「良い自費の義歯があるのでしょう?」と聞かれることもあります。もちろん、保険内、保険外に関わらず、失った歯の代わりとして、患者さまにとって義歯は有益なものです。ただし、どこまでの差があるのかと聞かれるとどうでしょうか。いずれにせよ、異物ではあるので、違和感が全くないとは言えません。そこで、当院では歯の根元に土台を入れて人工の歯をはめ込むインプラントという選択肢があることをご提案いたします。
義歯の長所は、早くできる、保険が利く、歯を削らなくてすむことです。短所は、食事がおいしくない、食べ物が挟まって痛い、取り外しが面倒、臭いがする、見た目が悪いなどです。インプラントの長所は、まず、自分の歯と同様に噛めて、手入れも特に変わらないこと、違和感がないということです。インプラントは義歯の欠点はカバーできますが、自由診療であること、1次手術でのインプラントを顎(あご)の骨に埋め込み骨との結合を待つため1本入れるのに3か月ほどかかり2次手術もあること、インプラントに痛みはなくても、骨を削る、歯茎を切るなどの処置があることです。
当院は、セラミックなどを溶かして加工するためのプラズマ溶射法でコーティング表面処理されていることが特徴で、生体親和性に優れる、治癒が早い、骨ができやすい、予後も良いといった理由でカルシテック社のインプラントを採用しております。基本的に、インプラント治療の手術は2回行います。1次手術では顎の骨に埋め込み、2次手術では歯茎を切って治療を行います。しかし、カルシテック社のインプラントはあまり切ることがなく、患者さまの負担が少ないことがメリットです。数あるインプラントの中でも、10年後、20年後といった将来的に不安が少ないものを選び、患者さまにご提供しております。
インプラントは長く使っていただくものであるため、メンテナンスや、上物の交換が必要になった時、その会社がなくなってしまうと、部品の調達が危ぶまれるといった事態にもなりかねません。当院ではその可能性が少ない会社のものを使用するということを重視しております。