歯を白くしたいけど、歯医者さんでホワイトニングするのは、料金が高いと考えている方もいるでしょう。しかし、歯医者さんで行うホワイトニングにも、いろいろな種類があり、安価なものから、ある程度の費用のかかるものまで幅広くあります。また、歯医者さんによっては、安く提供しているところもあります。この記事では、歯医者さんで行うホワイトニングから、自分でホワイトニング剤を入手する方法まで、方法別に料金の目安をご紹介します。また、各ホワイトニング法のメリットやデメリットについてもお伝えします。
※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。
1.歯医者さんで施術するホワイトニングの料金
歯医者さんで施術を行うホワイトニングは、料金が高いイメージがありますが、ホワイトニング法によっても料金が異なりますし、医院によっては安価で提供しているところもあります。ここでは、歯医者さんで施術するホワイトニングの費用の目安について、ご紹介しましょう。
オフィスホワイトニングの費用の目安
1回およそ1万5000円から5万円程度
オフィスホワイトニングとは、ホワイトニングが可能どうかのチェックをはじめ、事前のクリーニングから施術まで、歯医者さんですべてを行うホワイトニングです。費用の目安は、1回あたり1万5000円から5万円程度となります。高濃度の過酸化水素を配合した薬剤を扱うことができ、特殊な光を照射して、漂白する反応を高めるなど、歯医者さんならではのホワイトニングが可能です。1回の施術は1時間程度で、その日に白さを実感できるものです。
メリット
・高濃度の過酸化水素を扱うことができ、白さをすぐに実感できる
・薬剤の効果を高める特殊な光を照射する設備などがある
・ムラなく白くでき施術の安全性が高い
デメリット
・後戻りが早い（およそ3ヶ月から半年程度）
・ホームホワイトニング（2章で後述）と比較して割高
・施術後、24時間程度は着色しやすいので食事制限がある（※食事制限とは、ホワイトニング直後は着色しやすいので、着色性の高い飲食物や喫煙などを控えることです）
・施術中や施術後にしみる痛みが出ることがある
・複数回の施術を重ねると割高になる
オフィスホワイトニングの流れ
1.カウンセリング
2.適正のチェック
3.歯のクリーニング
4.歯の色の測定
5.ホワイトニング剤の塗布
6.光の照射
7.フッ素の塗布
※ただし、歯のクリーニングやフッ素の塗布を、別料金としている歯医者さんもあります。
デュアルホワイトニングの費用の目安
およそ6万円から8万円程度＋ホームホワイトニング用薬剤の追加料金
デュアルホワイトニングとは、先にオフィスホワイトニングを行い、その後でホームホワイトニングに移行するものです。ホームホワイトニングとは、マウスピースを使って、自分で薬剤を塗布するもので、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせることで、早く白さを実感でき、なおかつ自分でじっくりと白さを高めることが可能となります。
通常のオフィスホワイトニングに加えて、ホームホワイトニング用のマウスピースの制作や、薬剤の提供も行うので、歯医者さんで提供するホワイトニングとしては、もっとも高いものとなります。
メリット
・白さをその日に実感できる
・ホームホワイトニングを行うことで後戻りしにくくなる
・ホームホワイトニングでより白さを高められる
デメリット
・トータルの費用が割高になる
・オフィスホワイトニングでは痛みが出ることがある
・ホームホワイトニングでは手間がかかる
・オフィスホワイトニング後のおよそ24時間程度、ホームホワイトニング後の1時間程度は、食事制限が必要となる
デュアルホワイトニングの流れ
1.オフィスホワイトニングの一連の施術
以下、ホームホワイトニングに移行
2.歯型の採取
3.マウスピースの制作
4.ホワイトニング剤の提供
ホームホワイトニング剤は初回におよそ2週間程度の量を提供し、その後も継続する場合には、追加でホワイトニング剤を購入します。ホワイトニング剤は2週間分でおよそ5000円程度となります。
2.比較的安価なホワイトニング
歯医者さんで施術するものと比べると、自分で行うホワイトニングは、安価でホワイトニングができます。自分で行うものには、自宅で行うホームホワイトニングと、サロンなどで行うセルフホワイトニングがあります。
ホームホワイトニングの費用の目安
