歯茎が黒い!ブツブツがある!赤ちゃんの歯茎に起こる病気とは

赤ちゃん 歯茎 黒い

歯茎が黒い!ブツブツがある!赤ちゃんの歯茎に起こる病気とは

健康な歯茎はピンク色をしているものです。もし赤ちゃんの歯茎が黒い、ブツブツができている、腫れているといった状態になっていたら病気の可能性が考えられるので注意しましょう。このような異常が起こるには、なにかしらの原因があるはずです。どのような病気の疑いがあるのか正しく理解して、必要となる対処法を知っておきましょう。ここでは、赤ちゃんの歯茎に起こり得る主な病気をご紹介していきます。

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赤ちゃんの歯茎が黒くなる「萌出性嚢胞」

萌出性嚢胞の症状

萌出性嚢胞(ほうしゅつせいのうほう)は乳歯の奥歯が生えてくるころにみられる病気です。奥歯が出てきそうになると奥歯でかむことが多くなるのですが、奥歯はまだ生えてきておらず歯肉のすぐ下にある状態です。真下にある歯に歯肉が刺激されて、水ぶくれのように腫れてしまうことがあります。この水ぶくれが「嚢胞」です。そして、歯が生えることが原因なので「萌出性」と呼んでいるのです。
歯が生えてきそうになると歯肉が薄くなってきます。その歯肉に内出血が起こって紫色や黒っぽく見えることがあるでしょう。

萌出性嚢胞の治療法

萌出性嚢胞の場合、奥歯がまだ出てきていないことで歯肉が腫れてしまっています。ですから、原因となっている奥歯が歯肉を突き破って生えてくると自然に治って症状がきれいになくなるはずです。萌出性嚢胞と認められた場合でも、このように奥歯が正常に生えてくるのを待つのが一般的で、特別な治療は必要ありません。萌出性嚢胞ができたからといって、その後の歯の生え方に問題が生じる心配もないでしょう。
ただし、状態によっては歯肉を切開して歯が生えてきやすいように誘導する場合があります。

歯茎に白いブツブツができる「上皮真珠」

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上皮真珠の症状

赤ちゃんの歯茎に白いブツブツができている場合、歯がつくられる過程で吸収されずに残った歯が細胞に沈着して硬くなったものである可能性があるでしょう。歯がまだ生えてきていなくても、あごの中では乳歯がつくられています。そのときに残った組織が白いブツブツの正体かもしれません。
この白い(もしくは黄白色)ブツブツは丸い形をしているので真珠のように見えることから「上皮真珠」と呼ばれています。ちなみに、上あごの真ん中にできるものは「エプスタイン真珠」といい、左右のあごが結合する際に残った組織が原因でできています。
上皮真珠は乳歯が生える前の0~1歳ころに上の前歯付近に1個から数個できて、歯肉の表面がデコボコになることが多いといわれています。実は新生児の80~85%に上皮真珠の症状が起きているとされているのですが、わかりにくい場所にできることもあって気づかないまま治ってしまっているケースも多いようです。
上皮真珠のように見えても、歯そのものが生えてきている「先天性歯」である可能性もあるので注意してください。先天性歯であれば、おっぱいをあげるときにあたって痛いですし、赤ちゃんも痛くておっぱいを飲みたがらない傾向があります。

上皮真珠の治療法

上皮真珠ができても自然に消えてなくなるので、乳歯が生えてくるころまで経過観察することになるでしょう。数週間から数か月たてば自然に治るはずです。ブツブツは放っておくとポロリととれてしまいます。万が一とれたブツブツを飲み込んでしまったとしても害はないので気にする必要はありません。
無理にとろうとすると歯茎を傷つけたり、傷口から細菌が入り込んで炎症を起こすおそれがあります。ブツブツは決して自分でとらずに、自然になくなるのを待ちましょう。
上皮真珠には一般的に自覚症状がないため、赤ちゃんが痛みを感じて泣くことやミルクを飲まなくなるといった問題も起こらないでしょう。生えてくる歯に影響を与える心配もありません。

