丁寧な型取り
私は補綴科を専門として医局で学んでまいりましたので、特に力を入れております。現在は開業医として治療をおこなっておりますが、大学病院で学んだ「丁寧な型取り」を実践しています。そのために個人トレイという、患者様一人一人に合ったトレイ(型を取るための道具)を作ります。まず、患者様のお口のおおまかな型取りをおこない、個人トレイを作成します。そうして、患者様の型を作成し、入れ歯を作ります、その際に咬合採得(咬み合わせの記録の採取)をおこない、入れ歯の試適(お口に歯をいれて噛み合わせの位置を確認)をし、ようやく完成となります。こちらの型取りからは全て一人でおこないますが、入れ歯を作る際には、歯科技工士と連携をして作成します。
INDEX
当院では、入れ歯を作りお渡しして終わりではありません。入れ歯をお渡しして、患者様に実際にお使いいただく、その翌日からすぐに調整を実施しております。調整までの期間を長く設定せずにすぐ行うことで、少しでも患者様の負担を減らし、快適に過ごしていただきたいと考えております。患者様には、入れ歯を使っていただいて、その使い心地や快適さ、気になることをなんでもお話しいただき、その内容を調整の改善にすぐ反映しております。1回目の調整はその場でおこない、患者様に後日取りに来ていただくことのないよう、負担をかけないような体制を整えております。次は1週間後に再度お越しいただき、調整をおこないます。調整の回数は患者様にもよりますが、大体の患者様は2回目の調整で快適な状態になります。
入れ歯の調整が必要なケースは様々ですが、特に多いお声としては「入れ歯が合わなくて痛い」というものです。今までお口の中になかった入れ歯に対して違和感が出ることはある意味仕方がないことになりますが、痛みがあると食事も快適に取ることができず入れ歯を使用しなくなってしまうことになります。そこで患者様にはその痛いと感じられる場所を詳しくお伺いし、なぜ痛みが出ているのかの原因を突き止め、負担がないように少しずつ調整を行います。また、場合によっては、「噛み合わせ」の調整もおこないます。
私たちは、患者様が快適にお過ごしいただける状態になるまで、最後まで調整をさせていただきます。ですので、これくらいなら大丈夫か、などと我慢をせずにお気軽にご相談いただきたいと考えています。また、昔作られた入れ歯をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひお持ちいただきたいと思います。その入れ歯が快適であったのであれば、その入れ歯に似せて新しい入れ歯を作ることができますし、もし合わなかったのでしたら、その原因を探り次の入れ歯の完成度を上げるために、参考とさせていただいております。また、入れ歯の形などのご要望があれば、それにもお答えしております。例えば「少し前歯を出して作って欲しい」とご希望いただきましたら、そのような入れ歯を作らせていただきますので、お気軽におっしゃっていただきたいです。このように、患者様一人一人のご要望に合うものをご提供できるように心がけております。