生え変わり時の子どもの歯ぎしり

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生え変わり時の子どもの歯ぎしり

歯軋りというのは、大人よりも子どもの方に良く見られる癖だというのをご存知でしょうか。もしお子さんがいらっしゃる方であれば、その点に注意してあげてください。子どもは大人以上にストレスの逃がし方を知りません。また、歯軋りの限度も知らないため、ものすごい強い力で歯をギリギリと噛みしめる子どももいるのです。

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この記事の目次

1.子どもの歯軋りは仕方のないもの?

子どもの歯というのは、永久歯が生えそろうまでに相当な時間がかかります。それまでは、噛み合わせが安定することがまずないと考えて良いでしょう。特に、子どもの歯というのは元々弱く、歯並びも安定しないため、噛み合わせが整うはずもありません。
そして、ヒトは無意識に噛み合う場所を探すという習性があります。これが歯軋りへとつながり、お口の中にどんどん悪影響を及ぼしていきますが、子どもの時期は仕方のないものだと考えて良いかと思います。

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2.乳歯は消耗品と考えてみる?

それから、子どもの時期に歯軋りが多くなる理由としては、顎の筋肉を鍛えているという見方もできます。ご飯を食べていない時も顎を使って、物を食べる動作をすることで、発達途中の顎の筋肉が鍛えられるのです。
その結果として、乳歯が摩耗したり、虫歯になったりするかもしれませんが、大きな損傷ができない限り、慌てる必要はないと思います。

言葉は悪いですが、乳歯を大人の歯と顎を手に入れるための消耗品と考えてみてはいかがでしょうか。
乳歯はいずれ抜け落ちます。そのあとに生えてくる永久歯は、その後数十年使い続けるのです。その永久歯のために、立派な顎を作り、筋肉を発達させる必要があります。子どもの歯軋りは、その代償であると考えることもできます。

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3.永久歯が生え揃った後の歯軋りは要注意!

乳歯と永久歯が入り乱れる混合歯列期にも、歯軋りは多くなります。なぜなら、この時期ほど歯並びが乱れることはないからです。ですので、この時期までの歯軋りは大目に見て上げても良いかと思います。

ただし、永久歯が生え揃った後も、こうした習癖が残っている場合は、できるだけ早く取り除いてあげましょう。それがお子さんのためとなります。

以上のように、お子さんの歯軋りというのはそれほど悲観する必要はありません。指しゃぶりのように、子ども時代には誰でも経験するようなものです。
それを理解した上で、お子さんの成長を支えてあげると、顎の骨や歯も順調に発育していってくれるかと思います。

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監修医 尾上剛先生

ごうデンタルクリニック

院長

【経歴】
出身校:神奈川歯科大学
卒業年月日:2009年3月

2010年 新潟大学付属医歯学総合病院 勤務
2011年 神奈川歯科大学付属横浜クリニック 入局
2013年 斉藤歯科クリニック 院長就任
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