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誰かと話しているときにすきっ歯が気になってしまい、ぎこちなく笑っていませんか。なかにはコンプレックスから、笑うときに手で歯を隠してしまうクセがついてしまっている人もいます。
「なぜすきっ歯になってしまったのか」と悩んでいる人のために…この記事ではすきっ歯になってしまう原因、治療をしないで放っておくことでおこるリスク、歯のすきまを改善する治療法などを紹介します。
歯医者さんで治療できますので、ぜひあきらめないでくださいね。

この記事の目次

なぜ?すきっ歯になってしまう原因

生まれつき

◆歯が生まれつき小さいケース
生まれつき歯が小さい場合、また歯の形が悪い場合、歯間にスペースがあいてすきっ歯になりやすくなります。

◆生えるはずの歯が生えてこないケース
大人の歯は上下あわせて28本生えてきます。しかし、生えてくるはずの歯が生えないことがあるのです。その部分にすきまがあいて、すきっ歯になってしまいます。また、歯が歯茎に埋まったままになり、それが原因ですきっ歯になる可能性もあります。

◆上唇小帯に異常があるケース
上側前歯2本の上に、上唇の内側から歯茎をつなぐ上唇小帯(じょうしんしょうたい)という筋があります。赤ちゃんの時はこれが太く、もしくは長くても問題はないのですが、成長してもそのままである場合、永久歯が生えるのを阻害することがあります。
上唇小帯が歯の付近まで達しているので前歯2本が離れて生え、歯と歯のあいだにスペースがあいてすきっ歯になってしまうのです。

習慣

◆指しゃぶりや舌で押すクセ
幼いころに指しゃぶりを長くしていた人はすきっ歯になりやすいといえます。これは、指を吸うときに歯を内側から押すため、歯が外にひろがってしまうからです。
また、舌を前歯に強く押しつけるクセのある人も要注意です。なんどもくりかえしていると、前歯にすきまがあいてしまうこともあります。

あごと歯の大きさのバランス

あごの大きさに対して歯が小さい場合、すきっ歯になりやすいです。また歯の大きさが普通だとしてもあごの大きさが大きければすきっ歯になることもあります。
あごと歯の大きさのバランスが大事なのです。

歯周病

加齢とともにすきっ歯になってしまう人は、歯周病が関係しているかもしれません。
歯周病にかかって歯の土台の歯槽骨(しそうこつ)という骨が歯周病菌によって溶かされてしまうと歯が揺れやすくなります。歯と歯のあいだにすきまがあいてしまい、すきっ歯になります。

深い噛みあわせ

噛みあわせたときに、下前歯が上前歯にすっぽり隠れてしまうような深い噛みあわせの人は、すきっ歯になりやすいです。
なぜなら、上の歯に下の歯からの力がかかりやすいからです。このような状態を放っておくと、上の前歯がひらいてしまいすきっ歯になってしまいます。

すきっ歯を治療しないとおこるリスク

虫歯になる

すきっ歯を放置すると、歯と歯のあいだにものがはさまりやすくなることが考えられます。大きなすきまであればそんなに食べものがつまることはありません。しかし、すこしだけすきまがあいていると、食べかすがつまりやすく、歯ブラシも届きづらいので虫歯の要因になります。また、細菌が繁殖すると歯周病の原因にもなると覚えておきましょう。

発音がしづらい

すきっ歯の人は歯のすきまから空気がもれてしまうため、特にサ行やタ行などが発音しづらくなります。発音が悪いのでほかの人とコミュニケーションがうまくとれないという悪影響も考えられます。特に発声が重要な職業の人(アナウンサーや教師など)は仕事にも悪影響があるので、矯正などの治療が必要かもしれません。

ものを噛みくだくことができない

すきっ歯だと噛みあわせが悪く、ものを細かく噛みくだくことがむずかしくなります。また、大きなまま飲み込むため胃の消化に時間がかかり、胃腸に負担がかかりますよね。しかも、胃腸に負担がかかることで消化不良になりやすく腹痛や下痢を引きおこす場合があります。そして消化不良になれば食べたとしても栄養素が効率よくカラダに吸収されないので、免疫力が落ちる、肌が荒れるなどのリスクがでてきます。

噛みあわせが悪くなる

歯のすきまを放っておくと上下の歯の噛みあわせが悪くなります。噛みあわせが悪いことであごや筋肉に過剰な負担がかかり、頭痛や肩こりを引き起こす可能性もあります。

すきっ歯は可愛いの?

