中田歯科クリニック

歯科医師になった直後に大学病院の歯科口腔外科で、当時はマイナーだった歯周病の講座に研修生として籍を置いたことをきっかけに、いろいろな治療法を学ばせていただきました。当時培った知識と技術を活かして、開院してからも歯周病治療は特に力を入れてご提供しています。

私が歯周病治療を重視しているのは、どんなに良いかぶせ物を入れても、基礎がしっかりしていないと歯の寿命を維持できないためです。歯周病から歯を守れれば、入れ歯やブリッジなどの治療は必要がなくなります。自分の歯で噛んで食事を味わうことが、患者さまの幸せにつながると考えるからこそ、基礎となる歯周病治療を大切にしているのです。

そのためにも、歯科衛生士は担当制にしました。教育面には特に注力しているので、どの歯科衛生士が担当しても、同程度の歯周病治療が受けられます。人数もできるだけ多くそろえて、患者さま一人につき1時間かけられるように体制を整えました。予防に力を入れるようになってから、抜歯の機会が減ったことを考えると、やはり歯を長持ちさせるには歯周病治療が重要だと感じますね。

初診で虫歯治療を希望された場合にも、レントゲン撮影をした時には歯の周りの骨も含めて状況を把握することを心がけています。ある程度お口の現状をお知らせして、歯周病がどのような病気で、将来的にどんな状態になるのかを具体的に説明し、治療の必要性をご理解いただけるように努めています。

歯周病は自分に無関係な病気だと思っている患者さまも多く、症状やリスクについて説明をすると、驚かれる方がまだまだ多いのが現状です。歯科医院は歯が痛くなってから虫歯治療を受けに来るのではなく、歯を守るための予防に通う場所だと、皆さまにご理解いただけるようにしていきたいと思っています。

この地域には、歯は年齢と共に抜け落ちてしまうものであり、歯医者に行くのは虫歯を治療する時だと考える方がまだまだいらっしゃるようです。虫歯治療に来た方であっても、処置が終わった後は予防に取り組んで、歯を長く残していってもらいたいと考えています。

歯周病にまつわる妊娠期のトラブルは次の世代にも悪影響を与えるので、妊婦さんへの啓発には特に力を入れる必要性を感じています。お母さんのお口の健康状態が良いに越したことはありませんので、妊娠をお考えの方は、ぜひマイナス1歳からの歯周病治療に取り組んでください。なお、当院へお越しいただいた方には、歯科衛生士よりしっかりと歯周病の説明をいたします。

スタッフ教育には特に力を入れていますので、全員の知識や技術は一律で保てていると思います。しかしそれ以上に、私から見て人との接し方がやさしく、非常に歯に関わる仕事が好きだという点が自慢できますね。

来院された患者さまの表情や歩き方にしっかりと気が付き、お声がけも率先して行ってくれています。お口の中だけでなく、全身的な変化にも目を配って、予防診療に活かしてくれているように感じます。

私がモットーとしているのは、「自分や家族が歯科治療を受けるなら中田歯科クリニックで受けたい」と思えるような診療を行うことです。その実現のために自己研さんをするのが、私の仕事の中心だと思っています。

もちろん、歯科衛生士の求人を出す時にもモットーを提示してあり、応募してきてくれるのは私の志に共感したことが理由という人が少なくありません。その考えをベースに置いて、勤め続けてくれています。

基本的にはお子さまからご年配の方まで幅広く来られている歯科医院なので、歯の大切さを皆さまにご理解いただき、それぞれの年代に応じた予防の仕方をしっかりとお伝えしていきたいと考えています。高齢化社会になることを踏まえると、年を取ったら歯を失って当然ではなく、歯周病予防をすればお口の健康を保てると知ってもらう必要があると思います。

そのためにも、歯周病診断は大変重要です。2022年の初めには歯科用CTを導入して、患者さまにも立体映像で歯茎の下にある骨の状態まで、ビジュアルでご確認いただけるようにする予定です。放射線量の少ないCTを選びましたので、ぜひ自分の身体がどんな状態になっているのか調べにいらしてください。