仕事のやりがいを教えてください。
「誰のために」「何のために」歯科治療を続けていくのかをはっきりさせ、目的や目標の設定することが重要であると思っています。
歯科治療を学びたての頃、気持ちも技術もなかなかついて来ず大変だったのですが、いつの間にか歯科医療が好きになり離れられなくなっていました。まさに「好きこそものの上手なれ」という言葉の通りです。
技術を身に付けてうまく治療ができるようになった時に得られるものは「患者さまの笑顔」です。これがモチベーションへと繋がっています。
歯科医院を続けていくかぎり、患者さまの笑顔とより良い健康を支えていくという使命を果たしていきたいです。
人生のターニングポイントはいつですか?
毎日がターニングポイントであると言えます。
日々の生活の中で、嬉しいことや嫌なことなど様々なことが起こります。社会で多くの方に出会い、考え方を学べます。また、時に人とぶつかったり、厳しいお説教をいただくこともあります。そんな時は自分の中でもう一度整理して吸収するようにしてきたので、今の私があると思っています。ですので、一つひとつの経験が私にとってのターニングポイントとなっています。
尊敬する人物はいらっしゃいますか?
「人間的成長なくして、技術的進歩なし」という野村克也さんの言葉があります。当時この言葉を聞いたとき、とても心に響きました。
また、三浦知良さんも、尊敬する人物の一人です。代表入りを逃して挫折を味わったときの三浦さんの背中を見て、共感すると共に「自分もこうならなくてはいけない」と強く思うようになりました。
「One for All All for One」という言葉がありますが、三浦さんはこの考えがとてもしっかりしている方だと思っています。人生経験を積む過程でこの言葉を体得していったのだと思い尊敬しています。
歯科医師でも尊敬する先生がいます。その方は自分に対して正直で、真剣に発言をされる方です。挫折を味わい、それを乗り越えたときに人は皆、成長していくと思っているので、時に厳しいご指摘をいただける先生のことを、大変ありがたく思っています。
先生のエネルギーの源はどんなところにあるのでしょうか。
やりがいやモチベーションは、他人が決めるのではなく、自分で決めるものであると思っています。些細なことでも自分で決定することを習慣にして、成功や失敗体験を積み重ねていくこと。そして、そこから次の目標と可能性を模索し続けること。これらによってモチベーションを維持しています。
時に心が萎えてしまうことももちろんありますが、それを乗り越えれば次のステップへと行ける喜びがあることを知っているので、気持ちを落とすことなく上を向いて頑張ることができます。そうやって続けていくことで、今の自分があると思っています。
スタッフの自慢できる点を教えてください。
私の考えについてきてくれている点です。私は誠実でありたいので、厳しいことでもスタッフへはっきりと言うようにしています。スタッフ達はそれを真摯に受け止めてくれ、改善し、チームワークとしての歯科医療を成り立たせることが出来ていると思っています。挫折やトラブルがあっても逃げずにまっすぐ向き合ってくれるスタッフ達なので本当にありがたいです。
もし他院へ移ることになった時に、何かしら得意な分野で貢献できる人材を送り出せる場所でありたいので、スタッフ教育には力を入れて取り組んでいます。
お世話になった先生がいらっしゃるとのことですが、どんな方ですか?
帯広での研修医時代、訪問診療でご活躍されている先生をお手伝いさせていただいたことがありました。先生のカバン持ちをしながら一緒に講演へ行き、様々な場所を一緒に回らせていただいたことは、今でも鮮明に記憶しています。介護を担当されている方々との連携の大切さを勉強会などで訴えて回りました。
帯広は、歯科医院が需要を作り活性化させたと言われています。そのことも、先生から学びました。私も、三郷の地で歯科医院の立場から支えて貢献していけたらと考えています。
院長先生の今後の展望を教えてください。
視点の違う三つのミッションがあります。 一つ目は私自身のミッションです。自分の将来の姿を想像し、それにたどり着くための努力を継続します。
二つ目は、スタッフの視点でのミッションです。スタッフが幸せになるためにはやりがいが必要ですが、それを生み出すには、挫折から立ち上がる成功経験が大切だと考えています。スタッフには、経験を積んで自分にしかできないことを見つけてほしいと思っています。また、そういう技術の身に付く職場環境を提供すべく、メリハリのある指導を行っていければと思っています。
三つ目は、地域の活性化を担っていくということです。それには、歯科医院だけでなくほかのさまざまな職種同士の連携が大切になります。例えば、医科と歯科がどう連携して患者さまへ医療を届けるかによって、治療の効率化を左右することもあります。地域医療をうまく働かせるには、マネージャー役や行政の協力も必要です。そのようなさまざまな分野のかけ橋になりたいと思っています。
医院として、どのように成長していきたいですか?
地域に貢献していく歯科医院として、さらに精進していきたいです。
今後、日本はさらに高齢化が進むと予測されています。ですので、私たちにできることは何かを考えて行動していきたいです。
地域連携を行っていくために、私たちだけでなく、他の方々との協力が必要になりってきます。より良い社会の実現に向けて、意見交換などを通した繋がりを率先して作っていけたらと思っています。