私は、病院の歯科口腔外科で患者様の治療を行ってきました。
患者様が歯科口腔外科に来院される理由は、歯が痛い、親知らずを抜いてほしいといった理由ではなく、「ご飯を美味しく食べることが出来ない」という方がほとんどでした。
また、歯医者に通っている人の中に「食べ物が食べられない」、「思うようにしゃべられない」という主訴を抱えている人も多いことが分かりました。
私は、当院のような身近な歯科医院で治療をおこなうことで、患者様に寄り添った治療を受けていただけると考えております。
そして、患者様の本当の主訴に合った治療方法を考え、行っています。
歯は噛むことを目的とした機能だけではありません。
歯は食べるため、呼吸をするための機能もあります。
また、歯医者は歯が悪いから、痛いから治す場所だけではありません。
歯が健康だとしても食べられない、上手くしゃべられないという患者様がいらっしゃいます。
そんな患者様のために、主訴はしっかりと治療を行いその上で美味しく食べられるようにすることが患者様にとってより良い治療だと考えております。
また当院には、言語聴覚士が在籍しています。
言語聴覚士は、患者様が言語を話しやすくする訓練や飲みこみの訓練をします。
こういった歯科治療だけではないリハビリの体制・役割があるからこそ、患者様の食べる生活を支えることが出来ていると思います。
食べ物を食べられるようになった、食べ物が美味しいと思ってもらえること、そして、私の院に来院されてもう一度治療を頑張りたいと思っていただけるようなサポートをしていきます。
歯科治療というものは、歯を一本一本治療していくという考えのもとで行います。
しかし、咀嚼(そしゃく)と嚥下(えんげ)を一緒に行う治療はありません。
当院の考えは、「食べ物を食べる」といった口にものが入ることも歯の治療と一貫するものだと思っています。
そのため、プラスアルファで治療を行うことを意識しています。
例えば、入れ歯を加工することやレントゲンでの撮影、言語聴覚士に相談といった、プラスの要素を入れることで話しやすくなるための治療や食べ物が食べやすくなるための治療を行っています。
患者様の治療を進めていく上で、重要なのが患者様に沿った治療計画を立てることです。
また、治療の予定は患者様だけの予定に合わせて設定をするのではなく、ご家族の予定を踏まえた上で計画立てしなくてはなりません。
当院では、治療を何回で終えたいのかという最終的な着地をしっかりヒアリングしています。
先に治療のゴールを決めることで患者様のモチベーションに繋がり、治療を継続的に受けていただけます。
患者様とよく話すことと相談を繰り返し、治療のゴールまで向かっていきます。