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この記事の目次

舌側矯正の痛みのメカニズム

歯が動くときの痛み

舌側矯正だけではなく矯正全体に出る痛みで、ピークは2日後~1週間後くらいまでと言われていますが、器具の調整を行うたびに再発生します。歯の根っこの部分が矯正器具によってはがされ、歯槽骨という歯の根を支える骨の部分が、新たに出来上がるまで歯茎が炎症を起こした状況になるため、一時的な痛みが発生するのです。

装置が舌や口唇にこすれる痛み

ワイヤーブラケットなどの器具が口の中にずっとある状態になので、慣れないうちは舌や唇がこすれて切れてしまったり、傷ができて口内炎になってしまったりします。慣れるまで1か月程度続きますが、慣れてくると口内粘膜が強くなり、傷がつきにくくなります。

食べたときに痛い

歯の根っこが移動によって炎症を起こしている状態と、ワイヤーやブラケットが舌や口唇にあたって傷ができている状況で、ものを食べたり噛んだりすると痛みがともないます。
最初は柔らかいものを飲み込む形の食事にして、傷が治ってきたら普通の食事をするのがいいでしょう。しみたり硬かったりする食事は、最初の1週間は避けたほうが無難です。

ゴムかけによる頭痛、関連痛

舌側矯正のときに小さな輪ゴムをかけることにより歯に負荷をかけ、矯正する場合がありますが、この小さな輪ゴムによって常にひっぱられ、頭痛につながることがあります。寝ているときに主に行うのですが、長時間つけるため朝起きたときに痛みを感じる場合がありますが、慣れるまでひたすら耐えるしかありません。

歯の痛みから肩こりへ、関連痛

歯の痛みをこらえていると、口の中から顎にかけての筋肉(側頭筋)が緊張し、そこから、頭痛や肩こりに発展していく場合があります。歯の位置や噛み合わせが今までと変わるので、使っている筋肉の位置も微妙にずれて痛みが発生することもあるようです。

舌側矯正の痛み、対処法は?

痛み止めを飲む

痛み止めを処方してくれる歯医者さんがほとんどなので、痛いときは呑んだほうが良いでしょう。市販の頭痛薬などでも大丈夫です。最初の1週間がピークなので、それ以降は徐々に痛みもなくなっていきます。

食塩水またはうがい薬で口をゆすぐ

生理食塩水(0.9%)を作って口の中をゆすいだり、うがい薬でゆすぐのも痛みを和らげます。このとき冷たい水にしてしまうと激痛になる場合があるので要注意です。歯の根っこを動かすことにより、炎症が起きている場合があるためです。ぬるま湯でのうがいをおすすめします。

矯正用ワックス

病院でもらってきたワックスシートを1枚とり、舌側にあたっている器具のでっぱった箇所を包むようにつけます。するとワックスが器具の出っ張り部分と、当たっている舌との間にクッションのような役割を果たします。シリコン製のワックスも市販されており、取れにくい上に熱にも強く、しっかりつくので痛みが緩和されます。

口内炎向けパッチ

口内炎向けパッチは、舌側矯正でできてしまった口内炎をガードしてくれるため、痛みが緩和されます。塗り薬だと器具がまたあたってしまうため、中々緩和されない痛みも、パッチタイプならしっかり緩和されます。

歯茎のマッサージ

柔らかい歯ブラシでマッサージすると、歯茎の血行が良くなり少し痛みが緩和されます。電動歯ブラシがあればそれでも良いでしょう。硬い歯ブラシだと、痛みが余計にひどくなる場合がありますので、必ず柔らかいものを選びます。

その痛みは危険!すぐ歯医者さんへ

虫歯になっている?

歯に穴が開いている、黒くなっている、表面のエナメル質が溶けている・・・などは虫歯の症状です。舌側矯正で歯磨きがしにくくなり、虫歯になってしまっているパターンです。放っておいでも決して治りませんので、気づいたらすぐ歯医者さんへ行ってください。

血が出る、歯茎が腫れている

歯肉炎になっている可能性があります。舌側矯正にかかわらず、矯正器具をつけると、歯のケアがしにくくなり、歯周病や歯肉炎を併発することもあります。クリーニングしてもらいに定期的に歯医者に通うか、少しでも気になる症状があれば、すぐに歯医者さんに行って治療をしてもらいましょう。

歯の神経がしみるように痛む

歯の神経がしみるように痛む場合があります。長く続くようなら、歯の内部で炎症を引き起こす歯髄炎を患っている可能性があります。そのまま放置すると、失活歯となって色が変色してしまう場合があります。歯の中の歯髄に細菌感染して起きる痛みなので、すぐにでも治療をしてもらい、矯正器具の調整が必要です。

