自分の歯を残すための毎日のケア
当院の根本的な考え方は、自分の「歯を残す」ことの大切さ、健康であることの大切さを患者様ご自身に知っていただくということにあります。入れ歯やインプラントは、あくまで噛むことができるようになるための道具です。自分の歯とは感覚も異なるので、日常生活全般において違和感がある方も少なくありません。また、自分の歯で噛む力を100とすると、入れ歯では20から30、ブリッジでも50から60程度しか咀嚼する力がないため、食べること自体が面倒になった挙句、最終的には身体に悪影響が出る恐れがあります。
咀嚼の効率を上げるためにも、自分の歯を残すことが重要です。そのためには、家庭でのケアに加えて、定期健診や定期的な歯石除去が必要になります。虫歯や歯周病は、毎日のケアと定期的な口腔清掃を行うことで防ぐことができるケースが多いためです。ご自身の将来に思いをはせ、毎日の歯磨きに加えて、定期的なプラークコントロールをはじめられることを患者様におすすめしています。
歯を健康に保つための毎日のブラッシング方法について歯科衛生士からお伝えし、予防につとめていただくことに主眼をおいています。当院では、半年なり3カ月なりに一度、患者様の状態に応じて定期健診を行っております。患者様お一人おひとりで、歯並びや汚れがたまりやすいところ、磨き方も異なります。自分では時間をかけてきちんと磨けているつもりであっても、実際に検査するとそのように磨けているわけではありません。歯科衛生士がそうした患者様の状況を把握して、お一人おひとりにあった磨き方を指導していきます。磨き残しについて指摘を受けることができれば、患者様もご自分のブラッシング方法の問題点を知り、改善をはかることができます。そうした積み重ねが、将来にわたってご自分の歯で楽しく食事していただけることにつながる実践であると考えております。