インプラント専門医なら安心?普通の歯科医との違いとは

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インプラント治療を検討している方の意見で多いのは、「できれば腕の良い歯医者さんに診てほしい!」というもの。確かに口の中にメスを入れる外科手術であって、心配が尽きないですよね。それでは、どのようにして腕の良い歯医者さんと出会うことができるのでしょうか。

実は、インプラントについてじっくりと研究・学習する歯医者さんの組織があり、一定の条件を満たすと「インプラント専門医」として認められるという制度があります。

今回は、このインプラント専門医が一体どんな歯医者さんなのかいったことや、普通の歯科医との違い、インプラント治療を受ける際に歯医者さんを選ぶコツについてお伝えします。

1.インプラント専門医ってどんな歯科医?

1-1 インプラントの知識が豊富な専門医

「インプラント専門医」とは、日本口腔インプラント学会という団体に所属し、日々インプラントについての研究や勉強をしており、一定以上の経験と知識を身につけている歯医者さんの肩書になります。
インプラントに関する学会は他にも国内にいくつかありますが、基本「専門医」と標榜出来るのは「日本口腔インプラント学会」という国内で最も大きな学会で取得することができます。

この「専門医」という肩書を取得するには、定められた研究機関に一定期間以上所属している事や、論文の提出、インプラント手術の経験が豊富であり、学会でのプレゼンテーションや試験を通過する事など、10以上の厳しい条件をクリアしなくてはならない為、「専門医」と掲げられる歯医者さんは、インプラントの治療を行っている歯医者さんの中でも、特に知識と経験が豊富であると思っていただいて大丈夫です。

ただし、この制度は、厚生労働省の認可は受けていなく、あくまで日本口腔インプラント学会内の基準ですので、技術などを確実に保証する制度でないことを知っておきましょう。

1-2 専門医だけでなく認定医や指導医も

専門医のほかに、認定医や指導医という肩書があります。

・インプラント認定医=インプラント専門医

認定医というのは、日本口腔インプラント学会での、過去の肩書です。新しく制度ができた現在はインプラント専門医と呼ばれます。そのため、両者に違いはありません。

・インプラント専門医<インプラント指導医

専門医以上に深く学び、一定の条件をクリアできた歯科医のみが手にできる肩書が「インプラント指導医」です。
専門医を経て指導医になった場合は認定医兼指導医という形で登録されます。

1-3 一つではないインプラント専門医

ここまでは、比較的規模の大きい日本口腔インプラント学会のインプラント認定医基準についてお伝えしました。
しかし、これ以外にも国内外にいくつもの団体が存在し、制度を設けています。基準はそれぞれ異なっており、統一されているわけではありません。
また、先ほども説明した通り、どの団体の制度も、厚生労働省の認可は受けておらず、技術などを保証するものではありません。

2.インプラント専門医のメリットとは?

歯医者

2-1 学会が保証する知識量で診断する

その学会の専門医制度も、膨大な量の知識と一定の治療経験がなければ、インプラント専門医の試験をクリアすることはできないものがほとんどです。
学会から、インプラント専門医を名乗る資格を与えられるほどの知識を、フル活用して患者さんに合わせた診断をしてくれます。

2-2 最新の知識を取り入れた治療が期待できる

インプラント専門医は更新制です。日頃の学会への出席や研究だけでなく、5年に1度、3年以上経過した3症例についてレポートの提出がない場合はインプラント専門医の肩書は剥奪されます。
つまり、インプラント専門医になった後も学びが必要であり、最新の知識を得る機会も多いということです。新しい知識の中には、従来の治療法よりも患者さんの負担を軽くできるものもありますので、インプラント専門医を選択するメリットの一つといえるでしょう。

歯医者

2-3 特殊な症例も任せやすい

自ら施術した患者さん以外の症例は、勉強する機会がないと深い知識を得ることはできません。
インプラント専門医は、学会への出席や研究・勉強会が義務となっており、多彩な症例についても知識があります。
特殊なインプラントを担当することがあっても、慌てず適切なアプローチができるでしょう。

2-4 知識面は保証されている

勉強会や学会に出席し、インプラントの基礎から最新の知識まで身につけているなどインプラントに深く向き合っていることの証ともいえる「インプラント専門医」。
5年に1度は更新もクリアするほど、常にインプラントの知識を吸収する意欲にあふれた姿勢があるというのは、患者さんの立場からも大きなメリットといえるでしょう。

2-5 歯科医選びの客観的な基準の一つとなる

歯医者さんはコンビニより数が多いといわれていますが、技術の質や方針は医院によってさまざまです。
たくさんあるとどう選んでいいか迷ってしまうという方も多いでしょう。

そんな時に歯医者さん選びの基準として活用するべきなのが「インプラント専門医」であるかどうかということです。
インプラントの標準的な診断、治療方法の選択、適切な処置が行える歯医者さんであるという証であり、腕の良い歯医者さん選びのポイントとなります。

3.インプラント専門医にこだわらない

インプラント専門医

3-1 資格がなくても技術力が高い歯科医は多い

インプラントを施術するのに特別な資格は必要なく、インプラント専門医の肩書がなくともインプラントを得意とする歯医者さんはたくさんいます。

専門医でないとレベルが低い・任せられないということはありません。

3-2 専門分野以外の知識も豊富な歯科医がベスト

昔は抜いたような症状でも最近は温存してなるべく抜かない治療を行う歯医者さんも増えているなど、治療方針は医院に大きく異なり、歯の寿命も左右されます。

インプラント専門医だけにこだわるのではなく、インプラント以外の経験や知識も豊富な歯医者さんを探しましょう。

4.インプラントを希望するならココをチェック

4-1 十分な設備があるか

歯科用CTや滅菌された個室診療室はインプラントの手術には必ず欲しい設備です。
稀に、歯科用CTを使わずにインプラント治療を行って実績を挙げている昔ながらの歯医者さんもありますが、トラブルを避けたいとお思いなら、価格で選ばずにきちんと設備の整ったところで受けましょう。

4-2 事前説明は丁寧か

時間をかけてカウンセリングを行い、不安な点を解消してくれる歯医者さんを選びましょう。
トラブルなどネガティブな説明はしない、とにかく手術を急かす、カウンセリングが不十分と感じるような場合は、ほかの歯医者さんでも相談することをおすすめします。別の先生に相談することをセカンドオピニオンといい、多角的な意見や助言から自分が一番納得がいくものを選ぶことが大事だとされています。

4-3 自分にあった説明をしてくれるか

一口にインプラントといっても、口の中の状況によって多彩な治療例があります。
カウンセリングの際に自分と同じような例をだして、具体的な説明をしてもらえるとイメージもつかみやすいでしょう。
また、実際にその施術したことがある歯医者さんならさらに話が進みやすいでしょう。このようにして歯医者さんとコミュニケーションをとることをおすすめします。

4-4 料金について詳しい説明があるか

手術費だけでなくメンテナンス費用も自由診療であり、価格は歯医者さんによってマチマチです。

インプラントのメンテナンスは必須ですが、メンテナンス代を1~2万円と高額に設定している歯医者さんもあり、通える金額なのか調べておくことも大切です。メンテナンス費用についても、きちんと提示してくれる歯科医院を選びましょう。

5.まとめ

インプラント専門医は、あくまでも肩書であり、技術の質などを保証するものではありません。
歯医者さんを探す一つのポイントとはなりますが、肩書以外の部分に目を向けることも大切です。実績やカウンセリングの感触など総合的に判断することをおすすめします。

矢島先生

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