妊婦さん無料の歯医者も!ぜひ受けておきたい妊婦歯科検診

妊婦 歯科検診

妊婦さん無料の歯医者も!ぜひ受けておきたい妊婦歯科検診

妊娠中は口内環境が悪化しやすいと言われています。特に、妊娠4ヶ月以前の安定期に入る前までは、つわりによってブラッシングが疎かになり、ホルモンの変化によって、歯肉炎にもなりやすいのです。

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妊婦さんの歯科検診は、各自治体や歯医者さんによって、無料で受けられるケースもあるので、是非活用したいところです。妊娠中に特に気をつけたいお口のトラブルや、デンタルケアのポイントについても、よく知っておきましょう。

※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

1.無料で受けられる場合もある妊婦さんの歯科検診

妊娠中に口内環境のチェックをすべきですが、産前産後は思わぬ出費に備えて、できるだけ節約したいと考える方もいるでしょう。そこで、是非チェックして欲しいのが、無料の妊婦歯科検診です。

無料で妊婦歯科検診が受けられるケース

自治体で確認してみよう

妊婦の歯科検診が無料となる自治体もあれば、そうでない地域もあります。まずは、妊婦の無料歯科検診が実施されているどうか、お住まいの市役所や保健所で確認してみましょう。

また、実施方法もさまざまです。指定医を紹介し無料チケットを配布している自治体もありますし、あらかじめ母子手帳と一緒に無料券を配っている地域もあります。また、特定の検診場所や検診日を指定して実施するところもあります。

保健センターの定期検診なども活用

自治体によっては、保健センターなどを利用して、定期的な曜日に歯医者の無料検診が受けられるところもあります。妊婦に限定した検診ではなくても、適切な検診が受けられます。

歯医者さんに相談してみよう

自治体での妊婦の無料歯科検診がない場合でも、歯医者さんによっては、安く対応してくれるところもあります。まずは、かかりつけの歯医者さんなどに相談してみましょう。

妊婦さんの歯科検診費用

歯科検診は保険が適用されますので、費用は概算で3000円から5000円程度となります。自治体の無料検診がなくても、出費は数千円程度ですが、無料検診が可能なら、それに越したことはありません。

検診は文字通り診察のみで、その後の治療に進む場合は費用がかかりますが、今の口内環境の現状を知り、的確なデンタルケアのアドバイスを受けるだけでも、大きなメリットがあるといえます。

妊婦さんの歯科検診の時期について

妊婦さんの歯科検診を受ける目安としては、妊娠安定期に入った4ヶ月以降です。つわりがあって、ブラッシング時に気持ち悪くなるなど、歯のケアが疎かになりがちなので、つわりの治まる安定期の4ヶ月目を目安に、なるべく早く歯科検診を受けるようにしましょう。

2.妊婦歯科検診では何を診るの?

つわりによって、味覚や食の好みが大きく変わる人もいます。普段の歯磨きでは、使い慣れた歯磨き粉でも気持ち悪く感じたり、ブラッシングさえ躊躇してしまうこともあります。ですから、虫歯や歯肉炎などのチェックが必要です。

虫歯のチェック

妊娠初期のつわりは、入念なブラッシングを躊躇させてしまうだけでなく、胃酸が逆流するなど口の中が酸性となって、虫歯になりやすい口内環境になりがちです。妊娠時の歯科検診では、こうした原因による虫歯の進行がないかをチェックします。

歯肉炎のチェック

女性ホルモンが増加し、ホルモンバランスが大きく変わることにより、妊娠中は歯肉炎になりやすいと言われています。特に、妊娠の中期から後期にかけて、顕著に悪化しやすくなるので、安定期に入ったら早期にチェックするべきところとなります。

