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※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

裏側矯正の費用とその理由

裏側矯正とは

裏側矯正とは、歯の表側ではなく舌がある、歯の内側、「裏側」に矯正器具ブラケットを装着する矯正治療の事です。矯正器具を歯の裏側に装着するため、矯正器具が見えないことが特徴で、「舌側(ぜっそく)矯正」「リンガル矯正」とも呼ばれています。

費用について

矯正治療は自由診療の為、費用は歯医者さんによって違い、また、基本的に健康保険が適用されません。そのため、通常の矯正治療でも通常の歯の治療より高価で、70~100万円ほどかかる場合もあり、裏側矯正は表側矯正と比べて約1.5倍の費用がかかります。ただ、治療の費用が高価なのはちゃんと理由があるんです。

費用の理由①「矯正器具がオーダーメイド」

裏側矯正で矯正器具を装着する「歯の裏側」は表側と比べて表面がでこぼこしていて、形が複雑です。つまり、表側矯正で使うブラケットをそのまま裏側につけることができないのです。そのため、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドの矯正器具を作る必要があり、高価になります。

費用の理由②「手間と時間がかかる」

裏側矯正に使用するオーダーメイドの矯正器具は患者さんの歯の形に合わせて作られるのですが、歯型をとってから矯正器具が完成するまで約1ヶ月ほどかかってしまいます。このように矯正器具を作るための時間と手間がかかることも、費用が高くなってしまう理由です。

費用の理由③「高度な技術が必要」

歯の裏側は表側と比べてどうしても歯の状態が見にくく、矯正治療自体、技術力や矯正した際に歯がどのように動くかを予測する想像力が必要です。裏側矯正はより、歯を動かし、矯正するために使うワイヤーの調節に、高度な技術が必要になります。その分、時間と手間がかかるのです。

裏側矯正のメリット

矯正器具が目立たない

「費用が高い」のが裏側矯正の最大のネックならば、「矯正器具が目立たない」ことが最大のメリットです。矯正において、治療に踏み出せない原因として、「矯正器具を装着した際の見た目が気になってしまう」というのが大きいのですが、裏側矯正ならば、矯正器具を葉の裏側につけるため目立ちません。そして、歯を削るような矯正治療でもないため、歯が弱くなる心配もないので、見た目(ファッション)を気にする女性におすすめしたい矯正治療と言えます。

矯正中でもホワイトニングができる

きれいな歯の要素として、歯並びと同様に重要なのが歯の白さですよね?通常の表側矯正だと治療中にホワイトニングが出来ませんが、裏側矯正であれば治療中でもホワイトニングができます。きれいな歯並びときれいな白い歯を両立できるのは嬉しいですね!

裏側矯正のデメリット

費用以外にも知りたいデメリット!

ここまでで「費用が少し高くて、時間もかかるかもしれないけど、それくらいだったら裏側矯正を考えてみようかな……?」と思っていただけたかもしれません。ですが、それだけが裏側矯正のデメリットではありません。裏側矯正の全てを知った上で、自分に合った矯正方法を検討しましょう。

矯正器具による違和感

矯正器具が舌に触る為、舌の悪い癖は治る場合がありますが、その分違和感を覚える事が多くなってしまいます。また、舌に器具の痕がついてしまったり、傷つけてしまうこともあります。大抵は1~2週間ほどで慣れ、治療が進むにつれて器具も小さい物変わっていき、違和感は解消されます。

喋りにくくなる

矯正器具が舌に当たることで発音や活舌にも影響が出ます。日本語の場合、さ行、た行、な行が舌を歯の裏側に当てて発音する必要がある為、特に発音しにくくなります。こちらも、1~2か月で慣れてくる傾向にあります。

食事がしにくい

裏側矯正でも表側矯正でも、口内に器具を装着しているため食事がしにくくなります。また、装着したばかりの頃は歯が矯正器具に引っ張られるように動いて矯正するため、歯が疼くような独特の痛みを感じる事があり、食欲が減退することも。

歯みがきがしにくい、食べカスが溜まりやすい

歯の裏側は、矯正をしていなくても歯みがきがしにくく、矯正器具をつけると余計に磨きにくくなってしまいます。また、矯正器具に食べカスや汚れが溜まりやすく、それが虫歯の原因になります。表側矯正より、虫歯になりにくいとはいえ、歯みがきや普段のケアを怠らないようにしましょう。

裏側矯正の種類

STb

STbは矯正器具が小さいのが特徴で、通常の裏側矯正装置の約半分の大きさで厚みも薄く、全体的に丸みをおびた形状です。そのため、違和感が少なく、発音障害も軽減されるのがメリット。歯みがきがしやすいのも嬉しい点ですね。