口が開かなくなった、頭痛耳鳴りがする

舌側矯正器具をつけると、一時的に口が開きづらいときはありますが、あまり長く続くような状況で、頭痛、耳鳴りを伴うような痛みがある場合は、顎関節に異常をきたしている場合があります。すぐに歯医者さんで治療をしてもらい、矯正器具の調整をしてもらうことが重要です。

痛みを放置しない

痛みが長期間続く場合は放置せずに、必ず歯医者さんに相談しましょう。あまりに治らない場合は、別の歯医者さんにセカンドオピニオンをもらうようにしてもかまいません。舌側矯正の効果をきちんと出すためにも、早めの相談をおすすめします。

痛くて舌側矯正を途中で辞めるとどうなる?

中途半端な状態に戻る

痛みのあまり、舌側矯正を途中で辞めてしまっても、歯は元には戻らず、治療もされない中途半端な状態に戻ります。海外赴任などで矯正治療を続けられない場合などは、リテイナーでその間歯が動かないように一時休止させ、帰国後にまた開始するケースはあります。

デンタルローンはそのまま残る

舌側矯正の治療を、痛みのあまり途中で辞めてしまうと、普通に実費で支払っている場合は、治療にかかった分だけ支払えばいいのですが、デンタルローンの場合は、「借入」が発生しているため、途中で辞めたとしても、ローンだけは残ってしまう可能性があります。

保険診療は、実費での支払いが必要となる

保険診療で舌側矯正をしているケースは少ないですが、顎変形症などで舌側矯正している場合、治療を途中で辞めてしまうと保険の適用がされなくなり、実費での支払いが必要となるケースがあります。

舌側矯正の痛みは一時的なもの

舌側矯正による痛みは、最初の1週間が最もつらく、その後1か月程度かけて徐々に慣れていきます。数か月もすると、発音も食べるのも普段通りできるようになるとも言われています。必ずあるものではありますが、痛みは一時的なものですから、矯正を中止する判断はぜひ慎重に。

痛いのは当たり前、覚悟の上で舌側矯正を

舌側矯正だけにかかわらず、矯正全般で、「最初痛いのは当たり前」と考え、1か月程度痛みをこらえる覚悟で、矯正をスタートさせると良いでしょう。痛み止めやワックス、うがいなど、痛みを緩和させる工夫をすれば乗り越えることは可能です。

皆一度は思う「痛くて舌側矯正を辞めたい」

痛いのは一時的

舌側矯正をした人はほぼ、「痛くて舌側矯正を辞めたいと思った」と話しています。でも、痛いのは最初の1か月程度で、時間がたつと自分の一部のようになったという声がほとんどです。痛くてつらいのは、期間限定だということを念頭に置いて、途中で辞めないように頑張りましょう。

治療後には、理想の歯並びになっている

痛すぎて一時的に「舌側矯正を辞めたい」と思っていても、治療後に綺麗な理想の歯並びになってよかったというケースがほとんどなので、途中で治療を中断させないことが大事です。

知恵と工夫で痛みを乗り切る

ワックスを使ったり、痛み止めを飲んだり、生理食塩水でうがいしたりしながら、痛みを乗り切れば、舌側矯正器具も身体の一部となって気にならなくなります。治療期間完了後、リテイナーで定着させるまで、しっかり治療を行って綺麗な歯並びを手に入れてください。

食事で工夫を

あまりにも痛いときは、豆腐やスープ、ゼリーなどの噛まなくてよいものを食べて過ごすと痛みが緩和されます。逆に硬いナッツ類や、ゴボウ、グミなどは、最初のうちは食べないほうが無難です。醤油やからしなど、口内炎を刺激する食事も避けましょう。

舌側矯正の痛みについて

これから舌側矯正を検討している場合は、「痛みは必ずあるもの」と思ってください。心配な場合は歯医者さんに、痛みが出にくい治療法にしてもらうよう相談することもできます。治療期間は長く、費用もそれなりにかかりますので、よく歯医者さんと話し合いをし、納得のいく治療をこころがけるといいでしょう。

まとめ

舌側矯正を始めたけれども痛くてやめようと思っている方、痛みは一時的なものなので、痛み止めやワックス、マッサージなどで乗り越えることができます。これから始めようと思っている方も、一時的な痛みは必ずあるものなので、参考にしてみてください。

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2022-08-16T13:49:46+00:00