歯石の有無をチェック

歯石がある場合、歯周病が悪化する原因にもなります。口内環境が悪化しやすい妊娠時は、特に歯周病も悪くなりやすいので、歯石の有無などもチェックします。

3.妊婦さんにありがちなお口のトラブルについて

妊娠時に、お口のトラブルに直面すると、今までこんなことなかったのにと、心配になってしまいがちです。妊婦さんにありがちなケースとして、あらかじめお口のトラブルを知っておくことで、必要以上の不安を抱えないようにしましょう。

歯茎の腫れや出血

つわりによる歯磨き不足も一因ですが、女性ホルモンが増えることによって、実に妊婦さんの半数以上は、歯茎が腫れたり、出血しやすくなったりするものです。また、妊娠性プリーエスという妊娠時の独特の症状もあります。上の前歯の歯肉が腫れ上がりますが、出産後には自然に治ってきます。

つわりで虫歯になりやすい

これまで歯に自信があった方でも、虫歯になりやすくなると心得ておきましょう。前章でお話した通り、つわりによるブラッシング不足も一因ですし、唾液の量が減ったり、食習慣が変わることもその原因となります。

食事の偏りによる口内炎

つわりで食の好みが変わり、偏食したりすると、栄養バランスが崩れて口内炎になりやすくなるケースもあります。

唾液の分泌量の変化による口臭

妊娠中はお口の中がネバネバしたり、口臭が気になることもあります。これは、唾液の分泌量が減少することが主な要因です。唾液には、口内を清潔に保つ作用がありますが、唾液の減少によって、口の中が乾燥し、ネバついたり口臭を感じたりするのです。

歯茎の炎症

ホルモンバランスの変化などによって、歯茎が炎症を起こしたり、歯肉炎になりやすくなるのは前述した通りです。歯肉炎の原因物質となるプラーク(歯垢)は炎症関連物質の一つで、血中で体内をめぐり、子宮の収縮を促し早産になりやすくなるともいわれています。

4.妊娠中のデンタルケアのポイント

特に妊娠初期のつわりが激しい時期には、歯磨きすら負担に感じるものです。しかし、ちょっとやり方を変えるだけでも、案外、日々のデンタルケアが楽になるものです。

体調の良い時に歯磨きしよう

これまで、食後に歯磨きする習慣があった方は、その習慣にこだわらないことも一手です。つわりのひどい時は、食後の歯磨きを控えても構いません。一日の中で、比較的体調の良い時を見計らって、歯磨きする心構えで臨みましょう。

子供用の歯ブラシを使ってみよう

ブラシヘッドが大きいと、大きく口を開けたり、下に柄やブラシがあたったりして気持ち悪く感じるものです。子供用の小さなヘッドの歯ブラシだと、抵抗なく磨ける場合もありますので、是非試してみましょう。

歯磨き粉を変えてみよう

使い慣れた歯磨きでも、つわりで味覚が変わると違和感が出るものです。泡立ちが多いものや、爽快感の強いものを避けてみると、磨きやすくなる場合があります。泡立ちの少ない歯みがきジェルなども試してみましょう。

食後はうがいをしよう

食後の歯磨きが気持ち悪いなら、最低でも水や緑茶、デンタルリンスなどで口をゆすぐようにしましょう。前述した通り、歯磨きは一日の中で自分ができそうなタイミングで行えばOKです。

キシリトールガムを噛んでみよう

味が不快に感じなければ、時々、キシリトールガムを噛むというのも、デンタルケアの一助となります。

5.まとめ

特に、妊娠初期のつわりが激しい時期には、お口のケアを躊躇しがちです。毎食後にこだわらず、1日のうちでできそうなときに磨いてみるとか、歯ブラシや歯磨きを変えてみるなど、臨機応変に臨みましょう。

安定期に入ったら、できるだけ早期に歯科検診を受けて、口内の状況をチェックしてもらい、ケアの方法など、そのときの口内の状況に応じた、歯科医の的確なアドバイスを受けましょう。

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監修医 飯田尚良先生

飯田歯科医院

院長

【経歴】
1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る
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