Kurz7th(カーツ第7世代)

STbと比べて少し大きく、話しにくかったり、歯が磨きにくいというデメリットがあります。けれど、世界的に一番使用されてきた裏側矯正装置のため、歴史が古く信頼性が高いのがメリットです。また、バイトプレーン効果(上あごのブラケットに下の前歯があたって、奥歯が噛めずに少し浮いている状態。奥歯にすき間が出来て歯が動きやすくなる。)により、噛み合わせが深い場合でも治療することができます。

クリッピーL

クリッピーLは矯正器具と矯正ワイヤーを縛るために必要なゴムリングがいらない矯正器具です。そのため、他の器具と比べて摩擦抵抗が少なく、弱い力で歯を移動させることができ、矯正特有の歯が動いている時の痛みを軽減することができます。また、STbと同じように、サイズが小さく違和感・不快感が少ない器具です。

インコグニート

コンピュータシミュレーションと3Dプリンタを使って、患者さんの歯の裏側にピッタリの器具を作ることができるのがインコグニートです。しかも、最低限の薄さで作られるため、器具による違和感も少ないというメリットがあります。ただし器具自体が大きく、歯を覆うような形状になっているので、矯正器具が少し目立ってしまう場合も。また、器具を作る時間や、壊れた時に直す時間が他の物より長くなります。

たくさんある!裏側矯正装置

上記にあげたもの以外に、ワイヤー交換時の診療時間が短くて済む、ハーモニーリンガルや、上顎の歯は裏側、下顎の歯は表側に装置をつけるハーフリンガルなど、裏側矯正の器具は様々な種類があります。裏側矯正をした際に起こりがちなデメリットが改善、軽減されている器具もあるので、歯医者さんに相談して、自分に合った器具を選びましょう。

裏側矯正と表側矯正を比較してみよう!

値段と見た目

・表側矯正は矯正器具を装着した際、目立ってしまうが、費用は裏側矯正より低い。
・裏側矯正は費用は表側矯正より高いが、矯正器具を装着しても目立たない。

これらのポイントが表側矯正と裏側矯正の最大の違いと言えます。また、表側矯正のほうが一般的な矯正方法のため、扱う歯医者さんが多いのですが、裏側矯正は比較的新しい治療法で、高度な技術が必要なため、裏側矯正をメインに行う歯医者さんが表側矯正より少ない傾向にあります。

矯正器具装着後の発音、違和感等

矯正器具を装着した後の発音は、裏側矯正のほうが喋りにくく、器具による違和感も裏側矯正のほうが強いです。また、器具が口内に当たることによって、表側矯正は頬や唇の内側、裏側矯正は舌が傷ついたり、口内炎が出来てしまうことがあります。けれど、これらの違和感や発音障害は時間が経てば慣れて、改善されます。そして、裏側矯正は、舌が当たらないようにするために、前歯を舌で押す悪い癖が治る、というメリットもあります。

治療期間

裏側矯正は器具をオーダーメイドで作る必要がある為、その制作期間が1ヶ月ほどかかりますが、表側矯正と比べて、治療期間が大幅に長いというわけではありません。また、表側矯正と裏側矯正の治療期間にほとんど違いがない、という歯医者さんもあり、大体18か月から30カ月程度の治療期間です。

虫歯のなりやすさ

どちらも器具をつけることによって、歯みがきしにくくなりますが、裏側矯正のほうがより歯みがきがしにくくなります。ですが、唾液の洗浄作用や抗菌作用による恩恵を受けやすいため、裏側矯正のほうが虫歯になりにくいのです。ちなみに、矯正治療は定期的に歯医者さんに通院する必要があるので、その際に併せてクリーニングをしてもらうと、より虫歯になるリスクが減ります。

仕上がり

矯正後の歯並びの仕上がりは表側矯正と裏側矯正で差がある、ということはありません。また、表側矯正で治せる症状は、裏側矯正でも治すことができます。
さらに裏側矯正はバイトプレーン効果によって、咬み合わせが深い症状でも治すことができます。

まとめ

裏側矯正は、費用が高価ではありますが、矯正器具が目立ちにくいということ以外にもいいところがたくさんあります。また裏側矯正特有のデメリットを改善、軽減した矯正器具もあるので、「矯正を考えているが、見た目が気になる」というかたは、今一度裏側矯正を考えてみてはいかがでしょうか?

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2022-08-16T14:36:40+00:00