かねやす歯科医院

私が力を入れて学んできたのは、噛み合わせの調節に関することです。そのきっかけは、勤務医時代に治療をした部分が、5年から10年ほどで破損してしまうことに気が付いた時でした。ていねいに治療をしているにもかかわらず、なぜ壊れてしまったのかという理由を探っていた時に、原因が噛み合わせのズレであると気が付いたのです。

どんな治療でも同時にお口全体の噛み合わせを調節すると、良くなった状態が長持ちすることが分かり、集中的に学ぶようになりました。現在では、まず「なぜこの歯が壊れてしまったのか」という理由を患者さまに説明して、噛み合わせ調節の大切さをお伝えしています。

当院の噛み合わせ治療では、まず患者さまのお口の模型を作製することから始まります。模型上で患者さまに合った顎の位置を取得し、そこから上下の歯の当たり方をどのようにするのか考えていきます。噛み合わせを調節した模型を再現するように実際のお口の治療に移行することで、トラブルの再発が少ない口内環境作りを目指しています。

その場しのぎで歯を削ってつめる治療をすると、だんだんと噛み合わせがズレていって、さまざまなお口の問題を引き起こす可能性が高まります。将来に向けて多くの歯を残したいとお考えの方は、ぜひ噛み合わせ調節を含むお口全体の治療をご検討ください。

歯が痛い原因が分からなくてお困りだった方が、噛み合わせ治療を通して痛みが改善し、喜んでくださったのはとても印象に残っています。また似たようなケースとして、顎関節症で顎がカクカクして開けられなくなった方の噛み合わせ治療など、とにかくどうすれば良いか分からずお困りの方が、最終的に喜んでくださることは私にとってもうれしいことです。

私は元々虫歯が多くて、歯科医院が大嫌いな子どもでした。しかしある時、治療を受けに行った歯科医院で、子どもに対しても大変ていねいな診療をしてくれる歯科医師に出会ったのです。その人をとても格好良いと思ったことがきっかけで歯科に興味を持ち、子ども心に「歯科医師になりたい」と考えるようになりました。その時は小学生だったのですが歯科医師になることを目標として努力し、実際に夢を叶えて、現在はたくさんの患者さまを診ることができています。

ご年配の方に対しては、体調面に特に配慮をして診療を行っています。基礎疾患がある方が多く、人によっては外科的な処置ができないなど、治療に制限がかかるためです。そのような際には、代わりにどんなオプションがあるのかを複数ご提示して、患者さまの状態に合った治療が選べるように工夫しています。

また、持病がある方へリスクの少ない治療をするためには、その方が通っている内科の医師との連携が欠かせません。小まめに連絡を取って、どんな治療が良いのかを相談しながら進めています。

さらに、患者さまの中にはお口を長く開けていられない、診療チェアに横になるのが辛いなど、さまざまな状態の方がいらっしゃいます。そのような場合には、処置の時間を短くするなどの対応が可能です。誤嚥対策として、診療中にはスタッフがお側を離れないなど、細やかな気配りに努めています。

現在も行っていることですが、噛み合わせの調節とインプラント治療に関しては、新しい知識と技術をアップデートしていくことを大切にしています。歯科医療は日々進化しているため、学ぶことを止めてしまうと、途端に時代から置いていかれてしまいます。特にインプラント治療はまだまだ進歩が著しいことから、小さなダメージで人工歯根を埋入する方法や、より良い噛み合わせや見た目を目指すことについて、日々学び続けています。

当院ではさまざまな医療機器を取り揃えておりますが、特に自慢できるのは、院内でセラミックのつめ物・かぶせ物を作製できるシステムや、同じく院内でジルコニアの技工物をデザインできるシステムを導入していることです。

セラミックの場合には、短くて当日中、長くて4日以内につめ物・かぶせ物を作製することが可能です。対してジルコニアは、院内でデザインしたデータを工場に送って作成するため、できあがるまでに4日から8日ほどのお時間が必要です。どちらの治療でも、お口元の見た目・機能性・予防性にこだわった仕上がりを目指します。

我が家の庭を造り変えたことをきっかけに、休日にはガーデニングを楽しんでいます。お庭をどんな形にするのか、どの花をどこに植えるのかを考えるのは、とても有意義ですよ。また、新型コロナウイルスが流行する以前には、ゴルフを楽しんでいました。患者さまの中にゴルフを教えている方がいらして、縁あって指導してもらっていましたが、最近はプレイできない状態になってしまい残念です。