ホームホワイトニングには、歯医者さんで提供しているものと、通販などで薬剤とマウスピースを入手するもの（3章で後述します）があります。歯医者さんで提供するホームホワイトニングは、少し高いものですが、事前のチェックや歯のクリーニングに加え、質の高いマウスピースの制作もできるので、特に初めての方はこちらがおすすめです。
歯医者さんのホームホワイトニングの料金の目安
およそ1万5000円から3万円程度＋追加薬剤2週間分でおよそ5000円程度
メリット
・過酸化水素の薬剤濃度が低いので低刺激
・毎日薬剤を浸透させるので後戻りが少ない
・オフィスホワイトニングよりも安価
・希望通りの白さに近づけられる
デメリット
・白さを実感するのに期間を要する
・自分で薬剤を塗布する手間がかかる
・毎日およそ2時間の塗布が必要（ただし、薬剤の濃度が低い場合には、これより長時間の塗布が必要）
・施術後1時間の食事制限が必要
ホームホワイトニングの流れ
1.カウンセリング
2.適正チェック
3.歯のクリーニング
4.マウスピースの制作
5.ホワイトニング剤の提供
セルフホワイトニングの費用の目安
1回およそ5000円程度
セルフホワイトニングは、サロンで提供されているホワイトニングです。歯医者さんではないので医師が在籍しておらず、過酸化水素を配合した薬剤は扱えません。従って、沈着した色素を漂白するようなホワイトニングはできず、表面の着色汚れ（ステイン）の除去が中心となります。また、医師でないスタッフは、口内にも触れることはできないので、施術は自分で行う形になります。料金の目安は1回5000円程度になります。
メリット
・比較的安価
・過酸化水素の薬剤ではないので、施術の痛みがほとんどない
・ステインの除去に向いている
デメリット
・過酸化水素の薬剤ではないので、歯を白くする効果に劣る
・自分で施術するので手間がかかる
3.リーズナブルなホワイトニングキットを使う
前述した通り、ホームホワイトニングは、通販などでホワイトニング剤と簡易マウスピースを購入すれば、歯医者さんを通さなくても、すべて自分で行うこともできるものです。ただし、事前に歯の状態などをチェックできないので、歯の健康状態が良く、歯医者さんの提供するホームホワイトニングを経験したことのある人向きと言えます。
通販で入手するホームホワイトニングの費用の目安
薬剤2週間分で3000円から4000円程度＋簡易マウスピース500円から800円程度
メリット
・安価で本格的なホワイトニングができる
・低濃度の薬剤なのでしみる痛みが少ない
・後戻りが少ない
・納得できる白さになるまで安価で継続できる
デメリット
・白さを実感するのに時間を要する
・自分で施術する手間がかかる
・低濃度の薬剤の場合は毎日数時間の塗布が必要
・施術後は1時間程度食事制限が必要
4.健康保険などで安価にできる？
ホワイトニングは健康保険の適用外
審美目的の治療においては、基本的に健康保険の適用ができません。矯正治療の場合には、例外的に保険が適用できるケースもありますが、ホワイトニングには保険が効かないものです。しかし、前述した通り、費用の目安にも幅があるように、安価でホワイトニングを行っている歯医者さんもあります。また、初回の料金を安く設定しているところもあります。
医療費控除も対象外
医療費控除とは、年間の医療費が10万円を越えた場合（所得が200万円未満の場合は5%）に、上限200万円として、超えた分を所得から差し引くもので、その分税金を軽減できるものです。残念ながら、審美目的の歯科治療は、医療費控除の対象外となります。矯正治療では、医師の診断書の内容によっては控除の対象となる可能性もありますが、ホワイトニングに関しては、まず適用ができないと考えましょう。
5.まとめ
ホワイトニングで、費用の目安が高いものから順にまとめると、デュアルホワイトニング、オフィスホワイトニング、歯医者さんで提供するホームホワイトニング、通販で薬剤を入手するホームホワイトニング、サロンで行うセルフホワイトニングというような順番になります。ホワイトニングの初心者や、歯の健康状態に不安のある方、安全で的確なホワイトニングを望む方は、やはり歯医者さんで提供するホワイトニングを選ぶのが得策です。
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監修医野崎康弘先生
医療法人社団 医康会 ジェイエムビル歯科医院 院長
■院長経歴
1990年 日本歯科大学 卒業
1990年～1995年 医療法人社団医恵会 勤務
1996年 ジェイエムビル歯科医院 開院
