せんが歯科

当院の理事長からいろいろと学びました。理事長は手術など歯科口腔外科に研鑽を積んでいて、一通りのことを教えてもらいましたので、私も自信を持っています。

また、理事長には歯科医師の技術以外にも、患者さまに対する対応を厳しく教えていただきました。「患者さまのことを第一に、大切に考えなさい」と常々言われ、自然とその考えが身についたように思います。当院はショッピングセンターの中にあるので、歯の痛みを訴えて飛び込みで入ってくる方もいらっしゃいます。最近は予約制の歯科医院が多く、当院も基本的には予約制なのですが、困っている患者さまのために、飛び込みであってもできる限り受け入れるようにしています。

私の診療のモットーは、「患者さまのことを第一に考える」ということです。患者さま一人ひとりのお話を丁寧にうかがい、患者さまが納得できる説明を行うことや、患者さまの希望に沿った治療をすること、スタッフの教育をしっかり行うといったすべてが、患者さまを第一に考えてのことです。当たり前と思われるかもしれませんが、実践していくのはなかなか難しいですね。本当に患者さまのことを第一に考えているか、常に問いながら診療しています。そして、また来院したいと思っていただき、患者さまのお口の健康づくりのパートナーとして、ずっと通ってもらえる関係を築けたらと思っています。

この地域の方々はご年配の方が多いのが特徴です。そのため、ご年配の患者さまの対応はしっかり考えなければならないことです。モニターや模型を使って視覚的に分かりやすい説明をすることももちろん必要ですが、話し方やトーンにも気をつけ、ご理解いただけるまで繰り返しご説明しています。ご年配の方は、歯科医院といえば痛くなったら行くところというイメージを持っている方が多いので、予防のために通うという習慣は今までありませんでした。しかし最近では、定期的にメンテナンスに来院される方が増えてきています。説明を続けたことで、患者さまの意識が変わってきたと感じています。

まずはお子さまに恐怖心を与えないことが大切です。無理に治療してしまうと、歯科医院に対して悪いイメージができてしまうかもしれません。泣いたり暴れたりしている場合には、無理に治療せず、院内の雰囲気に慣れてもらうことから始めます。落ち着いてきたら、次は「怖くない」ということを教えていきます。もし、その日のうちに落ち着かないようなら、複数回に分けて歯科医院、歯科医師に慣れてもらうこともあります。

診療台に座ることができるようになったら、お子さまにもきちんと治療について説明を行い、負担の少ない処置から進めていきます。例えば、虫歯なら初期のものからスタートするといった具合です。もし治療をうまく受けることができたら、保護者の方にはたくさん褒めてあげていただきたいと思っています。

各診療台にひとつずつ設置したモニターですね。説明には力を入れているので、説明がスムーズにできるように取り入れました。このモニターは画質がよく鮮やかに見えるので、2016年に移転した際に導入しました。レントゲン画像がきれいに見えるだけでなく、アニメーションや動画などで説明する際にも適しています。大人の方はもちろん、小さなお子さまやご年配の方にも理解してもらえる材料としてとても大切なものです。

院内の内装が白で、診療用のチェアや看板などは青なので、ちょっと冷たいイメージになりそうなところを、照明を多くして明るく清潔な感じにしました。

その他にこだわっているのは、細かいところですが治療に使う紙コップですね。今、ウサギ柄を使っているのですが、季節に合わせてハロウィン柄、クリスマス柄、桜の柄など使い分けています。当院はお子さまも多いので、院内が少しでも楽しくなるようにと考え、取り入れました。

当院のスタッフは、とても気さくで笑顔が多いことが自慢です。話しやすいスタッフばかりなので、何でも気軽にご相談いただけると思いますよ。また、私たち歯科医師は、治療が終わるとすぐに次の診療のことが気になってしまうのですが、補足的なことや患者さまからの質問などを、受付のスタッフや歯科衛生士、アシスタントの人たちがさりげなくフォローしてくれるんですね。私のやりたいことや患者さまの期待などをよく理解して、実践してくれていると思います。

患者さまのことを第一に考えた対応を意識してほしいとスタッフには話しています。具体的には、患者さまの目を見てお話をする、患者さまの立場に立って考える、忙しいときでも笑顔で挨拶するといったことをスタッフには常々伝えています。その他、アシスタントの教育はしっかりやっています。セメントの練り方、器具や機器の名前などを覚えてもらわないと仕事はできないので、細かく丁寧に教えています。

自分の話を聞いてくれる歯科医師がいいと思います。治療技術が優れていることも基準の一つだとは思いますが、最終的には自分の希望を聞いてくれて、それを踏まえて対応策を考えてくれるということが、私自身は大切だと思っています。知らない間に治療されていたり、希望と違う治療を強く勧められたりというのは、自分が患者だったとしたら不安に感じます。私自身がそうなので、患者さまのお話にはしっかり耳を傾けるように気をつけています。