歯周病の恐さは、進行すると自分の歯を失ってしまうことにあります。当院では、重度の歯周病に関しては「フラップ手術」と呼ばれる、歯周ポケットの中に深くまで入り込んだ歯垢などを、歯茎(はぐき)を切開して取り除く手術を行います。歯周ポケットを開き過ぎることがないように気をつけています。
歯周病は自分では気づかないことが多いため、当院は自覚症状が出る前に定期健診に来ていただくことをおすすめしています。歯周ポケットの検査によって歯石に炎症がないかを確認し、プラークコントロールを行います。炎症の前であれば、その原因を早めに取り除いて悪化させないことが大切です。
日々のブラッシングケアでできる限りご自身の歯周病予防をしていただき、定期検診でプラークコントロールを行うことが重要です。
歯周病予防には生活習慣を変えることが重要だとよく言われますが、なかなか難しいです。そこで大切になってくるのが「患者さまご自身に自覚してもらう」ことです。当院は、タブレットを用いてご自身のお口の写真を見てもらいながら視覚的に説明をしたり、歯周病についてお話します。このようにして歯周病が引き起こす症状を理解し、改善するための方法を認識していただきます。
お互いに協力的にならなければ、うまく治療は進みません。まず患者さまには、モチベーションを上げて前向きになってもらうことが大切だと考えています。
歯周病の予防では、歯科医院でのメンテナンスだけではなく、日々のケアが重要です。当院のは歯周病予防として、TBI(歯磨き指導)を歯科衛生士が行っています。ブラッシングの当て方や、フロスの使用を、鏡を見ながら指導していきます。このとき、歯垢に着色することでどこに汚れが溜まりやすいかを確認できる「染め出し」も行っています。
また、日々の歯ブラシでは、ながら磨きをおすすめしています。例えば、お風呂に入りながら、テレビを見ながら歯磨きをすることで、時間をかけて磨くことができます。きちんと歯を磨くためには、最低でも15分から20分かかるため、何かをしながら歯を磨くことで時間を無駄にすることもありません。