子どもの「歯が痛い!」を軽減する応急処置をチェック!予防法と食習慣の基本

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子どもの「歯が痛い!」を軽減する応急処置をチェック!予防法と食習慣の基本

子どもに『歯が痛い!』と急に言われたら、どうしたらよいのか困ってしまいませんか?子どもの歯の痛みは、虫歯だけではありません。乳歯から永久歯に生え変わるときの痛みや、知覚過敏、歯が折れているなど、様々な原因で生じます。子どもに歯が痛いと訴えられたとき、夜間や休日などすぐに歯医者さんに行けないときもあります。そんなとき、おうちで出来る対処方法知っておくと心強いですよね。自宅での応急処置は、一時的なものです。必ず歯医者さんを受診しましょう。

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痛いときのお家で出来る応急処置

口の中を清潔にする

子どもの歯には大人よりすき間があり、歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなっています。
歯のすき間に硬い食べ物のカスが挟まると、歯の神経が圧迫されて痛みを感じる場合があります。

子どもの口の中をみて、何か挟まっていないか、虫歯になっていないか確認してください。
食べ物のカスなどが挟まっている場合、歯ブラシやタフトブラシでブラッシングしてあげましょう。
このとき、子どもの歯ぐきを傷つけないようにすることが重要です。

小児用の鎮痛剤を使用する

口の中を清潔にしても痛みが治まらないときは、解熱・鎮痛剤を使用しましょう。市販の鎮痛剤でも問題ありませんが、必ず小児用の薬を使用してください。

小児用の薬がないからといって、大人用の鎮痛剤を半分にして飲ませるようなことはしてはいけません。

薬の量は、基本的に年齢と体重によって決められています。
子どもは大人に比べ、肝臓や腎臓の機能が未発達なので、大人用の薬を服用すると、副作用が出やすくなります。
大人の薬を飲ませるのは避けましょう。

痛い方の頬を冷やす

濡れタオルや、タオルに包んだ冷却材、貼る冷却シートなどで、痛い方の頬を冷やしましょう。
冷やすことで血流が抑えられ、一時的に痛みが軽減します。

ただし、急激に冷やしたり、冷やし過ぎは禁物です。最初は、水道水程度の冷たさで冷やしてあげましょう。

歯医者さんを受診する

子どもが急に歯の痛みを訴えて、応急処置をしても激しい痛みが続いたり、顔全体が腫れたりするならば、すぐに歯医者さんを受診した方がいいでしょう。

近年では、土日祝日に診療を受け付けている歯医者さんや、24時間診療している歯医者さんも増えています。
地域の歯医者さんの診療時間を確認してみましょう。

休日や夜間でかかりつけの歯医者さんが開いていないときは、休日・夜間診療の医療機関を受診するようにしてください。

夜間・休日診療の診療日時や場所は、お住まいの市区町村HPや地元の歯科医師会HPで確認することができます。
母子手帳にも書いてある場合があります。

子どもは、痛みを上手に訴えることが出来ないこともあります。
日頃から子どもの様子を観察し、親子で虫歯の予防をすることが大切です。
歯医者さんのイラスト

応急処置は一時しのぎです

応急処置で痛みが和らいだとしても、痛みの原因が解決されたわけではありません。
子どもが「もう歯は痛くない」と言っても、必ず歯医者さんを受診しましょう。治療が必要であることを子どもにわかりやすく説明し、お父さんやお母さんでは虫歯は治せないこと、歯医者さんは怖くないことを伝えましょう。
「公園に行こう」といった嘘をついて歯医者さんに連れて行くことは、いい対応方法とは言えません。

子どもの歯が痛いときにやってはいけないこと

痛い部分を触る

痛い部分が気になるからと言って、清潔ではない手や指、舌で触っていたら注意しましょう。
触れると神経が揺さぶられて余計に痛みが増す上、清潔ではない手や指で触ると、細菌に感染してしまいます。

激しい運動を行う

激しい運動を行うのは避けましょう。
血流が良くなり、痛みが増します。プールに入るのも避けた方が良いでしょう。

応急処置をして少しでも歯の痛みが和らぐと、動きたくなる子どももいます。
遊びたい気持ちはわかりますが、安静にさせた方がいいでしょう。

熱いお風呂に入る

熱いお風呂に入るのも避けましょう。激しい運動と同様に、血流が良くなり、痛みが増します。

ぬるい温度のシャワーをさっと浴びさせたり、濡れタオルで身体を拭いたりして、血流が良くなりすぎるのを防いでください。

熱いものや冷たいものを食べない

熱いものや冷たい食べ物は避けましょう。硬い食べ物も、食べかすが痛い部分に詰まる恐れがあります。
柔らかく、常温のものを食べるようにしましょう。飲み物も常温が良いでしょう。

食後は柔らかい歯ブラシや、タフトブラシなどを使用し、きちんとブラッシングができているか確認してあげましょう。
小学校低学年までは、お母さんやお父さんが仕上げ磨きをしてあげてください。

