唇が閉じない、口が乾燥する…歯列矯正に伴う不調とは

歯列矯正をすると、口が乾燥する、口臭が気になるなどの問題が度々起こります。これは、矯正装置が邪魔をして、唇がしっかりと閉まらないことで発生するもので、矯正をしている人の中には、念入りにお手入れをしている人もいるほど。

歯列矯正は噛み合わせがよくなるとても有効な治療ですが、口臭などの問題を改善するには何かいい方法はないのでしょうか。
この記事では、唇が閉じないことで発生するさまざまな問題をご紹介し、その対処法を含めてご紹介していきます。

■目次
歯列矯正で口臭?その不調の原因とは
歯列矯正による口の乾燥を防ぐ方法とは
歯科矯正中の口臭予防は
定期的な歯医者さんによるケアも重要
まとめ

歯列矯正で口臭?その不調の原因とは

口の閉じにくさが要因

歯列矯正で口臭が発生するのは、ワイヤーブラケットなどの矯正器具が邪魔となることが関係しています。ブラケットは小さいように見えても口の中では違和感を与えるもの。
口の開閉時などに唇がブラケットに引っかかるため、常日頃から口が閉じにくくなったり、自然と口が開きがちになります。こうして口が開いている時間が長くなれば、口の中の水分は蒸発し、乾きがちに…。口の乾燥が口臭へと繋がります。

口が乾燥するとなぜ臭う?

口の中が乾燥すると虫歯菌などの細菌が繁殖しやすくなり、それが原因で口臭が発生していしまいます。
通常は唾液が口の中に充満しているので細菌の増殖が抑えられていますが、唇が閉じずに口の中が乾燥すると、唾液の殺菌効果が弱まってしまいます。自浄作用が弱まってしまい、口の中に細菌が繁殖すると、それが口臭となって発生します。
また、口の中が乾燥すると、プラーク(歯垢)も溜まりやすくなります。このプラークには細菌が多く含まれますので、さらに口臭が発生してしまうのです。

磨き残しでより口臭が発生する

歯列矯正では、歯にブラケットを装着するワイヤーブラケット法を行うことが多々あります。ブラケットの凸凹やワイヤーなどは、食べかすなどが残りやすい場所。そして、歯磨きをしてもきれいに磨きにくいので、ブラケットの部分は、自然と汚れが溜まりやすくなります。
食べかすなどは、虫歯菌などの細菌の格好の餌となってしまうので、磨き残しの汚れなどの周りに細菌が繁殖すれば、それが口臭を発生させます。
ブラケットは専用の歯ブラシで磨かないとなかなかきれいになりません。複雑で磨きにくいので、より口臭が出やすくなります。

傷がついて患部が膿む

矯正器具によって唇や口の中が傷ついてしまうことがあります。例えば、歯の表面に矯正の装置を付けていると、それが口の中の粘膜と摩擦を起こし、何らかの傷や炎症が発生したりするのです。
このように、矯正器具によって患部に口内炎が出来たり、それが膿んだりすると、それが口内のバランスを崩して口臭の原因となることがあります。

歯列矯正による口の乾燥を防ぐ方法とは

マスクをする

歯列矯正をすると、口がどうしても開きがちになって乾燥してしまいます。それを防ぐためにもマスクをして、口の中の湿度を保ちましょう。この際、マスクを少し湿らせると、湿度を高めることが可能です。また、商品によっては、保湿のために考えられたマスクが販売されていますので、それらのアイテムを使用してもいいでしょう。
他には、唇が閉じない人のために、閉口テープという口を閉じるためのテープを使うのもいいでしょう。このテープは、上下の唇をくっつけたままにしてくれるテープで、就寝中に口を開けてしまうことを防ぐのにとても役立ちます。

唾液腺マッサージをする

唾液腺マッサージをすると、唾液がたくさん分泌されるようになります。唾液が出ていれば口の乾燥を緩和することができるため、意識的に日常の中で取り入れてみましょう。
唾液腺マッサージは以下のように、3箇所のツボを押すようにして行うマッサージです。

・耳下腺を刺激するマッサージ

1つ目は、エラの近く、一番奥にある奥歯のあたりにある部分。ここに耳下腺があります。指の腹で押すようにしてマッサージします。

・舌下腺を刺激するマッサージ

2つ目は、舌下腺のマッサージで、これは下顎の先端、少し内側に入りこんだ所です。少し凹んでいるので、その部分を親指でしっかりと押上げます。

・顎下腺を刺激するマッサージ

最後に紹介するのが顎下腺のマッサージです。耳の下、顎の骨の内側あたりに骨ではない柔らかい部分があります。この部分が顎下腺ですので、その部分をプッシュしていきます。
それぞれツボを押していくと、唾液がじわっと出てくるのを感じられるでしょう。このようにして唾液を普段から口の中にとどめるように工夫しておくと、口の乾燥による諸問題をカバーできることでしょう。

