噛み合わせの治療内容｜三村歯科医院

ものをしっかり噛めなくなると血液を脳へ十分に送れなくなり、脳の発育や維持ができなくなります。これが認知症の始まりです。人々の健康にとって噛む、噛みしめるということはとても重要な行為です。ただ、調整がされていない歯をいくら噛みしめても、歯の機能は果たせません。噛み合わせの治療を行なう際の大切なポイントは、高さです。患者様にはそれぞれ、ふさわしい噛み合わせの位置というものがあります。その方が持つ歯の重心というべき位置ですが、その位置にきちんと誘導するように噛み合わせを調整します。高さが足りない場合には、その噛み合わせにふさわしい方法で高さを足すことが必要ですし、なにかしらの理由で歯がなければ、そして患者様に経済的な余裕があればインプラントを入れるのが良い方法だと考えます。もっとも当医院では、必ずしもインプラントのような治療方法をお勧めするわけではなく、ベターな治療をモットーとしています。経済的にインプラントを選べない場合には、インプラント以外の方法をおすすめしています。

日本人は人種的にはモンゴロイドというものに属し、モンゴロイドの噛み合わせというのは、欧米人のそれとはちがいます。歯科矯正で欧米人の骨格をベースにした治療も散見しますが、当医院ではモンゴロイドの咬合様式に合わせた治療を基本としています。なお、噛み合わせは日常の生活習慣によっても、変調をきたすことがあります。そうしたことが起きないような生活指導、アドバイスも歯科医院のひとつの役目だと考えております。そのため、患者様には治療前に加えて治療後も、カウンセリング時に日常生活の部分のアドバイスを合わせて行っております。

歯科にはいろいろな分野の治療がありますが、中でも重要なのが噛み合わせです。そもそも人間は、重力に逆らって立ち上がった生き物であり、その直立の姿勢を支えているのが、歯であり顎であり噛み合わせです。そのため、口の中を調整するのはそのバランスを維持するためです。こうしたことを念頭に置きながら噛み合わせの治療を行う際には、口の中の状態だけでなく、患者さまがどのような姿勢になっているかを確認したうえで治療方針と治療方法を決めています。例えば肩のラインが崩れている方や本人も気づかないうちに前かがみになっている方、あるいは顔の表情が不自然な方など、噛み合わせの不調が姿勢や身体の各部分に表れている場合が少なくありません。また、高齢者の背が曲がっているのは、加齢による筋力の衰えである一方で、噛み合わせに不具合が生じている場合も少なくはないのが実情です。