歯の仕上げ磨きをしてもらう子どもの写真

子どもの歯の痛みの原因

虫歯で痛い

子どもの歯痛の原因で最も多いのが、虫歯(う蝕歯)です。
歯のいちばん外側にはエナメル質があり、その下には象牙質と呼ばれる部分があります。
子どもの歯は、大人に比べてエナメル質と象牙質にある歯の主成分が少なく弱いので、虫歯になりやすいのです。
子どもの虫歯には、大人によく見られる黒い虫歯だけでなく、白い歯のまま進行していく虫歯があります。白い歯のままの虫歯は進行が早く、あっと言う間に悪化していることがあります。

子供が痛みを訴えたり、冷たいものや暖かいものを嫌がったりしたら、注意してみるようにしましょう。
白いままの虫歯は見た目にはわかりづらいものの、健康的な歯に比べてくすんだり、艶がなくなったりします。
虫歯菌に攻撃される歯のイラスト

知覚過敏で痛い

知覚過敏は、年齢に関係なく発生する病気です。

子どもの歯は成長過程にあるためエナメル質が弱く、知覚過敏を起こしやすくなっています。

歯磨きするときに硬い歯ブラシを使ったり、歯磨きに力を入れすぎていたり、寝ているときの歯ぎしりなどが原因で、知覚過敏になることがあります。

歯ブラシを柔らかいものにしたり、歯ぎしりの癖を治すようにしましょう。
あまりにひどく痛がる場合は、冷たいものや熱すぎるものを食べさせるのは避けた方がいいでしょう。

歯ぎしりは知覚過敏を引き起こす原因になるほか、口呼吸することによって口内の唾液が乾き、歯周病の原因にもなります。

乳歯から永久歯に生え変わるときの痛み

子ども特有の歯痛に、乳歯から永久歯に生え変わる時の痛みがあります。

乳歯がぐらぐらすることで神経に触れたり、抜けかけの乳歯の周りの歯肉が細菌に感染して炎症を起こしていたり、永久歯が乳歯を下から押してきて神経を圧迫したり、痛みを生じさせる原因は多くあります。

生え変わりの時期の痛みには、個人差があります。
乳歯と永久歯の両方が生えているこの時期は、歯のブラッシングが行いにくく、口内が清潔にできないことで痛みがさらに増す恐れがあります。

生え変わりの歯の痛みは自然なことですが、食事も取れないような歯の痛みの場合は、歯医者さんに相談しましょう。

歯が折れたり、欠けたりしている

転倒などで顔面を打ったり、硬いものを噛んだりしたとき、歯が欠ける・折れることがあります。
歯の欠けや折れが深く、歯髄(歯の神経)に到達すると歯の痛みを感じます。

歯や歯茎の状態にもよりますが、折れた歯を歯医者さんでくっつけることができるケースもあります。
歯が折れたり欠けたりして血が出ている場合、子どもが血を飲み込まないようにし、血が止まるまで口をゆすがないようにしましょう。

折れた歯や欠けた歯は、水道水で洗い、生理食塩水や未開封の牛乳で浸し、乾燥しないようにしましょう。
そのまま歯医者さんに持参すれば、くっつけることができる確率が上がります。

副鼻腔炎になっている

鼻がつまりやすい子どもや、風邪をひいた子どもが歯痛を訴えたときは、副鼻腔炎が原因で歯痛として痛みを感じる例があります。

副鼻腔(鼻から喉までの気道)の一つである上顎洞(じょうがくどう)は、上の奥歯の近くにあります。
上顎洞が炎症を起こすと歯が健康にも関わらず、『歯が痛い』という症状が生じるのです。

黄色い鼻水がドロと出ていて臭いがある場合は、副鼻腔炎の恐れがあります。副鼻腔炎で病院にかかるときは、耳鼻科を受診しましょう。
実質的に歯が原因の痛みではないので、歯医者さんでは治療することができません。
ただし、虫歯や歯周病から副鼻腔炎を発症するケースもあります。その場合は、歯科医院と耳鼻科の両方を受診する必要があります。

お子さんが「歯が痛い」と訴えていれば、まずは一度、歯医者さんに相談してみるのもいいでしょう。

子どもの歯が痛くならないように予防しよう

子どもの歯を守る予防歯科

子どもの歯は、成長するにしたがって大きく変化します。
そのため、定期検診を受診することは、子どもの歯の健康を保つためには重要なことです。

定期検診を受けていれば、虫歯の早期発見・早期治療も可能です。
さらに、そのときのお口の状態に適した予防処置もおこなってもらえます。早期発見できた虫歯であれば、痛みを感じることが少なく治療できます。

歯磨きの習慣や、デンタルフロスの使い方など、今後の正しい習慣づけのためにも、予防歯科は大切です。
虫歯を予防することで、急な歯の痛みから子どもを守ってあげましょう。

