歯周病の治療内容｜はなまるデンタルクリニック

私はすべての基本となるのは歯周病だと思っています。歯の部分を支えるいわゆる「根っこ」が歯茎とその骨であり、そういったところに疾病が広がる歯周病は、大変注意しなければならない症状です。しかし、現代の日本では歯周病患者の増加が進んでおり、成人の多数が程度は違うとはいえ歯周病の症状がある状態であるとも言われています。このようなことから、私は患者さまの根幹にかかわるものとして、歯周病について日々学んでいます。これまでの歯科治療では、患部を治療することが重要で、痛みがでてから歯科医院に行くといったことが普通の状態でした。しかし、現代では予防歯科の方に重要性が見いだされていいます。歯周病治療に関しても、歯周病は歯茎の腫れなどが一時的に発生しても収まることが多く、気づかぬうちに重大化することが多いです。そのようにならないためにも、定期的に歯科医院に通い、事前の処置を施していくことが重要です。

歯周病治療に限らず、現代の歯科治療は予防がキーワードです。そのために定期的な通院をしていただくことが重要です。しかし、それだけでは予防は完成しません。どうしても毎日歯科医院に通うことはできませんので、患者さまお一人おひとりにご家庭での予防を心がけていただければと思います。しかし、ブラッシングにしろフロスにしろ、毎日のことですので、なかなか丁寧さを維持しながら継続するのは難しい状況もあります。そこで、当院ではインパクトのある言葉で患者さまの予防に対する意識を高めるようにしています。インパクトのある言葉というのは、患者さまのこれまでの考えと違ったものと言えます。例えば、歯を磨いていて出血があった場合、出血箇所は触らないほうがよいのではないかと考えてしまいます。しかし、当院では、「出血する場所は悪くなっている可能性があるからしっかり磨いてください」とお伝えしています。このような「どうすればいいのかわからない」、「しないほうがいいのかな？」といった患者さまの疑問に丁寧に答えていくことが、インパクトある言葉の意味だと思います。ほかにも、歯磨き粉なども全員の方が使用するのはおすすめしませんということや、実は歯ブラシの種類などは関係がないといったこともしっかりとお伝えしています。歯磨き粉を使うことで得られる薬理作用よりも、歯磨き粉を使うことで見落としてしまう汚れや、痛みのある箇所の方が重要であるなど、このようなことにはしっかりと意味がありますので、予防に役立てていただけると感じています。

歯周病やその他の歯の疾病、その治療においてもっとも重要なのは細菌の繁殖をいかに抑えるかです。一見すると細菌の繁殖とは直接に関係のなさそうな、歯のつめ物や入れ歯といった処置でさえ、細菌のコントロールを考えずにやってしまうと意味がありません。口腔内の疾病の原因は細菌ですので、この部分を改善しなければ、丁寧な治療にはいたりません。虫歯にしろ歯周病にしろ、細菌の数さえしっかりとコントロールできていれば、問題は起こりにくいです。そのため、私はすべての歯科治療において、細菌の数をどうやったら減らせるのか、細菌の活動をどうやって抑えることができるのかを考えています。患者さまの予防においても細菌のコントロールを念頭において、ご家庭でのケアの指導などを行っています。