お子さまの診療で大切にしているのは、激しい痛みなどの緊急性がない限り、無理に治療を行わないことです。お子さまに恐怖心が芽生えてしまうと、歯科医院へ連れてくるのが困難になるだけでなく、大人になっても通院できなくなる可能性があります。
まずは歯科医院に慣れてもらうために、歯科医師やスタッフとコミュニケーションを取りつつ、診療チェアに座る、お口を開けるといった練習を、お子さまのペースに合わせて進めます。
なお、親御さまの中には「乳歯は生え変わるので、虫歯になっても大丈夫」だとお考えの方がいらっしゃるようです。しかし、乳歯の虫歯は永久歯の健康や歯並びに大きな影響を与えます。治療が必要な場合にはトラウマを抱かせないよう、できる限り痛みを軽減いたしますので、ぜひ早い段階からご相談へいらしてください。
お子さまの虫歯予防は、毎日の歯磨きがしっかりとできてこそです。当院では、お子さまの歯磨きと親御さまが行う仕上げ磨きのレッスンに力を入れることで、虫歯になりにくいお口の環境を目指しています。
仕上げ磨きのコツは、お子さまが使っているのとは違う歯ブラシで歯を磨いてあげることです。お子さまは力加減がきちんとできないので、歯ブラシの毛先が開いてしまい、汚れが十分に落とせないケースがあります。また、顎が成長すると乳歯と乳歯の隙間が広くなるので、歯間ブラシやデンタルフロスを使ってお掃除してあげましょう。
その他、歯ブラシの角度・当て方・動かし方など細かなことを、歯科衛生士がていねいにご指導いたします。ご自宅でケアをする際に、ぜひご活用ください。