塩野歯科クリニック（浦和区本太）

現在も通ってくださっている患者さまなのですが、作った入れ歯があわずに２年間まともにものを食べられなかった方がいらっしゃるんです。とても噛む力が強い方なので、噛む力をコントロールできる入れ歯を作らなくてはいけないのですが、それが上手くできていなかったんですね。
とにかく噛めるようにしてあげたいと思い、まずは入れ歯を作ってセットしたんです。そしたら１回目の調整の時点で問題なく噛めるようになったと。「２年間噛めなかったのが嘘のように噛めるようになりました」ととても喜んでいただけました。やっぱり困っていらっしゃる患者さまに喜んでいただけたときにはやりがいを感じます。

大学卒業後は、入れ歯などの処置を専門に行う補綴科におりました。さまざまなケースの患者さまを診ている中には、インプラントによって起きたトラブルで困っている患者さまもいらっしゃいました。その場合の治療はどうするかというと、インプラントを除去して入れ歯を入れるんですが、インプラントをする前よりも条件が不利になってしまい、結局患者さまが非常に苦労されるんです。そういった患者さまの状況を見て、「インプラントは本当に良いものなのか？」と疑問に思うようになりました。もちろん成功してきちんと噛めるようになった例もありますが、その影で失敗している方もたくさんいる。世の中の流れとしてはインプラントを勧める方向ですが、あえてインプラントをやらない歯科医師がいてもいいのではないかと思ったんです。インプラントを入れなくてもきちんと噛めるようにできるということから、「脱インプラント宣言」を掲げていくことにしました。

魅力はスキルうんぬんではなく、患者さまときちんとコミュニケーションを取れるところだと思います。患者さまがいらっしゃったときにまず接するのは歯科医師ではなくスタッフですよね。うちのスタッフさんは開院当時から勤めてくださっていて、患者さまへの対応が本当に丁寧なんです。お子さまたちへの対応も手慣れたもので、泣いてしまった子に対してもあたふたせずに対応してくれます。あとは、普通であれば歯科衛生士さんがやるブラッシング指導やスケーリングもすべて私がやっているところが他とは違う点かもしれません。時間もかかるし大変ですが、患者さまの状態を自分の目で見て把握していなければ、それぞれのお口に合った治療もできないと思うんです。自分で看板を背負っているわけですから、最初から最後まで責任を持って治療させていただきたいんです。

開院当初から来てくださっている患者さまだと、最初は奥さまご本人が来て、ご主人、息子さん、息子さんのご夫婦、そのお子さんと、三世代に渡って家族ぐるみで来てくださる方も多いんです。遠方に引っ越してしまった患者さまの中には「通えなくなるまではここに来たい」とわざわざ通ってくださっている方もいます。本当にありがたいですよね。
そういった患者さま一人ひとりとの信頼関係によって支えられてるとしみじみ感じます。これからも期待に応えられるように精一杯努力していきたいですね。

大学時代はアメリカンフットボール部に所属していました。ポジションはクォーターバックで、そんなに強くはありませんでしたが、もともと身体を動かすことは好きなので、熱中してやっていましたね。もちろん歯学の勉強もきちんとしていましたが、勉強一筋、というようなタイプではありませんでしたね。

晴れている場合は基本的には自転車に乗ります。健康管理の一環として乗り始めたんですが、今では結構本格的にロードバイクに乗っているんです。年に2回、峠を登る「ヒルクライム」という大会があるのですが、それに出場するためのトレーニングとして、休日は日の出とともに家を出て5～6時間走って家に帰って来ます。夏場だと４時くらいには家を出て10時には帰ってくる感じです。休日を丸1日自転車に費やすと家族に怒られてしまうので（笑）。距離としては100～130kmくらい走りますね。自転車に乗ることがストレス発散と体力増強になっています。自転車以外では、映画とミュージカル鑑賞が趣味です。ミュージカルは劇団四季や東宝ミュージカル、宝塚なんかもたまに観ています。もともと音楽も大好きなので、歌でストーリーを紡ぐというミュージカル独特の世界観が好きなんですよね。