南部歯科（大田区）

力を入れて学んできたことは、いかに歯を保存するかということです。大学を卒業後もさらに3年間、保存修復学を学びました。これは、根管治療や歯周病治療を含め、歯を保存するための専門的な知識を身につけるためのものです。保存修復学や臨床実習などで私が学んできたことを、この数十年の間にさらに深めました。

保存修復学を選んだそもそものきっかけは、その当時、歯科医療の基本が虫歯の治療にあったからです。治療頻度の多いものをまず学び、患者さまのご要望にお応えしたいと考えました。今後も、日々進化する歯科医療についての学びを深めるため知識を蓄え、技術を磨いてまいります。

かつて小学生だったお子さまが成長し、社会人になってからメンテナンスに来てくださるのは、「こんなに大きくなったんだ」という喜びを感じるのと同時に、予防に関する意識の高さを感じてとてもうれしくなりました。

また、これまで通ってくださっていた患者さまがご年配になり、全身疾患を患って入院された際に看護師から「歯のメンテナンスをちゃんとされていますね」と声をかけられたというお話もうかがいました。検診の重要性をお伝えしてきたかいがあったと、自分の信念が認められたかのように思いました。

100歳近くの患者さまの入れ歯を作らせていただいたこともあります。喜んでくださったときはうれしかったですね。

初診の患者さまの場合、私は特に気をつけていることがあります。それは、患者さまのご要望を読み取ることです。

患者さまは十人十色で、そのご要望も千差万別です。どう治療を進めてほしいと思っているかを初対面でのお話から読み取れないと、その後の通院につながりません。何を求めて当院においでになったかを読み取り、その要望に即した治療をすみやかに進めることが、私の目指すところです。

治療期間をかけてでも丁寧に治療を進めてほしい、なるべく早期に治療を終えたい、見た目にこだわった治療をしてほしいなど、ご要望を遠慮なくお話しいただければと思います。

当院のモットーは、「お口の状態を管理し、安定させ、不自由がない状態を作り上げる」ことです。治療後の状態を安定させること、歯を失うことがないようメンテナンスをすること、これらを意識することで、80歳の段階で20本以上の歯を残すという「8020運動」へとつながっていくと考えています。

当院では、虫歯と歯周病に関してしっかり管理させていただきます。現在通院してくださっている多数の患者さまや、お口の健康を維持したいと考えている皆さまのために、今後も全力で取り組んでまいります。

私はもともと、新宿区の神楽坂出身です。生まれ育った地で開院する歯科医師は多いのかもしれませんが、当時から神楽坂周囲にはたくさんの歯科医院がありました。さらに、若手の歯科医師が開業するのにふさわしい場所を探せずにいたところ、叔母が住んでいる洗足池がいいところだと耳にしました。また、大学の先輩もこの周辺で勤務医として働いており、この土地の良さを語っていました。

そんな出来事がきっかけとなって、この地で開業する運びとなりました。それから数十年たち、そのときの判断が本当に良いものだったと改めて考えています。

もし患者さまの立場で歯科医院を選べと言われたら、やはり誠実な歯科医院を選ぶのではないかと思います。

私も痛いのは嫌ですし、しっかり説明してくれない歯科医院には不安を覚えます。説明と治療内容が一致していて痛みを軽減してくれる歯科医院、かつ患者さまとの約束をしっかり守る歯科医院を選ぶはずです。そういった意味でも、私が目指すべき歯科医院の姿と重なると思います。

何かしらの問題にお困りになって当院に足を運んでくださったのですから、できるだけすみやかにお悩みを取り除き、元の状態に近づける体制を整えることです。これが、患者さまのご負担を極力取り除く歯科医療だと考えています。今後もこうした歯科医療をご提供すべく、尽力してまいります。