以前、歯茎が腫れて痛いという患者さまが来院され、お話を伺ったことがあります。患者さまのお話によりますと、歯磨きは毎日行っていたそうです。それでも歯茎が痛みを伴うほど腫れてしまうまで歯周病が進行してしまったのは、患者さまに合ったブラッシング方法ではなかった、誤った磨き方を続けていたということになります。
私がブラッシングの指導をする際には患者さまの普段の磨き方のチェックをし、ブラッシング指導をするようにしています。ブラッシング以外にもどのような歯ブラシを使ったら良いかということもお話ししています。これは、患者さまに合った正しい大きさ、硬さの歯ブラシを使い、正しい頻度、磨き方で歯を磨くことによって歯肉の状態が良くなるからです。また、寝る前の薬液でのうがいによって寝ている間に菌が増えるのを防ぐことができるので、色んな治療内容から指導をしています。
当院では、予防医学という観点からも、歯周病治療だけでなく予防・対策にも力を入れて取り組んでいます。歯周病については聞いたことはあっても実際どのような病気なのかということを知っている患者さまはあまりいらっしゃらないように思われます。
歯周病というのは、歯垢に含まれる細菌が歯茎などに感染し、歯茎の腫れや出血といった症状がみられ、症状が悪化してくると歯が抜けてしまうこともある病気です。歯周病は初期の頃は自覚症状がほとんどなく、患者さまが気づかれる頃には症状が進行していてひどい状態になっていることが多いのが現状です。自覚症状が無いため、なかなか患者さま自身で初期段階の歯周病に気づくことができません。定期検診をしっかりと受診し歯周病の予防をしっかりと行っていくことをおすすめします。
歯周病については、最近ではさまざまなメディアで取り上げられる機会も増えてきていて、患者さまの中にも関心を持たれる方が増えてきています。歯周病はお口の中の健康だけではなく、糖尿病などの全身疾患とも関連性があることが分かってきており、歯周病治療を行うことによって糖尿病も改善することができるということも分かってきています。当院では患者さまのお口の中の健康だけではなく、全身の健康管理にも貢献していきたいと考えており、これからも歯周病の怖さや予防の重要性についての情報を発信し、患者さまの関心を高めていくことを念頭に歯周病予防に取り組んでいきたいと思っています。
エクボさんの口コミ (神奈川県/60代/女性)
2017年6月 投稿
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