歯周病は、歯を支えている歯茎や骨に起きる細菌感染症です。特に初期の段階は自覚症状がほとんどないため、気付かないまま放置していると、歯茎が腫れる、口臭がひどくなる、歯がぐらつくなどの症状が現れ、やがて歯が抜け落ちてしまいます。
自然に改善することがないのが歯周病の特徴であるため、歯科医院での治療とメンテナンスが大切です。早期のうちに治療を行えばその分進行を止めることができるため、早めの受診をおすすめいたします。
治療では、専用の器具を用いたクリーニングと歯石取りによって口内環境を整えていきます。水と研磨剤を吹き付け、回転するブラシで着色を落とすことで歯をツルツルにします。その後も汚れが付着しにくくなるので、虫歯の予防にもなるでしょう。メンテナンスの頻度は患者さまの状態に合わせてご案内しています。
歯垢は、食べかすではなく細菌のかたまりです。この歯垢が虫歯や歯周病の原因となるため、歯磨きでしっかりと取り除く必要があります。
歯磨きには1回あたり短くとも3分は必要です。どれくらい磨いているのか把握していない方には、一度ご自身のブラッシング時間を計測してみることをおすすめします。歯磨き粉をつけても構いませんが、泡立つとすぐにうがいをしたくなってしまうので、長く磨くためには何もつけないのも良いでしょう。
歯磨きの回数は、朝昼晩の食後と就寝前の「1日4回」を推奨しています。寝ている最中は細菌が活発になりやすいため、寝る前のブラッシングは特にていねいに行ってください。歯を爪で引っかいた際に白い糊のようなものが取れる場合であれば、再度ブラッシングが必要です。