講習会で親御さまに正しい知識を身に付けてもらいながら、一緒にお子さまの歯を守っていきます
「私が苦労したから子どもの歯だけは」とお考えになってご来院される親御さまは多くいらっしゃいます。しかし、親御さまが正しい知識を持たないとお子さまの歯を守ることはできません。
当院では、歯に関する正しい知識を身に付けてもらうための講習会を実施しています。そのときにお伝えしているのは「親御さまご自身の歯を守るのが大切」ということです。親御さまがしっかりとケアをすれば、お子さまに原因菌が移る可能性が低くなります。また、必要以上にお子さまに砂糖を与えない、ということも歯を守る上で大切になってくるため、そういったこともお伝えをしています。
親御さまは、お子さまの歯を守る最初の歯科医師です。そして当院は、その親御さまのサポートを全力で行います。毎週水曜日と、土曜日に月1回、そういった知識をお伝えする会を開いています。堅苦しい雰囲気ではなく、笑いありの楽しい講習会ですので、ぜひお気軽にご参加ください。参加は当院の受付で行っています。
授乳方法や離乳食の与え方で歯並びが変わってくることをご存じですか?知らずにやってしまうと、お子さまの健やかな成長を阻害してしまうこともあるのです。それを防止するためには、親御さまが早くから正しい知識を身に付けることが重要です。
当院では、授乳時の飲ませ方や離乳食を食べさせるときのスプーンの動かし方などをアドバイスしています。この時期の取り組みによって、将来、矯正の必要がなくなる可能性もあるので、ぜひ知っていただきたいと思います。
実は、当院の院長は一児の父でもあり、自ら離乳食を作って食べさせていました。そのときに得た気づきも交えつつ、親御さまにアドバイスいたします。
また、お子さまの虫歯は減少傾向にありますが、「噛めない」「噛まない」「飲み込めない」といったお口の機能低下の問題がクローズアップされています。当院では、そういったお悩みのご相談も承っています。
「歯科医院は怖い場所」だとお子さまが感じてしまうことで治療が難しくなってしまいます。そこで、診療するときには少しずつ段階を踏みながらお子さまのできる範囲内で進めています。
まずはこれから何をするのかを説明し、お子さまが納得した上で、治療に使う器具を見たり触ったりしてもらいます。こうした手順を踏むことで、歯科医院が怖い場所ではないとお子さまに認識してもらうことができるのです。
ただし、3歳半より前のお子さまは、治療を優先します。「トラウマが残ってしまうのでは?」と心配になる親御さまもいるかもしれません。しかし、もし治療中に泣いてしまっても、最後に「よく頑張ったね」と褒めてあげると記憶が上書きされるのです。すると頑張って褒められた記憶だけが残るため、トラウマになることはありません。
中学生くらいになったお子さまには、歯が悪くなった原因を一緒に考えてもらうようにしています。自分自身でもどうしたらいいのかを考えることで、歯に対する意識が向上するからです。
例えば、部活でスポーツドリンクを飲み過ぎてしまい虫歯になったとします。そのときに「スポーツドリンクを飲むのを止めよう」とアドバイスをするのは簡単です。しかし、それを実践してくれるとは限りません。激しい運動で水分が必要な場合もありますし、スポーツドリンクでないといけない理由があるかもしれないからです。
そこで、どうすればいいのかを一緒に考えてアドバイスをすることで、歯に対する意識も少しずつ変わってきます。自分自身で考えて口内環境を改善していくことが、本当の意味での予防だと考えています。
当院が診療の際に「親子分離」をしている理由は二つあります。診療中の事故を未然に防ぐためと、お子さまと信頼関係を築くためです。
一つ目の事故の防止は、親御さまがお子さまを抱っこした状態で治療をするとお子さまが動いてしまい、処置をすることが難しくなるからです。ただし、お子さま一人だけで治療をすることはありません。当院のスタッフが横に付いた状態で処置を行います。その際、自然に動きを制御できる方法を使って体を固定するため、無理に押さえ付けることなく治療を進めていきます。訓練を受けたスタッフがお子さまへの負担を軽減し、ラクに治療ができるようサポートさせていただきます。
二つ目の信頼関係の構築は、お子さま自身に話を聞いてもらうことが大切だからです。親御さまが一緒にいると、お子さまはどうしても親御さまに意識が向いてしまい、こちらが話しかけても耳に届かず、歯科医師の説明を聞くことが難しくなってしまいます。お子さまに話を聞いてもらい、歯科医師とお子さまの間に信頼関係を作ることが治療を進めていく上で重要になってくるのです。