最も目立たない!リンガル矯正のメリットや先進システムを紹介

歯並びは気になるけど、ギラギラと目立つ銀色の矯正装置を付けたくないという方も多いことでしょう。しかし、それはもう過去の話です。現在では、目立ちにくい素材を使った矯正装置もあります。中でも、もっとも目立たない矯正法として、女性の注目度の高いものがリンガル矯正です。
この記事では、リンガル矯正の特徴をはじめ、そのメリットやデメリット、先進のリンガル矯正システムなどについて、詳しくお伝えいたします。

日本で生まれたリンガル矯正

 

リンガル矯正とは?

一般的なブラケット矯正は、歯の表側にブラケット(ワイヤーの固定装置)を接着して、そこにワイヤーをつなぎ、ワイヤーの弾力を利用して歯を移動させるものです。一方、リンガル矯正はブラケットとワイヤーを歯の裏側に付けるもので、裏側矯正や舌側矯正とも呼ばれています。歯の裏側に装置があるので、装置がほとんど目立たず、女性にも人気の高い矯正法となっています。

世界に先駆け日本で実用化

これまで矯正といえば、歯の表側に金属製の装置を付ける表側矯正が主流でした。しかし、日本では銀色の装置を表側に付けることに抵抗を感じる方も多いものでした。そこで、考案されたのがリンガル矯正です。リンガル矯正は、表側に装置を付けたくないという日本人のニーズが多いことを受け、世界に先駆けて、日本で開発され実用化されたものなのです。

表側矯正同様に難症例にも幅広く対応

日本人の不正咬合は、欧米人と比較すると独特なものです。顎が小さくアーチが狭いために、叢生(歯の重なりや捻れ)を伴った不正咬合が多くなります。重なりや捻れといった問題のある歯を、個別に動かさなければならず、調整も難しくなります。表側矯正はこうしたさまざまな症例に、幅広く対応できるものです。裏側矯正は、表側矯正に比べると、適用範囲が狭いものでしたが、近年の裏側矯正は技術力が高まり、表側矯正と同等に、さまざまな難症例にも対応できるようになってきています。

治療期間や費用はどのくらい?

表側矯正の治療期間の目安は2年から3年程度ですが、裏側矯正では、治療期間が比較的長くなり、3年から4年程度かかるともいわれています。しかし、歯医者さんによっては、表側矯正とほとんど変わらない期間を実現しているところも少なくはありません。治療費は、表側矯正でおよそ80万円~100万円程度かかることを目安にすると、裏側矯正は割高になり、およそ100万円~150万円程度となります。

リンガル矯正のメリットとデメリット

リンガル矯正の最大のメリットは、もちろん矯正装置がほとんど目立たないことです。特に、口元の印象を気にするような職業の方や、どうしても矯正を人に知られたくないという方には最適です。それ以外にも、さまざまなメリットがあり、またデメリットもあるので、ここで詳しくご紹介しましょう。

【メリット】

ほとんど目立たない

歯の裏側に装置があるので、当然目立たないことは想像できるはずです。それがどの程度、目立たないかというと、矯正していることを知らせない限り、家族や友人にも、ほとんど気付かれることがないほど、見た目を気にする必要はありません。

気兼ねなく外食できる

表側矯正の場合には、食事をする際、装置の間に挟まった食べかすなどが目立つので、外食をためらってしまいがちです。リンガル矯正でも食べかすは付きやすいのですが、歯の裏側にあるので目立ちにくく、装置に慣れてくれば気兼ねなく外食ができます。

接着剤のダメージが少ない

歯の表側はエナメル質が薄いので、ブラケットを接着する際、歯に与えるダメージが大きくなります。一方、歯の裏側は表側よりも、およそ3倍程度エナメル質が厚いので、接着のダメージも少なくなります。

前歯を後方に動かしやすい

出っ歯や受け口など、前歯が前方に出ている不正咬合では、リンガル矯正の方が内側から力をかけることができるので、効率よく歯を動かすことが可能です。

虫歯になりにくい

ブラケット矯正では、固定した装置の周囲に歯垢が溜まりやすく、セルフケアをしにくくなります。特に、歯の表側はエナメル質が薄いので、虫歯になりやすいものです。一方、リンガル矯正はエナメル質の厚い裏側に装置がある上、常に唾液に浸されているため、虫歯になりにくいのです。

舌癖も自然に治る

歯並びを悪くする大敵の一つは舌癖です。舌は通常、前歯の手前の上顎の上に、舌の先端が付くようなポジションにあるのが理想です。しかし、いつも前歯を押していたり、歯並びの気になるところを舌で探っていたりすると、内側から歯を押してしまうことになります。矯正装置が内側にあると、装置に触らないように意識するので、悪い舌癖も自然に解消されていきます。

【デメリット】

口内に違和感がある

装置が歯の裏側にあり、舌が当たるので、装置に慣れるまでは口内に違和感があります。もともと舌のポジションが悪く、いつも前歯に舌が触れている方は、特にそう感じます。しかし、メリットの中でお伝えした通り、このデメリットは舌癖を治すのにも役立ちます。また、小型で薄く違和感の少ないリンガル矯正装置もあります。