口腔乾燥専用ジェルを使う

口の乾燥を和らげるなら、保湿のための専用ジェルを使うのがおすすめです。口が渇いたら食べ物や飲み物で口を潤す人もいるかもしれませんが、飲食できないときには困るもの。仕事中などは、飲食ができないこともあるので問題です。
もし、飲食等で口の中を潤せないのであれば、口腔乾燥専用ジェルを利用して口の中を潤すようにするのがおすすめ。ジェルの他にもマウスウォッシュタイプやスプレータイプのものもありますので、自身が使いやすいもの、携帯しやすいものを選んぶといいでしょう。

水分を摂取する

口が乾燥するなら、なるべくこまめに水分を摂取しましょう。水分はなんでもいいですが、なるべくコーヒーやお酒などは飲まないようにしてください。
同じように水分を感じるものでも、口が乾きやすくなるカフェイン、アルコールの摂取は控えなければいけません。なぜなら、これらの成分は利尿作用が強く、水分を摂取したとしてもすぐに体外へ排出されてしまうからです。体内の水分が減り、だ液の部の分泌量も減っていきます。
もし、日頃からコーヒーをたくさん飲む、飲酒が日課だという人は、口の乾燥の原因がここにある可能性もありますので、注意してください。

歯科矯正中の口臭予防は

歯磨きをこまめに

歯列矯正中は口臭予防の対策を取るようにしてください。朝昼晩だけでなく、何かを食べたら歯磨きする習慣をつけておくといいです。特に就寝前の歯磨きは入念にして、細菌の繁殖を防ぐようにしましょう。

専用の歯ブラシを使って

ブラケットなどの器具が磨きやすいように、小さく細いブラシの専用歯ブラシを用意しておきましょう。通常の一般的な歯ブラシでは、どんなに気をつけて磨いても磨き残しが発生してしまいます。
2本の歯ブラシを駆使して磨くのは面倒かもしれませんが、磨き上がりの気持ちよさにも繋がりますので、ぜひ、小さいヘッドの専用の歯ブラシを使うようにしてみてください。

電動ブラシも

自身の手で磨く一般的な歯ブラシよりも、電動ブラシのほうがしっかり磨けます。凸凹のある歯列矯正用のブラケットなどは、食べかすや歯垢が溜まりやすいところでもあります。電動ブラシの細かな振動を利用して、効率よくきれいに磨いたほうがいいでしょう。

フロスなどを使って

ただの歯磨きだけでケアをするのではなく、フロスを使ってできるだけ歯と歯の隙間なども磨くようにしてください。歯列矯正中は装置を口の中に装着するのでどうしても不潔になりやすくなります。虫歯や歯周病等のリスクを最大限の予防できる工夫は大切です。

定期的な歯医者さんによるケアも重要

素人では磨ききれないところをケア

歯列矯正をしていると、矯正器具の調整などで度々歯医者さんに通院することになります。その際には、歯科衛生士などが口の中をきれいにお手入れしてくれるので、口臭などの問題を改善するのにとてもいいサポートになることでしょう。
歯医者さんでケアをしてもらえば、セルフケアできないできないところもしっかり汚れを落とすことができるのでおすすめです。汚れがしっかり落ちれば、虫歯や歯周病口臭予防にも効果があり、お口の健康を保つことができるでしょう。

まとめ

矯正をすると、唇がうまく閉じずに乾燥して口臭が発生してしまいます。この口臭を予防するためには、とにかくこまめに歯磨きケアして、できるだけ唾液分泌を促すこと、また、定期的に歯医者さんに通院する際に、同時にお口の中をきれいにしてもらうといいでしょう。
自分ではできないケアをしっかりとしてもらえば、歯列矯正による虫歯や歯周病等も防げます。普段は口の乾燥を防ぐようにセルフケアしながら、歯列矯正中の問題を防ぐようにしてください。

不正確な情報を報告

唇が閉じない、口が乾燥する…歯列矯正に伴う不調とは

監修医 松岡浩司先生

松岡歯科クリニック

住所
愛知県名古屋市名東区西山本通2丁目12 エミナンス松岡1階
ページトップへ