予防は知識と意識から
日本は予防歯科の意識はあまり高いとはいえません。しかし、一度抜けた歯はもう生えてこないため、治療した歯は治療前には戻せません。これはもったいないことですので、患者様には可能な限り予防歯科を行うことで、虫歯及び歯周病を予防して、歯を抜くことや削ることなく保存していくことをおすすめしております。予防歯科ですが、基本的に生活習慣の見直しとご家庭で行うブラッシングの指導、定期的に歯科医院で行うPMTCという歯科洗浄を行います。実施する内容はそれほど多いことではありませんが、定期的に継続していくことは大変ですので、予防の重要性をご理解いただき、予防のモチベーションを維持していただくために写真や資料など様々なツールや手段を用いてご説明いたしております。
INDEX
予防歯科を感じていただき、美容院感覚でご利用いただければと思っております。特に、実際に一度体験していただくことで予防のハードルが下がると思い、虫歯や歯周病の治療後には治療後のケアとしてクリーニングを体験していただけるようにいたしております。このクリーニングを通して、実際にクリーニング前後での感覚の違いを実感していただくとともに、今後の予防につなげていきたいと思っております。私の望みは、予防歯科を通して周辺地域の虫歯率や歯周病率を低下させ、口内が健康である地域とすることですので、予防活動を通じてぜひとも実現させたいです。
お子様が小さい場合は、歯周病の心配よりも虫歯の心配の方が高いですが、お子様の歯は成長段階にありますので、虫歯予防にフッ素が利用できます。フッ素は歯質を強くする作用がありますが、歯の成長に伴いフッ素塗布の作業が低下しますので、お子様に対して主に使用しております。フッ素ですが、患者様の年齢や体調、症状に合わせて濃度を調整しております。さらに、シーラントといってあらかじめ虫歯になりそうな部分をレジンでシールして虫歯になりにくくする方法も実施いたしております。小児歯科で特に大切であると考えていることは、保護者様に現在の状態やリスクなどをご理解いただくことです。このために、いま出来ていることや今後起こりうるリスクをご説明したうえで、お子様の状態に適した予防方法をご説明いたします。
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