痛いのはイヤ!痛みの少ないホワイトニング法や痛みの対応策

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ホワイトニングは独特の痛みがあるものです。施術中は、ツンツンする感じがしたり、施術後は知覚過敏のようにしみる感じがします。この痛みは、時間が経てば消えていくものですが、この独特の痛みがどうしても苦手で、ホワイトニングが億劫になってしまうという方もいるはずです。この記事では、こうした方のために、痛みの少ないホワイトニング法や、その具体的なホワイトニングシステム、痛みを軽減するための事前対策などについて、詳しくご紹介いたします!

痛みの少ないホワイトニングってどんなもの?

ホワイトニングでしみるような痛みを引き起こすものは、ホワイトニング剤の成分である過酸化水素です。過酸化水素は、オキシドールの成分にも使われているもので、歯肉や口内に付くとヒリヒリするような痛みもでてきます。また、歯の表面を保護するペリクル層(唾液によって作られるタンパク質の皮膜)が剥がれ、エナメル質のミネラル分を失うので、一時的に知覚過敏のような痛みを生じるものです。ここでは、痛みの少ないホワイトニングについて、その概要をご紹介します。

過酸化水素の濃度が低いホームホワイトニング

前述した通り、ホワイトニングの代表的な主成分である過酸化水素が、知覚過敏にも似た、しみる痛みを引き起こす原因です。従って、過酸化水素の濃度が低いものであれば、こうした痛みを軽減できます。一般的に歯医者さんで施術を行うオフィスホワイトニングでは、主に高濃度の過酸化水素を配合したホワイトニング剤を扱いますが、自分でマウスピースを使って施術するホームホワイトニング剤は、低濃度の薬剤となっています。

日本人向けに考慮されたホワイトニングシステム

一般的に、欧米で定評のあるホワイトニングシステムは、日本人にとっては、痛みが強くなるリスクがあります。日本人はもともとエナメル質が薄いので、神経に刺激が伝わりやすいからです。しかし、薬剤の過酸化水素濃度が高くても、反応を促進する光の照射を適切にコントロールすることで、痛みを軽減するシステムなどもあります。具体的なホワイトニングシステムに関しては、2章で詳しくお伝えします。

過酸化水素を使わないホワイトニング

過酸化水素を使わないホワイトニングが、もっとも刺激の少ない方法です。過酸化水素に代わる薬剤の主成分として、二酸化チタン、酸化チタン、ポリリン酸、メタリン酸などが上げられます。ただし、現在のホワイトニングにおいては、過酸化水素が染み付いた色素を分解するのに優れた成分です。過酸化水素と比較すると、他の成分ではあまり大きな効果が見込めないというデメリットもあります。

痛みの軽減を目指したホワイトニングシステム

FAPホワイトニング

エナメル質が薄く、しみる痛みを感じやすい日本人の歯に合ったホワイトニングシステムがFAPホワイトニングです。FAPとはフッ化アパタイトの略で、歯の再石灰化(歯のミネラル分の再形成)を促す働きがあります。過酸化水素成分に、このFAPを配合することで、沈着した色素を漂白すると同時に、ミネラル分の補給も実現します。フッ化アパタイトによって、カルシウムの層が形成され、歯の表面をコーティングし、痛みが軽減されます。白くしながら歯質が強化されるのです。

ルマクールホワイトニング

ルマクールホワイトニングで使われる薬剤の過酸化水素濃度は35%程度です。これは、歯医者さんで一般的に使われる薬剤の濃度と同じくらいになります。それでも、しみる痛みを軽減できる理由は、反応を促進する光にあります。ルマクールホワイトニングでは、青色LEDの光を使うことで、反応をマイルドにして、低刺激のホワイトニングを実現しています。

ティオンホワイトニング

一般的に、歯の色素を分解する能力は、過酸化水素の濃度に比例するものです。また、濃度が高いほどしみる刺激も強くなります。ティオンホワイトニングは、比較的低濃度(23%程度)の薬剤で、刺激が少なく、なおかつ漂白効果を高めることを目指したシステムです。特殊な触媒(化学反応を促進させる物質)を使うことで、低濃度の過酸化水素でも、漂白効果を高めることができます。

松風ハイライト

世界のホワイトニングの元祖は、実は日本にあります。松風ハイライトは、世界に先駆けて開発されたホワイトニングシステムで、エナメル質の薄い日本人の歯を考慮して作られたものです。過酸化水素濃度は35%程度ですが、反応をマイルドに保つ成分が配合されており、施術時の刺激が少ないものとなっています。厚生労働省で認可された、数少ないホワイトニング剤の1つです。

ピュールホワイト

過酸化水素を使わず、二酸化チタンをホワイトニング剤の主成分としているのが、ピュールホワイトです。過酸化水素特有のツンツンするような刺激がなく、施術後の痛みもほとんどないものです。白くする効果は、過酸化水素に劣るものの、どうしても過酸化水素のホワイトニングに馴染めないという方に最適なシステムです。

事前に歯のコンディションを整えよう!

