森歯科医院

私個人としては、あまり堅苦しく話すのではなく、ある程度フレンドリーにお話しできるよう意識しています。というのも、歯科医院って基本的に怖いイメージがあるじゃないですか？「歯医者に行く」っていうだけで、不安になったり緊張したりしてしまう。私自身もそう。今でも自分が治療を受けるとなったら怖いんですよ。実際、親知らずを放置しちゃっているぐらいで（笑）。だからこそというか、治療を行う立場として患者さまの不安や緊張を払拭して差し上げたいという気持ちがあるんです。まあ、「フレンドリー」といっても度が過ぎると不快に感じられる方もいらっしゃるでしょうから、そこは一人ひとりの気持ちを汲み取ってリラックスしていただけるように導く、ということですが。お子さまの場合も、ちゃんとお子さまの目線に立つよう心がけています。

特にこれといった傾向はありませんね。虫歯も歯周病も幅広い患者さまに来ていただいています。日本歯周病学会認定の専門医ではあるので、その辺りは地域の方々への啓発も含めてお役に立っていけるのかなと考えています。何しろ日本人の8割がかかる病気ですからね。歯周病は虫歯のように痛みがないので、しらないうちに進行してしまうのが怖いんですよ。歯がぐらぐらになってしまってからはじめて受診するという方もいますが、そうなると治療も大変になってきてしまいます。日頃からメンテナンスを受けていれば、大きな治療を受けなくとも自分の歯を長く維持していただけますから、ぜひ早めに受診していただきたいと思います。

どんなことでも本人がその気にならなければ、習慣づけることは難しいですよね。口腔ケアも同じで、お子さまが自分自身で歯磨きのへの動機付けを持たなければ、習慣として自発的に続けていくことは難しい。ですから、まずは歯磨きによって口の中がキレイな状態を保ち、「歯磨きしないと口の中が気持ち悪い」と感じるぐらいまで、毎日、しっかり続けさせることが大切になってくると思います。
また、お子さまの場合はどうしても自分だけではうまく磨けないところもあるので、親による仕上げ磨きも大事。親がどれだけ熱心に指導していくかで、お子さまの歯磨き習慣も変わっていきます。お子さまに限らず、現状の歯をどれだけ残していけるかに関しては患者さま自身の気持ちが大きいんです。私たち歯科医師はあくまでそのお手伝いをしているに過ぎません。ですから、口の中がスッキリした状態を「気持ちいい」と感じて、自発的にケアしていくことが望ましいんですね。

印象に残っているのは大学のときに診た歯周病の患者さまですね。とにかく怖がりで、他の歯科医師たちが対処できなかったために大学に紹介されてきた方でした。歯周病のせいで身体の抵抗力・免疫力も落ちていたのかもしれませんが、口の中がよく腫れてしまうんですね。それでも怖いという気持ちが強すぎて、十分に治療を受けられなかったわけです。私はとにかく、じっくりお話を聞かせてもらい、ひたすら恐怖心を払拭するように努めました。その結果、口の中が腫れないようになるまで改善して差し上げることができました。
歯周病は進行すると治療もどんどん大変なものになっていってしまうので、痛みなどがなくとも定期的に歯科医院に通ってメンテナンスを受けていただきたいですね。「面倒くさい」という気持ちもわかりますが、早めに対処しておいたほうが後々ずっと楽ですから。

このところ全然やっていませんが、一応スキューバダイビングのライセンスを持っています。徳島はけっこうマリンスポーツが盛んですしね。私も、大学のときに関東に出て行きましたが、出身はもともとこっちなんで。スキューバダイビングはまたぜひ再開させたいなと思っているんですが、ずいぶんブランクがあるので、もう一回ちゃんと練習し直さないとまずいですね（笑）。

まずは「あなたのお話を聞かせてください」ということですかね。悩んでることも治療で希望することなども遠慮なく話してもらえると幸いです。また、学術的に考えれば「この症状にはこの治療が特に良い！」というのがあっても、それが必ずしも患者さまの希望に添うとは限らないんですよ。ですから、患者さまのお話に耳を傾けることはとても重要なんです。そのうえで、治療としての質をしっかりと維持しながら、できるだけ患者さまの希望に合わせていく努力をしていきたいと思います。どんな治療でもメリット・デメリットをしっかりお伝えし、患者さまの納得のうえで進めていきますので、しっかり治療に専念していただきたいと思います。