歯医者さんでの定期健診の大切さを訴える歯科医師の写真

乳歯が生え始めたら歯磨きを

乳歯が生え始めたら、親子で歯みがきの習慣づけをはじめましょう。

子どもを仰向けに寝かせ、頭をお父さん・お母さんのひざの上に乗せてください。
お父さん・お母さんが、子どもの口の中を観察することからスタートします。

小学低学年ぐらいまでは、お父さん、お母さんが仕上げ磨きをしてあげましょう。
小学校高学年になったら、きちんと磨けているかチェックしてあげましょう。

フッ素塗布して、虫歯予防

乳歯は永久歯に比べ、エナメル質、象牙質とともに薄く、虫歯の進行が早いのが特長です。
生えたばかりの永久歯も、まだまだ不完全で虫歯になりやすい歯です。

このような歯を虫歯から守るためにおこなうのが、フッ素塗布です。
高濃度のフッ素を歯に塗布し虫歯を予防します。
フッ素は歯の表面にあるエナメル質と結びつき、歯を硬く強くする効果があります。

子どもの歯が痛くならないための食習慣

歯を強くするための食事

歯の健康を保つことは、身体の健康を保つことと同じです。

まずは、バランスのとれた食事をとることが大切です。
お母さんが妊娠している頃から、中学生頃まで食事には気をつけましょう。
妊娠中は歯が顎の骨の中で作られ、乳歯の芽ができはじめます。
中学生までには親知らずを除く、永久歯が生えそろいます。ですので、妊娠中から中学生に成長するまでの間、バランスの取れた食事を取ることが推奨されています。

歯の栄養には、カルシウムだけが必要という訳ではありません。
タンパク質、リン、ビタミンAやCやDなどの栄養素を含む食品を、バランス良くとることが大切です。

甘いお菓子やジュースは食べても大丈夫?

甘いお菓子やジュースは食べていけないことはありません。
ただし、だらだらと食べ続けるのはよくありません。

子どものおやつの目的は、血糖値の維持と足りない栄養素を補うことです。
甘いお菓子やジュースだけでなく、違うものも与えましょう。

食べた後は歯を磨くか、難しければ、お茶や水など、甘くない飲み物を飲むようにしましょう。

甘い物を食べる子ども

キシリトールは本当に歯に良いの?

キシリトールは、白樺や樫の木から作られる天然の甘味料です。
虫歯の原因菌であるミュータンス菌が口内に存在しても、キシリトールを食べている間は歯を溶かす酸が作られません。
キシリトールは、ミュータンス菌に食べられても菌のエネルギーになることが無く、菌が増えるのを阻止すると考えられています。

さらに、キシリトールの甘さで唾液が増え、口内の殺菌効果や溶けてしまった歯の再石灰化が期待できます。
こういったキシリトールの効果が続くと、虫歯になりにくいとされています。ですので、キシリトールは虫歯予防効果がある、と言い換えることができます。

野菜ジュースは大丈夫?

野菜嫌いの子どものために、栄養補給と言う意味で、野菜ジュースを飲ませるお父さんお母さんは多いのではないでしょうか?

しかし、野菜ジュースの中には糖質が含まれているものもあるので、飲み方によっては虫歯になる恐れがあります。

甘いお菓子と一緒に野菜ジュースを飲んだり、だらだら飲むことは避けましょう。
野菜ジュースを飲み過ぎることは、糖分の取り過ぎにもなりますし、カロチンの過剰摂取にもなります。

子どもに野菜ジュースを飲ませるなら、野菜100%の糖分無添加のものにし、飲んだ後に、お茶やお水を飲むようにしましょう。
また、1歳未満の子どもに野菜ジュースを与えることは避けましょう。

生涯美味しく自分の歯で食べるために

生涯おいしく楽しく食べるためにも、歯とお口の環境は欠くことができない重要な役割を担っています。
お口の健康の基礎は、小児期に形成されています。

定期検診を受診することは、虫歯を見つけることだけでなく、歯磨きの習慣や方法の定着、歯並びの状態確認など、子どもの成長を確かめる機会となります。
ぜひ定期検診を受診し、子供の頃からきちんと歯医者さんに通う習慣をつけましょう。

まとめ

子どもが歯の痛みを訴えたら、ますは応急処置をしてあげてください。
応急処置をして、一時的に痛みが和らいだからと言って、様子をみても良い場合と、すぐに歯医者さんを受診した方が良い場合があります。

子どもによっては、痛みを上手に訴えることが出来ません。大したことではないと、お父さんとお母さんが自己判断せず、必ず歯医者さんに相談しましょう。

監修医 松本 信哉先生からのコメント

お子さんは大人よりも身体の変化に敏感ですので、少しの変化も見逃さないよう注意してください。
気になることがありましたら、早めにお近くの専門医を受診しましょう。

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子どもの「歯が痛い!」を軽減する応急処置をチェック!予防法と食習慣の基本

監修医 松本信哉先生

まつもと歯科医院

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東京都中野区東中野3-17-14

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