海外でのイメージ

フランスでは歯のすきまから幸運が呼びこまれる「幸運の歯」として好まれています。
自然のままの姿をその人の個性としチャーミングとみなす文化があり、フランスのモデルや女優などはそのまま放置している傾向があるのです。
フランスはほかのヨーロッパ諸国などと比べて、自然な美しさを大切にする傾向が強いようです。
アメリカでは歯並びが重要視されるため、一般的にはすきっ歯は受け入れられないのですが、ごく一部には「すきっ歯はセクシーだ」と考える人もいるようです。特にモデルや芸能人などで個性を表現するためにすきっ歯をそのままにする人がいます。

日本のイメージ

フランスとは真逆で、日本では「すきっ歯だと幸せが逃げる」と伝えられてきました。審美的にも悪く、歯と歯のあいだにすきまがあると恥ずかしいといった考えが多いです。そのような理由から、日本ではすきっ歯の場合に治療をする人が多いのでしょう。

すきっ歯の治療法

ブラケット矯正

一般的に金属製のブラケットやワイヤーをもちいて歯に力をかけて動かしていく矯正法です。時間はかかるものの、歯を削ったり抜いたりすることなくキレイにすきまをうめることができます。すべての歯にブラケットをつけるフル矯正と、前歯だけなど一部に装着する部分矯正があります。噛みあわせなどに問題がなければ、すきっ歯は部分矯正でも十分にキレイになります。ただし、噛みあわせが悪いなど見た目以外の問題があれば、フル矯正をして一緒になおしていくことがおすすめです。
また、金属の見た目が気になる人のために白や透明の素材でできた審美ブラケットもあります。

裏側矯正

歯の裏側から金属製のブラケットやワイヤーで歯を動かしていく矯正法です。普通のブラケット矯正より時間がかかる場合があり、治療費が高額なのがデメリットですが、表に金属が見えないので目立たない矯正として人気です。

マウスピース矯正

透明な素材のマウスピースをはめて歯を動かしていく治療法です。治療費は高額なのですが目立ちにくく、裏側矯正とともに人気が高いといえます。歯を大きく移動させるには不向きな矯正法で、あまり歯並びが悪いと治療できないこともあります。その場合には、最初にブラケット矯正で歯を大きく動かし、ある程度整ってきたらマウスピース矯正に変更する…ということも可能です。歯医者さんによってはできないところもあるので確認してみてくださいね。

ダイレクトボンディング法

歯と歯の間のすきまにコンポジットレジンとよばれるプラスチック製の素材を盛ってスペースをうめる治療です。歯を削ることなくすきっ歯をうめることができます。
ただし、コンポジットレジンは年数がたつにつれて着色しやすいというデメリットがあります。ずっとキレイというわけではなく、変色が気になってきたら再度歯医者さんで修理してもらう必要があるのです。
また、矯正のように歯全体の噛みあわせをなおすことはできないので、すきっ歯によって噛みあわせがよくない人は、矯正治療のほうが適しているかもしれません。
多くの場合には保険が効かず自費治療ですが、歯が虫歯の場合は保険対応をする歯医者さんもあります。

ラミネートベニア法

0.5~0.7ミリほど歯を削り、ポーセレンと呼ばれる人工歯を歯に貼ってすきまをうめる治療です。
あまり大きなすきま(3ミリ以上)だと対応できないことがありますが、小さなすきまであれば簡単にうめることができるでしょう。
ポーセレンはセラミックという陶器などに使われる素材なので、長年たっても変色しづらくキレイな色をたもつことができます。

クラウン(かぶせもの)

歯のすきまをかぶせものや差し歯で改善する治療法です。歯の大きさやかたちをある程度自由に決めることができます。ただし、元の歯をたくさん削らなければいけないので健康な歯に行うのはおすすめできません。
すでにつめものやかぶせものが入っている、または神経がない歯に対してもちいられる傾向があります。
かぶせものにはさまざまな素材がありますが、セラミックであれば陶器素材なので長年たっても変色しづらくキレイな色をキープしやすいです。

加齢で進行することも?

生活習慣などにより個人差はありますが、年をかさねるにつれ歯肉退縮といって歯茎が下がっていきます。それにより歯の根元が表面にあらわれ、歯と歯のすきまがひらいてきます。年齢によってすきっ歯が進行してしまうのです。
歯茎のマッサージなどで退縮を遅らせることも期待できますので、個人個人にあったケア方法を歯医者さんで教えてもらいましょう。
また、人によっては歯ぎしりや噛みしめによって歯がひらいてきてしまうこともあります。歯ぎしり・噛みしめの原因として、日ごろからのストレスがあげられます。ストレスをどうしたら減らすことができるか、医療機関などで相談するのもよいでしょう。

まとめ

今はまだ少しのすきまだから…と放置していたのではないでしょうか。
しかし、すきっ歯を放っておくと虫歯になったり、噛みあわせがどんどん悪くなったりするリスクもはらんでいます。すきっ歯が自然になおる、もしくは自力でなおることはないため、早めに歯医者さんで治療をしてもらうことをおすすめします。
また、自分で治療法を決めてしまうと噛みあわせの悪さなどに気づかないこともあります。たとえばダイレクトボンディング法で手早くすきまだけをうめることは可能ですが、詳しく検査をしてみるとすきっ歯によって噛みあわせが悪かったということもありえます。
その場合、矯正をしないと噛みあわせの悪さは改善しません。安易に治療を決めずに、歯医者さんにお口の状態をみてもらってから治療法を考えましょうね。

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2022-08-16T13:20:52+00:00