当院では、垂直に生えた親知らずはもちろん、難しい生え方の親知らずもできるだけ院内で抜歯をしています。各症状に応じてスムーズかつリスクの少ない抜歯を行うために、まずは歯科用CTによる精密な診査・診断が欠かせません。歯科用CTは親知らずの根の本数や形状、近くに神経や血管がないかを立体的に把握するのに役立ちます。
抜歯したほうが良いのは、親知らずが斜めに生えている状態や、横向きに生えたまま歯茎の中に埋まっているケースです。どちらの場合も隣の奥歯に負担をかけており、歯と歯の隙間に汚れが溜まって虫歯や歯周病を発症しやすくなるためです。手前の奥歯をケアする際に邪魔な場合には、先んじて親知らずを抜くことを提案しています。
1)検査・治療計画の立案
まずはお口の状態を検査して、スムーズに抜歯ができるか否か診断してから、治療方針を決めていきます。生え方が斜めや横向きである場合、歯科用CTで歯の状態を立体的に把握して、リスクに配慮した抜歯計画を立案します。
2)事前説明
抜歯方法は症状によって異なるため、どのような術式が望ましいのかを、歯科医師から説明いたします。
3)抜歯後の症状の説明
まれに下の親知らずを抜いた後に、下唇の軽いしびれや、痛みによってお口が開きにくくなる開口障害が現れます。そういったリスクも、患者さまには事前にご理解いただくことを忘れません。
4)術前の準備
お口の中をしっかりと検査し、ケアが不十分な場合には汚れのクリーニングをします。口腔内が清潔な状態で抜歯すると、術後に腫れや痛みが出にくくなります。
5)抜歯
小まめなお声がけや事前の伝達麻酔により、痛みや不安に配慮をしながら治療を開始します。歯の位置や症状によっては、ご来院当日に歯を抜くこともあります。
抜歯後の穴は、自然に改善するまで消毒しながら様子を見るのが一般的です。しかし、当院では傷口の保護や止血、腫れや痛みの緩和が期待できる「コラーゲン使用吸収性局所止血材(※)」を、抜歯後の傷口につめる処置に対応しています。お薬は体内へ自然に吸収されるため、後から取り出す必要はありません。
※自由診療です。料金は料金表を確認してください。