過酸化水素を成分としたホワイトニングでも、ホワイトニングシステムを選ぶことで、しみる刺激を軽減できることが分かったと思います。さらに、ホワイトニングを行う前に、しっかりと歯のコンディションを整えておくことも、痛みを抑えるためのポイントとなります。

知覚過敏を改善する

知覚過敏とは、冷たいものやブラッシングなどの、ちょっとした刺激がしみる症状です。主にエナメル質が薄くなっていたり、欠けていたりすることで、象牙質内にある神経に刺激が伝わりやすくなって、引き起こされるものです。普段から知覚過敏の症状がある方は、ホワイトニングの刺激をより強く感じるものなので、歯質を強くして、知覚過敏を改善しておくことが肝心です。

歯のクリーニング直後は避ける

歯医者さんで行うホワイトニングであれば、事前にホワイトニングが可能かどうかチェックした上で、薬剤が行き届くよう、歯のクリーニングも行います。だたし、歯石が多い場合には、歯石の除去とともに、エナメル質が剥がれて、知覚過敏を引き起こす可能性があります。歯をクリーニングして、知覚過敏の症状が落ち着いてからホワイトニングに移行するのが望ましいといえます。

軽度の虫歯や歯周病は治療しておく

重度の虫歯や歯周病では、過酸化水素を使ったホワイトニングはできません。過酸化水素の刺激によって、強い痛みを生じるからです。エナメル質の表面が損なわれる軽度の虫歯や歯周病でも、ホワイトニングの痛みが強まる可能性があります。歯医者さんで提供されるホワイトニングであれば、事前にホワイトニングが可能かどうかチェックできます。ホワイトニングをする前に、虫歯や歯周病を治療することが先決となります。

歯のすり減りや亀裂をカバーする

歯ぎしりや噛み締めの癖がある方は、エナメル質が大きくすり減っていたり、小さな亀裂が入っている場合もあります。象牙質に直接薬剤が触れることになるので、しみる痛みも強くなります。すり減った箇所を薬剤で保護したり、レジン(プラスチック素材)でカバーすることで、こうした刺激を低減することができます。こうした癖のある方は、あらかじめ歯医者さんに相談してみましょう。

痛くなったらどうするの?

前述した通り、過酸化水素によるホワイトニングでは、施術中にピリピリとした痛みを感じることがあるだけでなく、施術後も知覚過敏に似た痛みが、一定時間続く場合もあります。これは、一時的にペリクル層が剥がれ、脱灰(ミネラル分の溶出)するからです。施術後に、痛みを感じた場合の対処法について、ご紹介しましょう。

施術直後は冷たい飲み物などを避ける

ホワイトニング直後の歯は、刺激に弱いと考えてください。ペリクル層が剥がれて脱灰しているので、着色もしやすくなっています。辛いものなど刺激のあるものや、冷たい飲食物などは控え、安静にしましょう。歯は数時間程度で自然に再石灰化され、痛みがおさまってくるものです。

知覚過敏用や再石灰化を促す歯磨き粉を使う

知覚過敏を抑え、歯の脱灰を修復することが、施術後の痛みを軽減するポイントとなります。市販の知覚過敏用歯磨き粉には、刺激を鈍らせるカリウムイオンが配合されています。また、フッ素配合のジェルには、歯の再石灰化を促す作用があります。こうしたものを使うことで、施術後の痛みを緩和できます。

市販の痛み止めを服用

痛みが強い場合には、市販の痛み止めも効果があります。あらかじめ用意しておくのも良いですし、事前に歯医者さんに相談すれば、痛み止めの薬を処方してくれるケースもあります。

我慢せず歯医者さんに相談を!

施術後の痛みは、時間とともに解消されていくものですが、どうしても痛みが我慢できない場合には、やはり歯医者さんに相談するのが得策です。適切な対処法などについて、アドバイスしてもらいましょう。

まとめ

過酸化水素を主成分とした薬剤によるホワイトニングでは、多少のしみる痛みがあるものです。施術後の痛みは、時間の経過とともに和らぐものですが、人によっては馴染めない方もいるはずです。ご紹介した通り、痛みを軽減することを目指した、ホワイトニングシステムも数多くあるので、これらを扱っている歯医者さんを探してみましょう。また、ホワイトニング前に歯のコンディションを整えておくことも、痛みを軽減するために大切です。

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松岡歯科クリニック監修医松岡浩司先生

愛知県名古屋市名東区西山本通2丁目12 エミナンス松岡1階

■所属学会

日本歯科麻酔学会

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