耳の隣にある顎関節がお口を開けたり閉じたりする時に支点のような働きをしています。ここに関節円板という軟骨があるのですが、これがずれてうまく連動しないと、痛み、雑音などさまざまな不具合が出てきます。お口はだいたい自分の指三本くらい開くのが普通なのですが、口が開けにくくなったとか、痛みや音を感じるようなら、顎関節症かもしれません。
歯科矯正(※)での治療というのは、顎関節症が出ないような顎関節や噛み合わせを作るということです。日本人の顎が昔よりも弱くなっている傾向ですが、顎関節症というのは、以前は症状があったのに今はないという場合や、前はなかったのに出てきたという場合など、一人の患者さまでも時期や状態によって異なります。
矯正治療では、症状が出ないお口と顎の状態を作っていきます。
※自由診療です。料金は料金表を確認してください。
顎関節症の症状の出方はさまざまですが、痛みが激しい際は大きな病院の歯科口腔外科に行っていただき、薬を処方してください。これは保険診療で対応できますので、矯正歯科の出番は急性の痛みが治まって慢性的になってきてからになります。
当院では慢性化してきた顎関節症はスプリントという歯のカバーのような器具を使って、噛み合わせを安定させ、顎の位置や状態を治療することから始めます。基本的には、毎日ずっと付けていただくものです。ずれてしまった顎の位置を改善して安定させるには、長期的に取り組んでいく意識が大切です。
顎関節症には、悪い噛み合わせ、歯ぎしり、ストレスなどさまざまな要因があります。
例えるなら、ちょろちょろと水がバケツに溜まっていって、いっぱいになったらあふれて症状が出てくるのと同様に、このバケツの大きさには個人差があります。大きなバケツの方は少々噛み合わせが悪くても症状は出てきませんが、小さなバケツの方は症状として出てきやすいです。
その根本的な原因が歯並びにあるのなら、歯並びを治すことで顎関節症の症状は抑えられます。このようなことを模型や図などを用いながら患者さまに説明していきますので、「顎関節症かな?」と思ったらまずご相談いただけると幸いです。
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