歯科医院には、苦手意識をお持ちで「痛くなったから仕方なく行く」という認識の方が、まだまだ多いと感じます。しかしながら、痛みが出るほど症状が進行すると、治療の規模が大きくなり、歯の寿命が縮まりかねません。食事やコミュニケーションをする上で欠かせない歯は、長い人生を共に過ごすパートナーといえます。ぜひ、普段から定期メンテナンスを受け、健康的な状態維持に注力していただきたいと思います。
日々の歯磨きをていねいに行い、バイオフィルムと呼ばれる膜やこびりついた歯石といった取り切れない汚れを、歯科医院で定期的に落とし続けることで、健康的なお口の維持につながります。また、小まめにお口を確認すれば、もし虫歯ができても早期に発見でき、軽度の治療で済ませることも可能です。
治療以外にこうした予防のためのケアでも、患者さまがお口を健康的に保てるようにお手伝いをさせていただきます。
予防ケアを行う際は、歯科衛生士が患者さま一人ひとりのお口を細かくチェックし、アドバイスを行っています。磨きやすい歯ブラシや歯周病予防に向く歯磨き粉などをご提案するだけでなく、日々のお手入れをよりよく行えるよう、正しいブラッシング方法についてもお伝えしています。
また、専用の器具を使ってお口をきれいにお掃除する、PMTCと呼ばれるクリーニングも実施しています。患者さまのお手入れでは取り切れなかった汚れを落すことでお口をさっぱりさせることはもちろん、歯の表面も研磨してツルツルにするので、その後の汚れが付きにくくなるというメリットもあります。
お口の治療が済んだ後はもちろん、特に自覚症状がない方も、3、4カ月に1度はこうしたお手入れを続けていただき、健康的なお口を維持していただければ幸いです。