アフタ性口内炎とは?できる原因や症状、治療法を解説

よくあるお口のトラブルとはいえ、食事や会話のたびに、ひどく痛むアフタ性口内炎は本当につらいものです。歯ブラシが当たるのが嫌で、歯みがきを簡単にすませてしまう方も多いのではないでしょうか。なかなか治らないアフタ性口内炎でお悩みの方は、一度歯科医院で相談してみましょう。

この記事の目次

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1.アフタ性口内炎の原因と症状

 

ここではアフタ性口内炎の特徴や主な原因、症状についてご紹介します。

 

アフタ性口内炎とは

舌や唇の裏、頬の内側などにできる、円形や楕円形の白くて小さな浅い潰瘍(アフタ)のことをアフタ性口内炎といい、一般的な口内炎を指します。
大きさは3~5mm程度で、くぼみのふちの赤い部分に触れるとピリピリ強く痛みます。1~2週間ほどで自然に治り、傷跡も残りません。

 

アフタ性口内炎の原因

アフタ性口内炎ができる原因は、はっきりとは分かっていませんが、以下のことが関係しているのではないかと考えられています。

・口内にできた傷への細菌感染
・ストレスや体調不良、疲労による免疫力の低下
・ビタミン不足
・ホルモンバランスの乱れ

 

アフタ性口内炎の症状

アフタ性口内炎の症状は以下の通りです。

・舌や唇、頬の内側などに、円形や楕円形の白いくぼみができる
・くぼみのふちの赤い部分に触れると痛む
・食べ物や飲み物がしみたり、悪化すると出血したりすることがある
・重症になるとリンパが腫れ、発熱することもある

 

アフタ性口内炎を早く治すには

小さなアフタの場合は、約1~2週間で自然治癒します。
しかし早く治したい場合には、バランスの取れた食事や、十分な睡眠を確保するようにしましょう。うがいや食後の歯磨きなど、口内を清潔に保つことも大切です。

また、硬い食べ物や刺激の強い飲食物、硬い歯ブラシの使用は患部を刺激してしまうため控えたほうが良いでしょう。

 

再発性アフタ口内炎には要注意

何度も繰り返し、なかなか治らない再発性アフタ性口内炎の中には、ベーチェット病や口腔がんなどの重大な病気が潜んでいることがあります。1ヶ月のうち2度も3度もアフタ性口内炎が再発している方は、一度検査を受けることをおすすめします。

2.病院の受診が必要な場合

 

口内炎で病院を受診する目安は、以下のとおりです。

・2週間以上たっても治らない
・短期間で、何度も再発を繰り返している
・痛みが強い
・口内炎の炎症が広範囲に広がっている
・発熱や倦怠感といった、他の症状も起こっている

口内炎の診断や治療は歯科医院や歯科口腔外科で行うことができます。上記に当てはまる症状がある方は、まずはかかりつけの歯科医院を受診してみましょう。

3.歯科医院での治療

ここでは口内炎の治療法についてご紹介します。

 

■レーザー治療

口内炎にレーザーを照射し、表面に膜(かさぶた)を作ります。つらい痛みを和らげ、より早い修復を促す治療法です。

レーザー治療のメリット
・処置が4~5分で終わる
・治療の痛みがほとんどない
・治療の実感が早く現われる(およそ2~3日)
・副作用がない

レーザー治療のデメリット
1回の治療費がおよそ500円~3,000円と、クリニックにより大きく違う

 

■薬物治療

薬を用いた治療の場合、セファランチン(免疫機能増強や末梢の血流改善)や、アゼプチン(抗アレルギー剤)などが処方される場合がありますが、効果のほどは不確実できちんとした医学的な確証には欠けます。

4.まとめ

アフタ性口内炎は放置していても自然に治ることが多いため、わざわざ病院へ行く方は少ないかもしれません。

しかし、いつまでも治らない場合や再発を繰り返す場合は、別の病気が潜んでいる可能性があります。頑固な口内炎でお悩みの方は、歯科医院を受診してみましょう。

監修医

遠藤 三樹夫先生

遠藤歯科クリニック 院長

経歴

1983年大阪大学歯学部 卒業
1983年大阪大学歯科口腔外科第一講座 入局
1985年大阪逓信病院(現 NTT西日本大阪病院)歯科 勤務
1988年遠藤歯科クリニック 開業
 現在に至る

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