こだわり｜医療法人社団　奥田歯科クリニック

「自分の歯がどうなっているのかわからない」とおっしゃる患者さまは少なくありません。だからこそ治療に際しては、まずは患者さまご自身にお口の状態を理解していただくことを大切にしています。具体的な取り組みとしては、チェアサイドにモニターを設置し、レントゲン写真や口腔内写真といった目で見てわかりやすい資料をご覧いただきながらご説明を進めるようにしています。モニターに表示されている画像にペンで書き込みをすることも可能です。

内容を十分にご理解いただけるようたくさんお話をすることはありますが、一方的に説明を押し付けるようなことはいたしません。ご要望はもちろん患者さま自身のことも深く理解できるように、患者さまのお話にもしっかりと耳を傾ける方針です。時には世間話もしながら密にコミュニケーションをとり、「ここならわかってもらえる」と思っていただけるような人間関係の構築を目指しています。

院内環境において、閉塞（へいそく）感が出ないように院内作りに配慮しました。患者さまにできる限りリラックスしていただけるように、診療室は二つの方角に大きな窓を設けて開放感ある作りを意識しました。

窓からは武庫川と月見山を見ることができます。治療中にお待ちいただく時間も、自然な景色の中で過ごすことで緊張感を抱かずにお待ちいただけることと思います。

院内は住宅展示場のディスプレイをイメージしています。待合室はアロマをたき、花を飾ったおしゃれな空間となっています。普通のご家庭で使うような家具も設置して、病院であることを忘れさせるようなデザインを意識しております。

また院内全体が明るく温かみのある色調で統一されています。ご来院いただいた瞬間から、落ち着いた雰囲気に包まれて、歯科医院が苦手な方でも通いやすさを感じていただけたら幸いです。

院内感染対策は力を入れています。歯を切削する時などに使用するタービンと呼ばれる切削器具は、全て高圧蒸気による滅菌処理を行っています。

使用頻度が特に高い道具は、外気に触れないよう滅菌処理を行った上で滅菌パックに詰めています。そして、患者さまの目の前でパックを開けることで、滅菌状態を治療のギリギリまで保っています。そのほか、コップはもちろん器具を置くトレーなどは可能な限り使い捨ての物を導入しています。

治療中は、歯を削った際に飛び散る削りかすや水しぶきなども院内感染の原因となりますので、口腔外バキュームと呼ばれる吸引機を患者さまの口元近くに配置して吸引しています。

さらに、院内には脱臭作用も備えた空気清浄機を設置しています。これにより、空気を清潔に保つだけでなく、歯科医院特有の強い薬の匂いも軽減しています。

歯の治療では、表面上をきれいにするだけでなく、悪くなってしまった原因からしっかり取りのぞくことが大切です。そのためには一見確認しづらい細かい部分までしっかりとチェックしなければなりません。

外から見て問題がなくても、歯の中で虫歯の症状が進行している場合もあります。小さな問題でも見落としを避けるため、当院ではさまざまな機器を導入しています。

虫歯の診断を行う際に、歯の内側に進行する菌を肉眼で確認することはできません。そこで、レーザー光を当ててその反応で症状をチェックすることができる判定器を使用します。この機器は虫歯の有無を調べるだけでなく、進行度をデジタルの数値で表してくれます。この判定によって、虫歯がすぐに削って治療をすべき状態か、様子を見て大丈夫であるか判断もすることが可能となります。様子を見る場合は、定期検診でその都度数値をチェックして、歯への負担が少ないタイミングで治療を行うようにしています。

さほど進行していない虫歯の治療は、細かい作業が必要となります。肉眼で行うことができる作業には限界があります。そのような場合には、歯を拡大して見ることができる拡大鏡を使用します。眼鏡タイプのため作業もしやすく、細かい虫歯の治療も、できるだけ少ない範囲の切削で終わらせるように努めています。

このように、症状に合った機器を使用することで、治療すべき場所を取り残すことなく、原因からしっかりと除去することが可能です。

当院の理事長は、細かな作業が好きだったこともあり、大学時代より補綴に力を入れて勉強してまいりました。虫歯やその他のトラブルで歯を失った部分を可能な限り元通りにし、それによって患者さまに喜んでいただくことが、理事長にとっての大きなやりがいです。

また、歯ぎしり・噛み合わせ・顎関節症の治療にも力を入れています。実は、程度の差こそあれ、多くの方が気づかぬうちに歯ぎしりや食いしばりをしていることをご存じでしょうか。これらは歯にダメージを与えてしまう行為であり、また理事長自身も歯ぎしりによって結果的に歯を失ってしまった経験があるため、歯ぎしりや食いしばりのリスクについては詳しくご説明しています。

医学的に正しいとされる治療方法であったとしても、それが必ずしも患者さまに向いているとは限りません。そのため、正しいからといって一つの考えに固執するのではなく、患者さまの性格なども踏まえて複数の治療方法をご提案するように心がけています。患者さま一人ひとりに合わせて柔軟に対応し、より良い治療を模索してまいりますので、どのようなことでも一度ご相談ください。