歯茎の腫れや痛み、出血をはじめとする歯周病。現在では、再生医療においても保険認可のものが出ており、保険治療の範囲内で治療することができます。
ここで、患者さまに知っておいていただきたいことが、「歯周病は治療に終わりがない」ということです。骨折であれば、治療によって骨が再びくっつくといった改善がありますが、歯周病の治療はお口の中の菌をコントロールし、進行を止めることが治療となります(お口の中の菌は滅菌しない限りゼロにならず、現在の技術ではお口の滅菌をすることはできません)。
だからこそ私たちは、患者さまと二人三脚となり、お口の中の菌の状態を継続的にコントロールすることが歯周病治療において大切なことだと考えています。
当院の歯周病治療は、検査をとても大切にすることが特徴です。例えばレントゲン写真は14枚撮影し、骨がどれだけ歯周病の影響を受けているか確認しています。この検査により、歯周病の進行具合をチェックして、状況に合わせた治療計画を立てることが可能です。
また、歯と歯茎の隙間である、歯周ポケットの状態はもちろん、噛み合わせの検査、お口の中の写真撮影、歯科用CTによる立体画像の撮影なども必要に応じて行うことで、複数の視点から検証し、根拠ある治療を提供することを大切にしています。
また、患者さまご自身に歯周病の状況を知っていただくため、顕微鏡でお口の中にいる細菌を見ていただく工夫もしており、その動画は患者さまのスマートフォンでお持ち帰りいただくことも可能です。
患者さまのお口の状態を、患者さまと私たちでしっかりと共有し、一緒に症状の改善に向かう。よりよい歯周病治療のためには、この協力関係が欠かせません。
初期の歯周病の場合には、腫れや出血などの進行を抑えるため、歯科衛生士と連携した口腔内クリーニングや環境改善によって症状を改善します。他方、重度の歯周病の場合には、患者さまがこの先も「噛み続けられること」を大切にした歯周病治療以外の治療方法も患者さまと一緒に検討します。
重度の歯周病の場合、確かに再生治療などを用いた歯周病治療も大切な選択肢です。しかし、歯を残すことはできたものの、その歯がグラグラだったり、固いものが食べられなければ、その後の食事に偏りが生じ、健康を損なってしまう可能性さえはらんでいます。
だからこそ当院では、今だけを考えるのではなく、将来にも目を向け、患者さまが生涯を通じ、ご自身のお口で食事をとっていただけること、すなわち「噛み続けられること」を十分に考えた治療方法を患者さまと一緒に考えることを大切にしています。
むし歯治療と同じく、麻酔は表面麻酔の使用に加え、注入時のより適した温度、そして注入時のスピードと圧力をしっかりと調整することで出来る限り痛みを抑えながら、患者さまの緊張やあごの疲れが出来る限り長引かない「バランス」を大切にした処置を行ってから歯周病治療を開始しています。
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