赤ちゃんの歯茎が腫れる「萌出性歯肉炎」

萌出性歯肉炎の症状

歯茎が炎症する歯肉炎が起きていると、歯みがきをすると出血しやすくなります。
歯肉炎というと、歯垢がたまってお口の中が不潔になったことが原因で歯茎に炎症が起きる「不潔性歯肉炎」が一般的です。ところが、赤ちゃんの場合は違います。赤ちゃんの歯が生えるときに歯茎が炎症を起こすときがあるのです。これを「萌出性歯肉炎」といいます。
萌出性歯肉炎では、乳歯が生えるときに一時的に歯茎の腫れが生じます。歯と歯茎の間に組織液がたまって萌出性嚢胞と呼ばれる水ぶくれのようなものができるのです。生えている歯をおおうように歯茎が赤く腫れあがります。指で触るとやわらかく、中に液がたまっているのがわかるでしょう。ただし、触っても痛みはほとんど感じません。出血して歯茎が青黒くなるケースもみられます。

萌出性歯肉炎の治療法

赤ちゃんに起こる萌出性歯肉炎の場合は歯が生えてくると炎症が自然に治まる傾向があるので、原則として経過を観察することになっています。ただし、炎症を悪化させないために、歯が生えてくるところとその周辺を清潔に保つよう気をつけましょう。
萌出性歯肉炎が原因で歯が正常に生えてこないといった悪影響を及ぼす心配はありません。

乳歯の生え始めるころの歯茎の状態

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むずがゆくなる

個人差がありますが、生後6か月ころから乳歯が生えてくるのが一般的です。歯茎の表面が少しずつ盛り上がってきてから、乳歯が出てきます。
乳歯が生えてくることによって不快な感じがするので、機嫌が悪くなる赤ちゃんもいます。歯が生えてくるときには歯茎が赤くなることが多く、なかには萌出性歯肉炎を起こす子もいるでしょう。よだれが増えるほか、むずがゆくなるのでいろいろなものを手あたり次第にかじったりかんだりすることが多くなるはずです。乳歯が生えるころに発熱する場合もあります。
乳歯が生えてくるころには、このようにお口の中が不快になっているのです。そのため、機嫌の悪い状態が続いたり夜泣きやぐずりが増えたりするのも特徴です。生後6か月ころに特に原因がわからないけれどぐずぐずすることが増えたら、お口の中をチェックしてみてください。もしかしたら乳歯が生えてくる合図かもしれませんよ。

お口の中を清潔に

乳歯が生えそろうまでには、赤ちゃんはなんでもお口に入れようとします。見ている親御さんは心配のあまり、やめさせようとするかもしれません。もちろん飲み込んでしまうような大きさのものや危険なものは、すぐに取り上げてやめさせてください。そうでない場合には、赤ちゃんにとってお口の中にものを入れるという行為は学習や発達のために欠かせないので無理にやめさせなくて大丈夫です。
とはいえ、有害な病原菌を体内に入れたくはありませんよね。赤ちゃんが手にするおもちゃなどは消毒するなど衛生管理をしっかりと行いましょう。赤ちゃんの手もこまめに洗ったり拭いたりしてきれいにしておきましょう。
歯固め用のおしゃぶりなど、お口に入れてもいいものを決めておくのもひとつの方法です。

まとめ

乳歯が生え始めるころの赤ちゃんの歯茎には、ここでご紹介したように異常がみられることが多いのです。赤ちゃんの歯茎の色が変わったりブツブツができたりしているのを見ると驚いてしまうでしょうが、治療を必要とするケースは少ないので落ち着きましょう。赤ちゃんのお口の中も日ごろからこまめにチェックして、異変に早めに気づけるようにしておきたいですね。そして、少しでも不安な点があったら早めに歯医者さんに連れていくようおすすめします。

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歯茎が黒い!ブツブツがある!赤ちゃんの歯茎に起こる病気とは

監修医 高橋貫之先生

本町通りデンタルクリニック

住所
大阪府大阪市中央区本町2-6-5