慣れるまで話しにくい

正しい舌のポジションに慣れてくると、舌を使わないときには、装置に当たらなくなります。しかし、話す際にはどうしても舌が装置に当たり、特に、さ行、た行、ら行が発音しづらくなります。上手く話せるようになるまでに、およそ1週間程度、長い場合は1ヶ月程度かかる場合もあります。

食べ物が引っかかりやすい

ブラケット矯正では、表側矯正でもリンガル矯正でも、歯とワイヤーの間に、食べ物が引っ掛かるものです。リンガル矯正では、装置が裏側にあるので、食べ物が挟まっても目立ちにくいのですが、表側矯正よりも引っかかりやすくなります。最初はとても気持ちが悪く感じますが、次第に慣れてくるものです。

舌を傷つけやすい

話したり、食事をするときに、舌がワイヤーなどに引っかかって、舌を傷つけてしまうこともあります。舌の使い方にもよりますが、舌の先や奥歯に近い部分などが、傷つきやすくなります。

歯磨きがしにくい

表側矯正であれば、装置をつけた歯の面が見やすいので、比較的セルフケアをしやすいのですが、装置が裏側にあると、視認しにくいため、歯磨きもしにくくなります。リンガル矯正では、毛束を1箇所に束ねたワンタフトブラシなどが、ブラッシングしやすくなるアイテムの一つです。

治療費が割高になる

リンガル矯正は、装置の設計や装着、調整まで、表側矯正と比べて技術力を要するものです。従って、表側矯正よりも割高になります。あくまで目安ですが、表側矯正を80万円で提供している場合、リンガル矯正は100万円になるなど、高い料金設定になっています。

進化したリンガル矯正装置

リンガル矯正は、日本で実用化されたものですが、海外メーカーによる優れたシステムも、日本で普及しつつあります。その人の歯の形状に合わせてオーダーメイドで装置を組むシステムや、歯を効果的に移動する特殊なブラケットを使ったものなどがあります。

インコグニト(ドイツ)

リンガル矯正は、表側矯正と比べて、装置の装着が難しいものですが、そのデメリットを軽減するのがインコグニトです。装置の設計をシステム化して、その人の歯型にピッタリとフィットする、フルオーダーメイドの装置製作を実現しています。歯型の3次元データを元に、個々のブラケットのデザインから、全体に通すワイヤーの形状までシステムが設計し、装置全体を組み上げます。可能な限り装置を薄く設計できるので、違和感が少ないのも大きな特徴です。

ハーモニー(フランス)

ハーモニーもインコグニト同様に、装置の製作がシステム化されています。歯並びを3次元でスキャンして、ブラケットからワイヤーまで、一貫して設計と製作が行われる、フルオーダーメイドのリンガル矯正システムです。インコグニトとの違いは、セルフライゲーションブラケットを使用している点にあります。これは、通常のブラケットと違い、ワイヤーをブラケットに固定せず、新陳代謝を妨げない程度の弱い力をかけることで、効果的に歯を移動することができるものです。治療期間の短縮も期待できます。

ALIAS(米国)

ALIAS(アリアス)は、日本人が開発し、米国のメーカーより提供されているリンガル矯正装置です。弱い力で大きな矯正効果をもたらすセルフライゲーションブラケットを採用し、さらにブラケットの摩擦抵抗を少なくして、ブラケットの中をワイヤーが自由に動くことで、その効果を高めています。また、ワイヤーは複雑な曲げ加工を必要としない、ストレートワイヤーシステムとなっています。装置がよりシンプルになり、歯医者さんのテクニックによる大きな差が出ない装置となっています。

装置の成型から装着までの流れ

歯型の採取

患者さんの治療前の歯型を採取します。リンガル矯正システムを供給するメーカーの場合は、歯の形や位置関係をスキャンして、3次元のデータを取得します。

歯型を元に治療後の模型を製作

採取した歯型を元に、治療後の理想とする歯型の模型を作ります。治療前の3次元データを元にする、リンガル矯正システムでも、現在の歯型の模型を作った上で、治療後の歯並びに整えます。

模型を使って装置を組む

治療後の理想的な歯型の模型を使って、ブラケットの位置決めをして、ワイヤーの曲げ加工行い、装置を組んでいきます。すべてシステム化されているメーカーでは、この曲げ加工もロボットが行っています。

装置装着

あらかじめ組み上がった装置を、実際の歯にボンディング(接着)して、装置の装着が完了します。

 

まとめ
リンガル矯正は、もっとも目立たない矯正法として、近年注目度が高まっていますが、デメリットもあります。しかし、そのデメリットの多くは、慣れてしまえば次第に解消されるものです。さらに、先進のリンガル矯正システムでは、より装置を薄くできたり、効率的に歯の移動を可能にするものもあります。どうしても、矯正していることを見られたくないという方は、是非、歯列矯正の選択肢の一つとして考えてみましょう。

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監修医 松岡浩司先生

松岡歯科クリニック

住所
愛知県名古屋市名東区西山本通2丁目12 エミナンス松岡1階
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