盛幸会　目白ヶ丘デンタルクリニック・矯正歯科

私と同じく歯科医師である父が、かつてほかの歯科医院で診療を担当していた、女性の患者さまのことはとても印象深いです。父は現在も当院で診療に携わっていますが、そのご年配の女性の患者さまは現在も当院に通院されており、お子さまやお孫さまも同じように矯正治療で当院を利用されています。

大切なご家族と一緒にお越しいただけるということは、父の代から続く予防を中心とした診療スタイルが、患者さまに受け止めていただけているのだと感じております。

歯科医院に来られる方は何かしらの不安を抱えている場合がほとんどですが、そのような方にまずは不安を解消してもらうことを心がけて初診の診療を行うようにしています。カウンセリングでは患者さまの声に耳を傾ける姿勢を忘れず、心理的に落ち着いていただけるような話し方を意識しています。

診療を終えてお帰りいただくまでの間に、ほっとしていただける瞬間や、笑顔になっていただける瞬間を作って差し上げたいと思っています。また、口元にコンプレックスのある方はお口の悩みをストレートにお伝えいただけないケースが少なくありません。そのような患者さまにも、言葉の向こうに隠れている不安をしっかり受け止めて差し上げられるようにカウンセリングを行うよう努めています。

治療への恐怖心から泣いてしまうお子さまもいらっしゃいますが、不安や恐怖が強い状態のお子さまを無理やり押さえつけて治療を行うことはできる限り避けるべきだと考えています。そのようにして治療を行うと、ほとんどの場合、次回以降の通院が困難となってしまうほか、将来にわたって歯科医院に対する根深い苦手意識を植えつけてしまうことにもつながりやすいからです。そのため、治療を嫌がっているお子さまには何回か通院してもらいながら、少しずつ歯科医院が怖くない場所であるということをなんとか理解してもらうようにしています。

お子さまと話をするときには目線を下げてしっかり目を合わせるように心がけています。また、お子さまに嘘をつかないことも大事です。

お子さまをお連れの親御さまの中には「すぐに終わるからね」とお子さまに声をかける方も見られますが、実際にはすぐに終わらないこともあるため診療の過程で起こることについてはごまかすことなく伝えて、お子さまとの信頼関係を大事にするよう努めています。どうしても治療を行うことが難しいお子さまの場合には、大学病院をご紹介して、TSD法（tell-show-do法）を通じてお口を開けることに慣れていただくようにしています。大学病院での診療に対して抵抗を感じる親御さまも少なくありませんが、TSD法はお口を開けるための決して珍しくないトレーニングであることをお伝えしてご協力いただくようにしています。

診療を担当する先生の経歴を確認できることは大事なポイントの一つです。また、歯周病の治療や予防歯科への取り組みの水準を確認することは、良い歯科医院を選ぶうえで欠かせない要素だと思います。

虫歯治療や矯正治療などもそうですが、どのような治療を行う場合もまず歯周環境が健康な状態であることが大前提となります。例えば、つめ物やかぶせ物の治療を行う場合に、機能性に優れた素材を使って患者さまに合わせたつめ物やかぶせ物で治療を行ったとしても、歯周環境が乱れたまま治療を開始してしまうと、治療歯を長持ちさせることは難しいものです。

患者さまに歯周病の症状が見られる場合には、まずその治療をしっかり行うというスタンスで診療を行っている歯科医院には、歯周病治療に対する熱意があるはずです。その熱意はお口の中のクリーニングを行う歯科衛生士の人数や担当歯科衛生士制による診療などに表れると思います。そのような部分に注目することは歯科医院選びに大きく役立ちます。

予防歯科の診療にも誠実に対応してくれる歯科医院は、治療後の口内管理やクリーニングなどのケアも手厚く対応してくれると考えています。