歯を整えるスペースが足りない場合は、抜歯を検討することもあります。
大人になってからの矯正の必要性が減る
子どもが小さいうちから矯正を始めれば、大人になってから矯正をおこなう必要がありません。
大人になってからの矯正は、子どもの矯正に比べて歯が動きにくく時間がかかります。
反対に、乳歯から永久歯に生え替わるタイミングでの矯正は、歯茎が柔らかいために歯が動きやすく、スムーズに矯正を進めることが可能です。
定期的な虫歯のチェックも可能
小児歯科に定期的に通うことで、虫歯のチェックやクリーニングを並行しておこなうことが出来ます。
出っ歯や噛み合わせの矯正に限らず、子どもの歯の健康のためには、定期的な検診は大切です。
虫歯を早期発見できれば治療負担も少なく、一生涯使える健康な歯を保つための基礎を固めることができます。
また、子どものうちに歯医者さんに慣れることができれば、歯医者さんに対し必要以上の恐怖心を抱くことがなくなります。
子供の矯正のデメリット
矯正期間が長くなる場合もある
子どもの矯正治療は、顎の成長が終わる15歳くらいまで、経過観察が必要となる場合があります。
つまり、子どもの出っ歯が気になって歯医者さんに行っても、すぐに治療が始まらないケースがあるということです。
子どもの顎や歯は成長途中にあります。
経過観察することで、より適した治療法が見つかる場合があります。
治療法によって虫歯のリスクがある
矯正方法は場合によって、複雑な器具をお口の中に装着します。
矯正器具がお口の中にあるために歯ブラシが届きにくく、毎日のブラッシングが難しくなることが考えられます。
そして、しっかり歯磨きができないと、虫歯ができやすくなります。
矯正治療をしている間は、定期的な検診はもちろん、より丁寧なブラッシングで虫歯の発生を防いでいきましょう。
子供の生活に負担がかかる場合がある
矯正装置を装着してしばらくは、お口の中に違和感を覚えるのが一般的です。
寝る前に装着する矯正装置の場合、慣れていないと寝ているうちに装置が外れてしまうことがあります。
矯正治療は子どもの身体的、精神的負担が大きく、親御さんの温かいサポートが必要です。
治療法によっては本人の努力が必要
矯正治療は装置によって歯を動かすため、痛みを感じる場合があります。
痛いからといって、途中で治療を中断すると、矯正を始める前よりも悪い歯並びになることがあります。
大人なら「痛み=きれいな歯並びに向かっている」と理解できますが、子どもは理屈でわかっていても感情がついていかないことがよくあります。
矯正を始める前に子どもとよく相談をして、理解をしてもらうことが重要です。
子どものモチベーションを維持するためにも、親御さんとのやり取りはとても大切です。
まとめ
出っ歯をそのままにしておくことのデメリットは、見た目のコンプレックスだけではありません。
噛み合わせが悪いことからくる咀嚼力の低下、ブラッシングのしにくさからくる虫歯、これら以外にも様々な問題を生じさせる恐れがあります。
子どもの成長に大きく関わる問題なので、毎日の歯磨きの際に観察をして、少しでも異常を感じたら早めに歯医者さんに相談をしましょう。
出っ歯の場合、外傷で前歯を損傷するケースも非常に多くあります。
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