前歯を美しく、ダイレクトボンディングで手に入れませんか？

1.ダイレクトボンディングとは

ダイレクトボンディングは、色や透明感はまるで天然歯のようなプラスチック素材を、歯の表面に貼り付けるという治療法です。金属のように目立たず、白い歯を演出できるため自然に歯を見せて笑顔になれるなど、審美的にも大きなメリットがあります。自費診療になるので保険診療でおこなえるものより高額になりますが、多種類のプラスチックより最適なものを選択し、保健診療の被せ物よりも見栄えのよい被せ物を作ることができます。

2.ダイレクトボンディングのメリットとデメリット

メリット

2-1 歯に優しい

ダイレクトボンディングは、直接歯に接着します。まれに、歯の表面をごくわずかに削ることもありますが、それでも歯への負担はとても少ない点がメリットと言えます。歯は削れば削るほどダメージを蓄積し、寿命が短くなります。長寿国の日本では8020運動を提唱していますが、老後に1本でも歯を残しておくためにはなるべく削らずにおきたいですね。

2-2 金属を使用しない

金属素材を使っていないので、アレルギーがある方でも心地よく治療を受けることができるのも大きな利点です。また、金属の腐食による虫歯や歯の変色の破折の心配がありません。ダイレクトボンディングの素材であるプラスチックもまったく変色しないわけではありませんが、金属に比べ変色しにくくなっています。

2-3 短時間で施術可能

ダイレクトボンディングの治療は平均1日、30分から1時間半程度の治療時間で完了してしまう為、治療期間が短いこともメリットです。急いで治療したい、忙しくて何度も通院は難しいという方にもおすすめの方法といえるでしょう。ただし、すきっ歯や歯の形を治したいという場合には、型取りが必要であり2回通院ことになります。また、歯科医院によっては後日、研磨や色の微調整を行う場合もあり、通院回数が気になる場合は事前に問い合わせておくことをおすすめします。”

2-4 治療費が低価格！

オールセラミックでは￥80,000から￥150,000、インプラントなら￥30,000ほどと、他の美容診療と比べると、ダイレクトボンディングの費用は￥700から￥50,000ほどと圧倒的に安いです。ただし、半永久的に今の状態が保てる訳ではないため、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスの相場は1回￥5000ほどで(医院によって料金は異なります。)、期間は生活習慣などによってかなり異なりますが3年から10年に1度程度と考えておきましょう。

デメリット

2-5 変色の可能性もある

人工ダイヤモンドを利用したセラミックではほとんど見られませんが、ダイレクトボンディングはプラスチックを使用しているため、経年劣化により艶がなくなったり変色することがあります。しかし、気になる場合は歯医者さんでリペアと呼ばれる研磨などのメンテナンスをしてもらうことで改善するため、心配いりません。

2-6 ダイレクトボンディングの耐久性

歯よりも柔らかい素材を使用しているため、強い力がかかると欠けてしまうことがあります。歯ぎしりや食いしばりのクセがある方は注意が必要です。

2-7 隙間がうまく埋まらないことも

特に前歯は施術医の腕次第で、不自然になってしまう可能性があります。工作や精密な作業は得意な方とそうでない方に分かれやすい分野ですが、歯科医にも得手不得手があるのです。特に、前歯のすきっ歯などを埋めようとダイレクトボンディングの施術を検討する場合は、評判のいい歯科医院を選びましょう。

3.ダイレクトボンディングの費用について

3-1 ダイレクトボンディングは保険適用外

ダイレクトボンディングは、保険が適用されません。虫歯がある場合はレジン充填(じゅうてん)というかたちで、保険適用となります。しかし、その場合は色や素材の指定はできません。より自然で美しい仕上がりを希望する場合や、虫歯はなく審美を目的とした治療の場合は、保険適用外となります。保険適用の素材よりも丈夫で色も細かく指定できるため、一人ひとりの希望にあった仕上がりになりやすい特徴があります。

3-2 ダイレクトボンディングの費用は高額？

虫歯や、歯が欠けた・変色・劣化などの理由で保険適用の場合は、1本につき￥700～￥2,000ほどの費用がかかります。また、保険適用外となると医院によって異なるので、一般的に「費用が高価」というイメージがあるかもしれませんね。しかし、実際には前歯1本￥10,000～￥50,000ほどが相場であり、それほどセラミッククラウンやインプラントのような高額な費用は発生しません。

3-3 ダイレクトボンディングとオールセラミックの比較

ダイレクトボンディングのように前歯を綺麗にみせる治療でよく比べられるのは「オールセラミック」です。オールセラミックとダイレクトボンディングの違いはどこにあるのでしょう？オールセラミックは、歯の60％程を削りセラミッククラウンをかぶせる治療法です。ダイレクトボンディングのように前に貼り付けるだけでなく、かぶせることで360度どの方向から見ても自然な仕上がりで、劣化にも強い特徴があります。しかし、セラミッククラウンの治療費用は1本80,000～150,000が相場であり、比較的高額ですので気軽に治療とはいかないかもしれません。

4.ダイレクトボンディング施術後の注意点

4-1 歯のメンテナンスは今まで以上に

プラスチックでカバーされているといっても虫歯にならないという訳ではありません。今まで通り毎日の歯磨きやデンタルフロスなどでしっかりとケアしていきましょう。

4-2 歯ぎしりが多い方は注意！

ダイレクトボンディングはあくまでプラスチック製なので、強い力がかかると欠けてしまう可能性もあります。歯ぎしりや食いしばりのクセがある方は、奥歯には施術ができない場合もあります。クセになっている場合は、歯単体への負担だけでなく、かみ合わせや肩こりなどにも影響するため、マウスピースの製作を相談するのもおすすめです。また、かみ合わせの関係で一部に力がかかり欠けてしまうこともありますが、天然歯が欠けるより被害が少ないと肯定的に捉えることもできます。

5.まとめ

ダイレクトボンディングは前歯を綺麗に治す治療として手軽さや費用の面で優れており、歯が欠けてしまった・すきっ歯がコンプレックスという方にも強い味方です。満足度の高い仕上がりを希望するなら、歯科医院のリサーチから始めましょう。