さまさまある歯科治療の中で力を入れて学んだことは何ですか?その理由も教えてください。
一つのことに特化するのではなく、どの治療も行えるように学んできました。オールマイティーに対応できる歯科医師になりたいという考えがあったからです。
きっかけは、勤務医時代の経験です。患者さんによって抱えているお悩みは異なり、その要望に応えるためには一つの分野に特化するのでは間に合わないと感じました。そのため、矯正治療についても学び、歯科治療全般に対応できるようになりました。
中には難しい治療もありますが、その際はほかの先生と連携を取りながら進めています。
初めて来院された患者さんに対して心がけていることがあれば教えてください。
まず痛くないように治療をするということを前提としてお話を進めていきます。歯医者に苦手意識をお持ちの方の多くが、痛みに対するトラウマを持っているからです。そのため、治療では基本的に麻酔を行うようにしており、そこで不快感を与えないようにしています。
また、失礼な対応がないように気を配っています。ご高齢の方への段差への配慮であったり、待ち時間のお声かけであったり、気遣いをすることで、快適に治療を受けていただける環境になると考えています。
診療のモットーを教えてください。
患者さん中心の診療を行うということです。痛みが少ないこと、わかりやすい説明をすることは当然のことだと考えています。その上で、患者さんのご要望にいかにお応えしていくかを重視しています。
こちらの判断で勝手に治療を進めることはありません。歯科医師として必要な治療だと判断すればそれをお伝えし、患者さんのご希望を伺っています。患者さんの了承を得てから治療を行っていますので、予定外の治療費や治療期間がかかることなく通院していただけます。
歯医者が苦手な子供のために行っている工夫があれば教えてください。
歯医者の雰囲気に慣れていただくということが大切です。押さえつけて治療をしてしまうと、そのときの記憶がトラウマとなってしまい、大人になってからも歯医者に足を運ばなくなってしまいます。
親御さんの理解・協力も必要となりますが、当院では子供が慣れるまで治療を始めない場合もあります。その際は、なぜそうしているかの理由をご説明し、子供のために辛抱強く付き合っていただきたいと思います。緊急を要する場合は治療を行うこともありますが、なるべくそうしないように配慮しています。
休日または夜間診療を始めた理由を教えてください。
患者さんからのご要望が多かったからです。皆さま平日は忙しく、歯医者に行きたいと思っていても時間を作ることが難しいようです。私はそのような方にも通いやすい歯科医院でありたいと考え、土日祝日も診療を始めました。
当院の方針として、患者さんのためを思い治療を行うとあるのですが、相手のためを考えて一生懸命誠意を見せることで、いつか自分にも返ってくると考えています。今は皆さまに喜んでいただけるよう、患者さんのためを思って診療に取り組んでいます。
院内のデザインや空間でこだわったところがあれば教えてください。
誰もが来院しやすい歯科医院をイメージして設計しました。
車いすの方やお身体が不自由な方も多くいらっしゃいますので、スロープを設置するなど、できるだけ段差を作らないようにしました。キッズスペースも設けていますので、子供連れの方も気軽に通っていただけます。
このほか、待合室には広めのソファを置いていますので、ゆったりとおくつろぎいただけます。
スタッフ教育で力を入れているところはありますか?
スタッフにも痛みの少ない治療を提供することを努めています。患者さんは、特に痛みについて気にされることが多いからです。歯の汚れを落としても、それを皆さまが実感できるわけではありません。しかし、痛みやストレスは感じればわかることです。ですから、なによりも快適に治療を受けていただくことが大切だと考えています。
お待たせしている患者さんに対してお声かけをするなど、ていねいな対応ができるよう指導しています。
スタッフの自慢できる点を教えてください。
性格が穏やかで、感情的になるスタッフはほとんどいません。おっとりした性格で、気さくなスタッフがいて、コミュニケーション能力もあると感じています。ですから、患者さんも相談しやすいのではないでしょうか。
患者さんと接する機会が多いのは、私よりもスタッフです。患者さんのお話し相手にもなれるスタッフですので、会話を楽しみに来院される患者さんも多くいらっしゃいます。
先生の思う歯科医院選びのポイントを教えてください。
愛想が良かったり、親切だったりと対応の良い歯科医院がいいと思います。実際に足を運んだ際の対応はもちろん、電話での対応も重要です。電話対応が優しくていねいな歯科医院は、治療時や説明時の対応も良いであろうと私は考えています。また、電話は窓口となるポジションなので、そこがしっかりしていないということは、院長の目が行き届いていないということにもなります。
問診票を記入していただいても、これまでの経験で多く上がるのが、「対応が悪い」「痛い」「待たされる」です。やはり多くの方が気にされる部分だと思いますので、私も日々これらのことに気を配りながら診療しています。
今後力を入れていきたいと考えている治療について理由と共に教えてください。
どの治療もさらなるステップアップを図っていきます。私は患者さんのお口の中をトータル的に改善していきたいと思っており、そのためには一つのことに力を入れていくのではなく、全体的な底上げが不可欠だと考えています。
歯周病、インプラント、根管治療など、どれも患者さんの生活をよくしていく上で必要な治療となりますので、より良い治療が提供できるように精進していきたいと思います。